麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2022年05月30日(月)
辻真先「馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ」読了。昭和36年、中央放送協会(CHK)でミュージカル仕立てのミステリ・ドラマの脚本を手がけることになった風早勝利。だがようやく迎えた本番の生放送中に主演女優が殺害された。しかも現場は衆人環視下の生放送中のスタジオで……。
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posted at 19:52:54
「深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説」「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」に続く“昭和ミステリ”三部作の三作目。今回はテレビドラマの生放送中に起きた衆人環視下の殺人事件を扱っており、そのシチュエーションは作者が過去に手掛けた「なつかしの殺人の日々」を彷彿とさせる。
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posted at 19:53:09
また事件が本格的に動き出すまでかなりかかる構成自体は「深夜の博覧会」と同じながら、今回はいかんせんそれに見合った内容とはお世辞にも言い難い、定番の粋を出ない真相なのが残念。加えて終盤に明かされる一部の謎や作者らしい最後の趣向も取って付けた感が否めない。
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posted at 19:53:39
2022年05月31日(火)
紺野天龍「神薙虚無最後の事件」読了。大学二年生の白兎と後輩・志希が出会った女性・唯が持ち込んだのは捏造の疑いをかけられ炎上した名探偵・神薙虚無が唯一残した未解決の密室殺人だった。白兎と志希は大学の「名探偵倶楽部」に所属する金剛寺らと共にその謎を解こうとするのだがーー。
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posted at 10:42:46
微妙。本作の粗筋に惹かれた人には恐縮だが事件が一向に始まらず、ベッタベタなキャラ萌えラノベ的やり取りと、麻耶や清涼院から悪い影響を受けた中学生が勢いだけで書いたような読みづらい同人誌紛いの作中作をひたすら読まされる長すぎる導入部はそれだけで多くの読者がふるい落とされることだろう。
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posted at 10:43:05
そこを何とか乗り越えたとしてもどこかで見たことのあるネーミングセンス、厨二設定ばかりが先行する紙のように薄っぺらい名探偵像、作者だけが盛り上がっているショボい密室殺人、必然性がない上に四つしかないありきたりな多重推理(しかも最終的な真相すら前例あり)など問題を挙げればキリがない。
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posted at 10:43:31
加えて違和感しかないのに作者がこの物語を現実でやることに拘った理由にしても、前述した清涼院が書いた某作の劣化コピーである上に結果から見ればどう贔屓目に見ても失敗しているので目も当てられない。正直令和になってまでここまで進化のない作品を読まされるとは思ってもみなかった作品である。
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posted at 10:44:01