麻里邑圭人

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2014年03月01日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月1日

大谷羊太郎「真夜中の殺意」読了。ヤクザの情婦に手を出したせいで北九州に都落ちしたバンドマンが、難攻不落の密室殺人事件に巻き込まれる「殺意の二重奏」、娘の新婚旅行を機に上京した老刑事が、ひょんなことから知り合った偽装自殺に関心を持つ若い女の死の謎を探る「偽装自殺」など七編収録。

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posted at 16:28:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月1日

全編ハズレなしのミステリ短編集。収録作はどれも高水準だが中でも完成度が高いのは密室での一人の女の死を巡る「偽装自殺」だろう。被害者が自殺をするはずがないことを唯一知る老刑事が他殺説を主張すればするほど混迷を極めていく謎。それを突き崩す、ある偶然には深い衝撃を覚えずにはいられない。

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posted at 16:28:48

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月1日

ちなみにこの密室に関して作者は並々ならぬ拘りがあるようで、収録作七編中五編が何らかの形で密室を取り入れている。そのうち最も魅力的な密室を扱っているのが「殺意の二重奏」で、難攻不落の密室と鉄壁のアリバイがタイトルにも象徴される構図の反転によって鮮やかに解かれる様が実に秀逸。

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posted at 16:28:55

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月1日

また主人公のキャラクターを活かした駆け引きも面白く、この二編がツートップなのは間違いないだろう。とはいえ、それ以外の短編にも仕掛けとどんでん返しが詰め込まれており、大谷作品の入門編としてもお勧めできる作品集である。

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posted at 16:29:08

2014年03月02日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月2日

島田一男「特捜検屍官」読了。鑑識課のベテラン主任・近江警部が探偵役を務める短編集。夫の愛人の一人がもう一人の愛人を刺し殺し、その死体遺棄を手伝った妻が自首をする「黒い爪痕」、女社長が江戸川の離れ島にある自宅の箪笥の中から全裸死体で見付かる「雨夜の悪霊」など七編収録。

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posted at 19:53:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月2日

本作は鑑識ならではの視点でバラバラ死体、消えた凶器、密室、アリバイ崩しといった本格ミステリ的仕掛けを解き明かしていくのが特徴で、そういう意味では横山秀夫「臨場」などの先駆的作品と言えるかもしれない。

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posted at 19:53:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月2日

収録作は大まかに盲点をついた仕掛けを扱ったものと凝った仕掛けを扱ったものの二つに分けることができ、前者だと「黒い爪痕」、後者だと「雨夜の悪霊」がベストになる。

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posted at 19:53:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月2日

「黒い爪痕」はこの展開だからこその意外性が、「雨夜の悪霊」はバカミス的な真相が秀逸。その他、何かと娘のことを気にかける探偵役を始めとした登場人物たちはどれも個性的で、ミステリ部分以外にも読みどころは多い作品である。

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posted at 19:54:00

2014年03月03日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月3日

円居挽「河原町ルヴォワール」読了。京都・鴨川で龍樹家投手・落花が水死体で見付かり、その死の謎を巡って私的裁判・双龍会が開かれる。落花の妹・撫子は兄・大和を姉殺しの真犯人として告発、弁護役の元恋人・城坂論語と対決することに。果たして双龍会で暴き出される真相とは?

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posted at 22:31:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月3日

ルヴォワールシリーズの最終作にして作者の国内作家Nに対する愛がしみじみと伝わってくる作品。双龍会での展開の大半はこれまでの三作を読んでいる読者にとっては差ほど意外に感じられないだろう。だが作者もそれは織り込み済みであり、その上で「最後の一撃」と題した終章に全てを賭けてみせる。

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posted at 22:31:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月3日

そして、この終章で炸裂する大仕掛けに自分は国内作家Nの某作に対するオマージュが込められているように感じた。これを成立させるために一部かなり無茶な要素を持ってきているが、そこはバカミス好きとして好意的に受け止めたい。

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posted at 22:32:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月3日

加えて第一作を思わせる幕切れも実に心地良い。本作はシリーズの最終作に相応しい秀作である。

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posted at 22:32:33

2014年03月05日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月5日

多岐川恭「異郷の帆」読了。元禄時代の長崎・出島でオランダ人が刺殺された。出入口で通行が厳しく管理され、武器の持ち込みが一切許されない、言うなれば島全体が密室という状況で起こった殺人に出島は騒然となる。この事件の犯人として想い人が疑われたことから若き通詞・浦恒助は調査に乗り出す。

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posted at 00:03:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月5日

出島という特殊な環境ならではの人間ドラマと本格ミステリを高い次元で融合させた傑作。ミステリとしては出島だからこそ成立する仕掛けや動機、犯人像がとにかく素晴らしく、その完成度は現代における異世界本格としても充分通用することだろう。

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posted at 00:03:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月5日

また人間ドラマにしても、外の世界に憧れる主人公と幸薄い混血のヒロインの恋愛模様を軸に、様々な愛と欲の物語をじっくりと読ませてくれる。異世界本格好きは勿論のこと、心震える物語を読みたいという人にも是非お勧めしたい作品である。

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posted at 00:03:51

2014年03月06日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月6日

蘇部健一「運命しか信じない!」読了。仙波莉子と京川俊は絶対に出逢うはずのない二人だった。しかしある朝、一人の青年が飼っている猫がミルクをこぼしたことがきっかけに、いくつもの偶然が積み重なり、二人は恋に落ちる――運命の恋を信じたくなる六編の短編を読み終えた時、待ち受ける結末とは?

