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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 現在地 涅槃
  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2014年03月27日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月27日

長沢樹「冬空トランス」読了。性同一性障害に苦しむ少女が監視下にあった四階の教室から飛び降りた謎に迫る表題作を始め、絶対に撮影不可能な映像を作り出した方法を当てる「モザイクとフェリスウィール」、密室に囚われた名探偵の意外な脱出手段を推理する「夏風邪とキス以上のこと」の二編収録。

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posted at 23:38:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月27日

美少女探偵・樋口真由シリーズの三作目にしてシリーズ初の中編集。収録作はいずれもハウダニットをメインに扱っているが謎の設定にそれぞれ工夫が凝らされている。ベストは表題作で、豪快なトリックもさることながら、動機に纏わるこの作者ならではのミスディレクションの巧さに唸らされる。

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posted at 23:39:10

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月27日

「夏風邪とキス以上のこと」は「消失グラデーション」の後日譚ともいえる内容で、「消失グラデーション」に登場した某人物と美少女探偵の頭脳戦が楽しめる一方で、明らかに昨年出た某作品へのディスりにもなっているある発言が実に痛快(爆)。またラストの、この作者らしいエロスの匂わせ方も○。

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posted at 23:39:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月27日

「モザイクとフェリスウィール」はミステリ部分よりもルチオ・フルチ好きの女子高生(!)によるフルチ映画蘊蓄の方が面白かった。特に「秩序も思想も計算もなく、豪快に意味不明なルチオ・フルチ先生には誰も勝てないけどな」という発言には痺れた(爆)。収録作中最も作者の趣味が出た作品である。

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posted at 23:39:30

2014年03月28日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月28日

黒田研二「ドライブ」読了。何者かに拉致された犬塚琢磨が目を覚ますと見知らぬ五人の男女と共にワゴン車の中に囚われていた。そんな彼らにタブレット型のPCモニターを通じて仮面をつけた怪人〈夢鵺〉が言う。定められたルートを走行し制限時間内に最終目的地に辿り着けば君たちを解放する、と――。

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posted at 22:15:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月28日

クロケン久々のオリジナル新作は「SAW」の車版とも言うべきソリッド・シチュエーション・スリラー。怪人が仕掛けた罠に嵌まって次々と人が死んでいく展開はまんま「SAW」だが、ある事実が明らかにされたのを境にクローズド・サークル物の様相を示していくあたりが何ともミステリ作家らしい。

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posted at 22:17:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月28日

ミステリとしてみると、前述したある事実に気付くロジックが実に秀逸。その反面、肝心の怪人の正体に関しての伏線がないのが残念だが、動機に捻りを入れている点は○。適度に軽い文体とテンポのいい展開でタイトル通りのスリリングなドライブ感覚が味わえる快作である。

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posted at 22:18:09

2014年03月29日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月29日

てにをは「古書屋敷殺人事件」読了。一ヶ月前、蔵書家だった主が首を吊って死んだ通称「古書屋敷」へ本の査定の手伝いでやってきた推理小説好きの女子高生・ひばり。だが屋敷に脅迫状が舞い込んだのを皮切りに亡き主の妻が首なし死体となって発見される。さながら村に伝わるわらべ唄の見立てのように。

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posted at 21:11:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月29日

人気ボカロ曲を元にしたミステリシリーズの二作目。連作形式だった前作から一転、長編となった本作には本格ミステリではお馴染みのガジェットが幾つも盛り込まれているが、それらが仕掛けとして活かされていないのはかなりマイナス。

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posted at 21:12:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月29日

また作中で展開される推理にしてもダミーが(目新しさはないものの)一番出来がいいのはどうかと思うし、何より最終的な真相がアンフェアになってしまっているのがいただけない。ガジェットを詰め込むのはいいが、もう少しきちんと練り込んでほしかった。

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posted at 21:12:34

2014年03月30日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

辻真先「SLブーム殺人事件」読了。来るべき総選挙を控え候補者同士が火花を散らす山口県・湯原温泉にやってきた薩次たちはそこで奇怪な事件に巻き込まれる。両候補の家に殺人予告の脅迫状が届いて間もなくレストランで少年の死体が見付かるもすぐに消失。その後、密室状況下の別の場所で発見される。

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posted at 18:34:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

身勝手な大人たちに振り回される子供の悲劇を描きたかったという作者の狙いは分からないでもないが、ミステリとしてみると手掛かりがあからさま過ぎて(というより不自然過ぎて明らかに浮いている)真相が読めてしまうのが難。

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posted at 18:35:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

小道具や設定に凝るのはいいが、せめてもう少し自然に見えるように配慮してほしかった。謎の見せ方や合間に挿入される童話との繋がりが悪くないだけに、非常に残念。

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posted at 18:35:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

森雅裕「蝶々夫人に赤い靴」読了。絵描きの守泉音彦は友人でプリマドンナの鮎村尋深の結婚式に出席するはずが、ひょんなことから知り合った老夫人の逃避行に巻き込まれる形で長崎まで来る羽目になった。そこで彼は実在した蝶々夫人の悲劇に織り込まれた謎を解くことになる。鍵は彼女が残した短刀――。

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posted at 18:35:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

守泉音彦と鮎村尋深のコンビが活躍するシリーズの三作目は、坂本龍馬の愛刀に纏わる過去の事件とリンクさせることで、タイトルにもなっているオペラ「蝶々夫人」を読み解く内容となっている。真相自体には意外性はないものの、さりげなく散りばめられた伏線にミステリ的技巧を感じる。

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posted at 18:35:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月30日

またシリーズ中最も登場人物が生き生きと描かれており、特に元プリマドンナの老夫人・愛子媼の強烈なキャラは読者に忘れ難い印象を残すことだろう。「蝶々夫人」の物語を楽しむ上で、謎が程よいアクセントとして巧く機能している作品である。

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posted at 18:36:05

2014年03月31日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月31日

連城三紀彦「青き犠牲」読了。大雨が降った夜、高名な彫刻家の父・杉原完三を殺害した容疑で高校三年生の息子・鉄男が逮捕された。『ギリシャ悲劇集』を愛読する彼は父を殺し母を犯したオイディプス王の轍を踏んだのか。そして、美貌の母・沙衣子の微笑は何を意味するのか。

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posted at 19:42:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月31日

全四章から成る本作の、事件の構図自体は大半の読者が早い段階で読めることだろう。だが本作のメインはどうやってやったかというハウダニットであり、終盤にそれがある気付きから明らかになった時、読者は初めて作者の仕掛けた罠に嵌まっていたことに気付かされる。

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posted at 19:42:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月31日

本作は『オイディプス王』になぞらえた展開の中に巧妙に隠された仕掛けもさることながら、それまでの憎しみと情欲にまみれた物語を浄化するような結末が美しい佳作である。

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posted at 19:43:04

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