麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年01月22日(金)
彩藤アザミ「樹液少女」読了。失踪した妹を捜す男が迷い込んだのは、磁器人形(ビスクドール)作家の奇妙な王国。雪に閉ざされた山荘に招かれた四人のコレクターの前で、無残な遺体が発見された。誰が何のために? 次の標的は? 鍵を握るトランプコードの秘密を知ってしまった者の運命は……。
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posted at 11:19:10
「サナキの森」で第一回新潮ミステリー大賞を受賞した作者の二作目。雰囲気だけしか見るところがなかった前作と比べると本作の方がまだ纏まりがあると言えるものの、それでもミステリとしてはやはり弱いと言わざるを得ないし、色々と説明不足なのも気になる。
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posted at 11:22:28
何より散々ミステリではよくあるパターンを並べた後に登場人物の一人に「推理小説じゃないんだから」と言わせた挙げ句、更につまらない真相を語られてもこちらとしては正直反応に困ってしまう。多分この作者はミステリのガジェットに興味があるだけでミステリ自体にはあまり興味がないのだろう。
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posted at 11:22:43
それが悪いという気はないが、個人的にはわざわざ名探偵を登場させてまでやるほどの内容だとは思えなかった。個性的なミステリが読みたい人には全くお勧めはしないが、よくあるゴシックミステリが読みたい人であれば、それなりに楽しめる作品である。
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posted at 11:22:58
door「鵺の啼く夜が明けるまで」読了。雨上がりの深夜の学園に呼び出された少女・榊原来夢はミステリー研究会の先輩・白河美里の他殺体を発見する。現場に美里と来夢の足跡しか残されていなかったことから、来夢は警察に疑われる羽目に……。事件に隠された「意外な犯人」とは?
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posted at 22:54:40
web発のミステリ小説を書籍化したもの。事件自体は極めてオーソドックスながら、やはり目を惹くのは作者が仕掛けた「意外な犯人」だろう。ネタそのものは国内作家Kの某作と国内作家Aの某作のハイブリッドとも言うべきもので、一番の目玉にするだけあってなかなかよくできていると思う。
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posted at 22:55:14
加えてこのネタを使う必然性が一応用意されているのも好印象。またダイイング・メッセージの解釈や決め手となる証拠もよく練られている。ただ一方で小説としてみると些か冗長だったり冒頭の足跡トリックが犯人が言うほど大したものではなかったりするのが難だが一発ネタとしては申し分ない良作である。
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posted at 22:55:38