麻里邑圭人

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2021年08月27日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

伊吹亜門「幻月と探偵」読了。1938年、満州の地で革新官僚・岸信介の秘書が急死した。秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。岸に真相究明を依頼された私立探偵・月寒三四郎は調査を進めるにつれ、満洲の闇に足を踏み入れることになる。

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posted at 17:41:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

大戦前夜の満州で起きた連続毒殺事件の顛末を描いた歴史ミステリ長編。本作は本格ミステリではあるものの展開はハードボイルド小説に近く、探偵が調査を進めるにつれて見えてくる構図もまたいかにもそれっぽいにも拘わらず、終盤のあるシーンに至ると一転して本格ミステリに変貌する点がまず面白い。

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posted at 17:41:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

勿論それは犯人の意外性を際立たせるための巧みなミスディレクションかつ演出であり、そういった技巧もさることながら何よりも本作がミステリとして優れているのはやはりホワイダニット部分――犯人の動機に尽きるだろう。

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posted at 17:42:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

一見すると突飛に見える動機ながら作中に犯人の心の機微をさりげなく織り込むことできちんと説得力を与えるものに仕上げている点、そして満州の闇が際立てば際立つほど真相が明らかになった時に読者が衝撃を覚えるよう、あらゆる面から落差のある設定にしている点が実に秀逸。

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posted at 17:42:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

もっとも毒殺物としてみた場合、その手口はやや平凡の粋を出ていないのが気になるが、前述したホワイダニット部分がそれを補って余りあると同時に最後の犯人の行動がある種の爽快感を与えてくれる傑作である。

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posted at 17:43:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

白井智之「死体の汁を啜れ」読了。小さな港町、牟黒市。この街ではなぜか人がよく殺される。豚の頭をかぶった死体。頭と手足を切断された死体。胃袋が破裂した死体。死体の腹の中の死体......。推理作家、悪徳刑事、女子高生、そして深夜ラジオ好きのやくざが異常過ぎる死体ばかりの事件の謎を追う。

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posted at 23:45:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

架空の街で起きた八つの猟奇殺人の謎を街のならず者たちが解き明かす連作ミステリ。豚の顔をした死体、折り畳まれた死体など目次に並んだタイトルを見てワクワクする読者もいるかもしれないが、さすがにこれだけ異常な謎を用意するのは作者も大変なのか中には微妙なものも幾つかあるがそこはご愛嬌。

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posted at 23:46:35

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

収録作の中で特に秀逸なのは後半の二編「死体の中の死体」と「生きている死体」でどちらも作者にしか書けない凄絶な死体を扱いつつも、前者は実際に起きた某事件を更に鬼畜にしたウップオエップな構図が、そして後者は鬼畜な構図もさることながら連作であることを活かした驚きの犯人当てが素晴らしい。

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posted at 23:47:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月27日

その他一編目の「豚の顔をした死体」も本作の開幕に相応しいぶっ飛んだ真相が○で、全編お勧めとはいかないまでも、収録作の幾つかは人を人とも思わない系(?)本格ミステリの最先端が堪能できることだろう。

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posted at 23:48:41

2021年08月29日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月29日

「オールド」観了。人が急速に老化するビーチに閉じ込められてしまった人々の話。どうやってビーチから脱出するのかを軸に展開しつつこんな死に方は嫌だというホラーとしての見せ場も盛り込んでいるのがいい。それでいてなぜ彼らが閉じ込められたのかというホワイダニットを絡めたミステリ的着地も○。

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posted at 21:38:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月29日

あとまさかの冒頭の挨拶からのシャマランの役所が面白かったw 個人的にはシャマラン作品の中では上位に入るくらい好きかもしれない。

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posted at 21:43:04

2021年08月31日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月31日

篠たまき「月の淀む処」読了。築40年のマンション・パートリア淀ヶ月に引っ越してきたフリーライターの紗季はある日敷地内で行われていた不気味な盆踊りに乱入した女が連行されるのを目撃。それを機にマンション周辺で続発する奇妙な事件の数々を隣室の美女・真帆子と共に調査することになるが……。

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posted at 21:02:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月31日

不気味なマンションを舞台にしたホラーミステリ長編。ミステリといっても事件の構図に意外性はほとんどなく、どちらかと言えばホラー風味の、社会的弱者たちによるディストピア小説のような趣があり、事件を暴く側と隠す側のどちらにつくべきか揺れ動く主人公の心情を静かな筆致で描いている。

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posted at 21:02:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月31日

個人的に面白いと思ったのは事件を暴く側の筆頭である隣室の美女・真帆子の可憐かつ破天荒なキャラで一種の名探偵像としても見ることができるだろう。そして終盤での主人公の選択と共に明らかになるある事実からの惨劇は血生臭さの中にタイトルを象徴する美しさがあり本作最大の見せ場となっている。

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posted at 21:03:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

8月31日

またラストもこの先の展開を予感させる不穏さが○で、自分の身近に起こっていても決して不思議ではないリアリティーのバランスに優れた良作である。

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posted at 21:03:39

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