麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年12月09日(金)
そして本作はその本領を最大限に活かした緻密な騙し絵である。途中、密室からの人間消失の謎が出てくるが、そんなのは些細な問題に過ぎない。作者が仕掛けた本当の罠を見破れる人は果たしてどれくらいいるだろうか。本作は「さよならの次にくる」でその兆しを見せた似鳥鶏が完全に化けた傑作である。
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posted at 22:59:04
まさかこの作者の作品でここまでやられることになるとは思ってもみなかった。まず断っておくと、本作は単なる〈日常の謎〉物ではない。今までずっと勘違いしていたが、この作者の本領は〈日常の謎〉を巡るトリックやロジックではなく、むしろ〈日常の謎〉を疑似餌に使った、伏線と構図の妙だと思う。
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posted at 22:58:28
似鳥鶏「いわゆる天使の文化祭」読了。文化祭を目前に控えたある日のこと。登校した葉山君の目に飛び込んできたのは、そこかしこに貼られた、ピンクのペンギンにも似た〈天使〉が描かれた異様な貼り紙だった。最初はただの悪戯かと思われたが、事態は徐々に深刻さを増してきて――。
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posted at 22:57:54
事件の性質上、犯人がすぐに分かってしまう、トリックに今一つ新鮮味がない等の不満はあるが丁寧に張られた伏線やどんでん返し、更には作者の推理小説論まで盛り込まれており、なかなか読み応えのある作品に仕上がっている。推理小説の根幹は謎解きという作者らしいオーソドックスな本格の良作である。
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posted at 17:55:55
タイトルだけ見るとよくあるトラベルミステリ。だが、その中身は意外にも本格ド直球だから驚く。主人公の書いた推理小説に見立てた連続殺人。密室状態の部屋からの墜落死。走行中の列車から消え、その後別の場所から発見された死体――それらが現場見取り図と共に物語を盛り上げていく。
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posted at 17:55:31
高柳芳夫「奈良―紀州殺人周遊ルート」読了。アイドル歌手の岡村有香が謎の墜落死を遂げてから一年後、推理作家のわたしは自作の映画撮影に立ち会っていた。だがその最中に小道具の短剣が本物にすり替えられ女優が殺されかける。そしてそれを皮切りに次々と自作そのままに不可解な事件が起こり始める。
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posted at 17:55:16