麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2022年11月16日(水)
ただ欲を言えばもう少し決定的な伏線を張ってほしかった気もするが、それを差し引いてもタイトルに象徴される作者がやりたかったことは実現できていると思う。少なくとも七不思議というオカルト設定ならではのボーイミーツガール物としては楽しめる作品である。
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posted at 23:26:23
とはいえ七不思議の謎に関しては読者に端から解かせる気はなく所謂ミステリ的な醍醐味にも乏しいため、そこに期待するとやや肩透かしを覚えるかもしれない。しかしながら最後に明かされるある事実は国内作家Aの某作を彷彿とさせるものの、それまでの流れを活かした青春ミステリらしい苦さがあって○。
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posted at 23:26:02
「豚のレバーは加熱しろ」の作者によるオカルト青春ミステリ。本作の内容を一言で例えるならば七不思議を題材にした脱出ゲームであり、七不思議の謎を解き明かさないと未来永劫異界と化した学校に囚われてしまうというペナルティーはある種のデスゲームに近いものがあるだろう。
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posted at 23:25:25
逆井卓馬「七日の夜を抜け出して」読了。遊辺高校の新入生・中里蓮は十二年前に校内で起きた神隠し事件を解明するため頂上探究部を訪れるが三人の生徒と共に超常的な力により学校に閉じ込められてしまう。しかもどうやらこの学校の七不思議を全て解き明かさないと永遠にここから出られないようで……。
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posted at 23:24:42
一方「形式的真実」は冒頭で形式的真実と実体的真実について説明をした上でそれを物語を通して実践してみせた点がまず秀逸。加えて過去と現実の事件で用いられたトリックも単純ながら絶妙に盲点をついているのも○で何より最終的に明らかになる構図に対するタイトルの強烈な皮肉が忘れ難い傑作である。
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posted at 09:14:23
「同化」は事件の真相自体はシンプルなものながら、そうとは気付かせないストーリーテリングの妙に唸らされる。そしてそれ以上に物語の進行と共にタイトルの意味合いが変わっていく点が秀逸で、最終的に犯人を追い詰める決め手となるある小道具の使い方も○。
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posted at 09:13:58
加藤元浩「Q.E.D.iff ―証明終了―」23巻読了。失踪を遂げたフラメンコ・ダンサーの女。その行方を追うにつれて二人の女の奇妙な関係と不審な痕跡が次々と見付かる「同化」、相続問題が原因で起きた傷害事件。その一方で執事が失踪し四年前の事故死にも殺人の疑いが浮上する「形式的真実」の二編収録。
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posted at 09:13:41