麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年12月08日(木)
確かに設定や展開だけ見ればそう捉えられてもおかしくはないがそんな内容でもミステリとしては全く手を抜いてないのだから恐れ入る。特に秀逸なのは後半の二編「母なる殺人」「ちぐはぐな情事」で前者だけでもこの作者らしい伏線の妙が味わえるが後者に至っては更にそこに意外な構図まで加わってくる。
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posted at 22:19:21
梶龍雄「女名刺殺人事件」読了。優雅に落ち着いた長女の静江。さっぱりとした性格の次女の輝代。そしてお色気たっぷりの三女の艶美。それぞれタイプは違うが美人揃いの狭山家三姉妹が、ふとしたことから関わった四つの事件を解き明かす本作は一見、二時間サスペンスチックな作品に思えるが然にあらず。
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posted at 22:18:31
収録アンソロジーのコンセプトのためか、オチは何てことのない所謂いい話なのだが、そこにタイトルにもある「幽霊に関する一考察」を絡めることによりただのいい話で終わらせていないところが実にこの作家らしい。また一ファンとしては、飛鳥部作品の中では珍しいタイプの作品が読めたのは収穫だった。
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posted at 09:54:42
飛鳥部勝則「幽霊に関する一考察」読了。ゴースト・ストーリーを語ろう――かつて作者はそんな書き出しと共に本格推理の幽霊という一風変わった物語を書いたことがあるが、本作では「三匹のグレー猫消失事件」という日常の謎を通して幽霊というものの正体を描いている。
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posted at 09:52:02
一応、謎としては連続爆破事件や主人公が巻き込まれた事故に隠された秘密などがあるが、本作の最も優れている点はそれらを絶妙な目眩ましにすることにより、メインのネタを最後まで隠しきったことだろう。本作はクロケンらしい、本格ミステリ特有の世界の反転が味わえる快作である。
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posted at 01:18:12
公式ではサスペンスということになっているが、作者が言うように本作は紛うことなき本格ミステリである。但し、読んでいる間はサスペンスというよりも、むしろホラー・ファンタジーとしか思えず、どこに着地するか分からない、曖昧模糊とした感覚を終盤まで引きずることになる。
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posted at 01:17:12
黒田研二「さよならファントム」読了。事故で大ケガを負った若きピアニスト・新庄篤はようやく歩けるようにまで回復したある日、妻の裏切りを知り発作的に彼女を殺してしまう。命を絶つために家を出た篤だったが、ひょんなことから助けたココロと名乗る美少女と行動を共にすることになる。
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posted at 01:16:35