麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年01月28日(金)
一見無関係と思われた二つのエピソードが一つに繋がった瞬間、読者はあっと驚くに違いない。道具立てこそホラーだが、作者が弄した仕掛けや見せ方は正に本格ミステリのそれだ。自分が思うに、この仕掛けは飴村初心者よりも飴村ファンの方が引っ掛かるのではないだろうか。
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posted at 21:41:21
本作の見所は何と言っても、平行して語られる二つのエピソードの関係性だろう。かたや独房に監禁され、夜な夜な憲兵から凄惨な拷問を受ける記憶喪失の男。こなた突然母親が学校の不良と付き合い出すという笑えない状況に陥った男子高校生。
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飴村行「爛れた闇の帝国」読了。初めて「粘膜蜥蜴」を読んだ時、自分はこの作者にそこはかとないミステリセンスを感じたものだが、その判断は間違っていなかった。本作は「粘膜蜥蜴」を遥かに凌ぐ傑作であると同時に、飴村行が満を持して本格ミステリとホラーの融合に挑んだ記念すべき作品である。
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posted at 21:38:52
一見意味不明なタイトルも読んでみると至極納得……というか、あまりにも人を食ったそのタイトルに苦笑すること必至。「こんなバカな話があるんだよ」と思わず誰かに聞かせたくなるバカミスの傑作である。
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冒頭からぶっとんでいる本作は掌編というべき長さであるにも関わらず、サプライズが複数仕掛けられているという驚異の作品である。実際事件としては極めて単純なのだが、ある要素のおかげでややこしい、もとい秀逸なミステリとして昇華されるにまで至っている。
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posted at 00:55:20
斎藤肇「足し算できない殺人事件」読了。それは極めて単純な事件であった。だが少しだけ複雑でもあった。事件の現場である山荘で名探偵の山上を迎えたのはたった一人だった。山上がその人物に名刺を差し出しながら聞く。「で、あなたが犯人さんで?」「そうです。私がご連絡いたしました以上犯人です」
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posted at 00:53:06
そして、その疑いは恐らく正しい。だが、作者はそこにホラーならではのオチを用意して、まんまと見抜いたつもりの読者を唖然とさせてみせる。ちなみに本作を読んで個人的には「黒と愛」に出てくるあるキャラを思い出したのだが、もしかしたら発想のヒントにはなっているのかもしれない。
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posted at 00:15:28
飛鳥部勝則の書くホラーにはいつも本格ミステリ的センスが感じられるが、それは本作も例外ではない。本作は叔父の遺した日記を主人公である僕が読者に紹介するという構成をとっているが、ミステリ読みであればそこにある疑いを持つことだろう。
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posted at 00:13:55
飛鳥部勝則「洞窟」読了。肺病で亡くなった叔父の遺品整理をした際に出てきた一冊の日記帳。そこには村人たちが忌み嫌う「禁断の林」の奥の洞窟で出会った女を巡る、ある異常な体験が記されていた。
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posted at 00:12:39