麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年07月27日(金)
また中盤でタイトルの由来にもなっている「人喰いの蔵」の謎が出てくるが、メインの殺人事件と何ら関係がないのも微妙と言わざるを得ない。例えるなら二つの短編ネタをとりあえず合体させてみた印象で、個々の仕掛けとして見れば光るものがあるだけに全体の作り込みの甘さが惜しまれる。
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posted at 17:39:22
一言でいえば、本格ミステリ版金八先生。殺人事件の犯人探しをやりつつ、一方で殺人クラスと陰口をたたかれ、不遇な扱いを受ける生徒たちを元気付けようと頑張るというのが主な話の流れなのだが、いかんせん生徒一人一人の人物描写が薄いため、一切思い入れが湧かないのが難。
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posted at 17:39:10
村瀬継弥「水野先生と三百年密室」読了。四国にある私立万松学園女子高等学校に国語教諭として採用された水野光一は一年六組の担任になると共に探偵の才を買われて理事長から先日学園で起こった殺人事件の犯人探しを依頼される。学校や警察は一年六組の生徒の中に犯人がいると睨んでいるようだが……。
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posted at 17:37:50
その一方で本作は「ささいな伏線が解決にいたって次々と説明されていく」緻密さも併せ持つ。勿論、デビュー作ゆえに文章や展開に硬さが見られるものの、このトリックの贅沢な使い方は一読の価値あり。何よりこの懐かしい新本格の香りは、その手の作品が好きな読者には格好な贈り物になることだろう。
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posted at 00:15:15
法月綸太郎、我孫子武丸と同期である作者が残した唯一にして、最大のインパクトを秘めた怪作。作者は本作について「大技に挑戦した」と語るが、その大技の衝撃度は「翼ある闇」の某トリックに匹敵すると言っても過言ではない。
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posted at 00:14:34
飛鳥井士朗「カルロッツァの翼」再読了。竜幻は見た。墜落直前の気球に助けを求める突々の姿があったのを。だが、墜落した気球から出てきたのは突々と思われる首なし死体だけ。そして二日後、十数キロ離れた湖畔の別荘の窓を突き破って、突々の生首が現れた。それはまるでカルロッツァの奇蹟のように。
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posted at 00:14:10