麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2018年08月25日(土)
「ペンギン・ハイウェイ」観了。原作未読。SF(すこしふしぎ)姉ショタおっぱい映画で、某レビューで「姉なるもの」「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」と言われていた理由がよく分かった。謎が完全に解かれる訳ではないのでその辺を期待すると物足りなさが残るが雰囲気ものとしては○。
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posted at 19:29:19
2018年08月30日(木)
島田荘司「鳥居の密室 世界にただ一人のサンタクロース」読了。クリスマスの朝、少女は枕元に初めてのプレゼントを見つけた。家は内側から完全に施錠され本物のサンタが来たとしか思えない状況の中、別の部屋では少女の母親が殺されていた。そして周囲で頻発する怪現象……若き御手洗潔が事件に挑む。
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posted at 21:54:04
石岡君と出会う以前の若き御手洗潔が奇妙な密室の謎に挑む長編ミステリ。もとが短編であるせいか事件の構造は極めてシンプルながら、メインの密室を盛り上げるために次々と投入される謎また謎の演出はさすがと言ったところだが、時にそちらの方が魅力的すぎて密室の謎がやや霞んでしまうのはご愛敬。
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posted at 21:54:20
ただいわゆる密室物の本格としてみると期待するところとはちょっと違う部分に仕掛けが施されている点、また御手洗の謎解きの前に真相が明かされてしまうため謎解きのカタルシスがいまいち弱いなど幾つか気になるところはある。
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posted at 21:54:33
どちらかというと物語としての見せ方を優先した感があり、その点はやや好みが分かれるかもしれない。とはいえ、あるネタの活かし方に作家としての巧さが感じられる作品である。
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posted at 21:54:51
2018年08月31日(金)
芦辺拓「帝都探偵大戦」読了。半七、銭形平次、顎十郎らが追う謎が収斂する「黎明篇」。ナチス絡みの陰謀に法水麟太郎・帆村荘六らが挑む「戦前篇」。神津恭介、秋水魚太郎が遭遇した死体に残されたピースが繋がる時、驚愕の真相が明かされる「戦後篇」――名探偵たちの夢の競演を描いた三編収録。
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posted at 17:10:01
パスティーシュ物を得意とする作者の集大成とも言うべき作品。本作は例えるならスーパーヒーロー大戦の名探偵版であり、三百頁に満たない長さにこれでもかと詰め込まれた登場人物たち――銭形平次から森江春策まで幅広く取り揃えた古今東西の名探偵は壮観の一言に尽きるだろう。
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posted at 17:10:16
ただその一方でスーパーヒーロー大戦と同じ欠点を抱えており、登場するヒーローもとい探偵が多い都合上、ミステリとしてみると事件がどうしても単純なものになりがちで、これだけの名探偵が挑む事件にしてはいまいち難易度が低いように思えてならないのが残念。
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posted at 17:10:34
とはいえ敵役に関してはそれに相応しい相手を用意したりと何とか名探偵たちが挑む事件らしくしようとする作者の苦心の跡が窺える。巻末の名探偵名鑑と併せて自分の好きな名探偵がどんな風に活躍するのかという視点で楽しむのが吉な作品である。
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posted at 17:10:46