麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年11月15日(木)
もっとも第七話「大政の幽霊」以降は時代小説の方に比重が置かれて、ミステリ的にはやや物足りなくなるも、最終話「蛍とんで」で用いられる、ある意味ミステリの定番とも言える趣向には思わずニヤリ。ベストはシンプルなロジックが導き出す意外性が見事に決まった「川岸の女」。
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posted at 19:45:31
一応この短編はダイイングメッセージ物ではあるが、それよりもむしろ終盤に明かされる盲点をつく伏線が秀逸。その他、英語のテキストに残されたアルファベットの血文字「横文字破り」や西洋奇術一座の公演中に起こった殺人「迷い獅子」など、その時代ならではの設定、小道具の使い方が絶妙。
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posted at 19:44:40
内容の方は言えば、時代小説と本格ミステリのバランス配分が素晴らしく、最初の短編「星のある男」からして、明治という時代を魅力的なキャラと語り口でグイグイ読ませるなあと思っていると、突然予想もしなかったところからあっと驚かせてくれる。
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posted at 19:43:54
これは思わぬ掘り出し物だった。本作はタイトルだけみると次郎長が探偵役を務める短編集のように思えるが、実際はそうではなく、状況によって五郎と次郎長の間で探偵役とワトスン役がコロコロ入れ替わる。そういうところからもこの二人がいいコンビであることが窺えるだろう。
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posted at 19:42:59
海渡英祐「次郎長開化事件簿」読了。維新の激動まだ鎮まらぬ明治十一年を舞台に、老ヤクザの親分・清水の次郎長と、のちに「東海遊侠伝」で次郎長の名を広めることになる青年・天田五郎のコンビが怪事件、難事件を鮮やかにさばく連作短編集。全九編収録。
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posted at 19:42:14