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posted at 23:53:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月6日

ミステリ作家でもある作者がミステリの技巧を駆使して書き上げた連作形式の恋愛小説。運命の恋をキーワードに畳み掛ける偶然の連鎖は、さながら恋愛小説版ファイナル・デスティネーション(!)とでも言うべき様相を示しており、その凝りに凝った構図はミステリ読みにも楽しめることだろう。

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posted at 23:54:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月6日

またこの作者らしいイラストを用いた仕掛けも健在で、表紙絵に隠された意味に気付いた瞬間、やられた感と同時に「六とん」ならではの脱力感(?)も味わうことができる。本作はミステリ作家にしか書くことができない恋愛小説の良作である。

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posted at 23:54:48

2014年03月08日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月8日

連城三紀彦「小さな異邦人」読了。八人の子供を持つ家庭へかかってきた脅迫電話。「子供の命は預かった、3千万円を用意しろ」だが家には子供全員が揃っていた……表題作他、昔の同級生から交換殺人を持ちかけられる「蘭が枯れるまで」、回想の殺人と娘へのイジメがリンクする「白雨」など八編収録。

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posted at 15:59:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月8日

作者の死後、単行本未収録だった短編を集めた作品集。収録された八編のうち、二編は恋愛小説の範疇に入る作品だが、そこに使われた手法からミステリとして読むことも可能だろう。全体的に高レベルだが、個人的に感銘を受けたのは「無人駅」「蘭が枯れるまで」「白雨」、そして表題作の四編である。

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posted at 15:59:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月8日

「無人駅」は田舎町で不審な行動を見せる女と刑事の駆け引きを描いた短編で、女の狙いを完全に読んだと思わせて、更にその裏がある展開が秀逸。「蘭が枯れるまで」は交換殺人の新機軸とも言うべき傑作で、交換殺人の図式を逆手にとったこの作者らしい真相が素晴らしい。

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posted at 15:59:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月8日

「白雨」は回想の殺人とイジメという一見無関係に思える要素を違和感なく結び付けた手腕もさることながら、この唖然とする真相を「他愛ない」の一言で片付けた母親がある意味凄い(爆)。そして表題作は誘拐ミステリの新境地という帯の文句にも納得の傑作で、構図の反転と奇想の融合が実に強烈。

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posted at 16:00:23

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月8日

読了後に分かるタイトルの意味も絶妙で、ベストを挙げるならこの短編と「蘭が枯れるまで」のどちらにするか非常に迷うところである。とまれ、本作は作者の最後の贈り物として申し分ない傑作短編集と言っていいだろう。

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posted at 16:00:39

2014年03月09日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月9日

辻真先「SFドラマ殺人事件」読了。ヤマトテレビのSFドラマ『超人テルル』の撮影現場でSFじみた奇怪な事件が次々と発生した。東京にいた人間が札幌に瞬間移動したとしか思えない事故死、ロボットによる殺人、宇宙船内での密室殺人、そして夕刊SUN社に事件を描いたミステリの原稿が届いて……。

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posted at 18:53:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月9日

謎は魅力的だがトリックはどれも優れているとは言い難いし動機はあからさま、作者探しという趣向も上手く機能しているとは言えず本作で描かれるSFもとい特撮ドラマに対する冷遇ぶりにしても今となっては隔世の感が否めない。しかしながら唯一ダイイング・メッセージの大胆さには見るべきものがある。

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posted at 18:54:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月9日

手法としては赤川次郎の某作とほぼ同じだが、これはこれで意外性を出すことに成功している。この一点だけでも読む価値はあるかもしれない作品である。

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posted at 18:54:24

2014年03月11日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月11日

鳥羽亮「首を売る死体」読了。秩父の郊外にある鬼石家の屋敷跡で切断された首を右手に下げた不気味な女の死体が発見された。だが調査の結果、胴体と首は別人のものと判明。数日後、新聞社に首屋と名乗る者から女の髪と共に「怨みの首一つ一億円也」という怪文書が届けられる。犯人の狙いは?

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posted at 22:52:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月11日

謎は魅力的だが、真相に難あり。言ってしまえば古典的なトリックの応用なのだけど、ぶっちゃけそれをやるには無駄が多すぎるし何より警察が騙せるとはあまり思えない。また猟奇殺人にコンゲーム的な要素を入れた点は悪くないものの、そちらに比重を置きすぎて推理部分が疎かになっているのもマイナス。

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posted at 22:52:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月11日

「猟奇的なその謎を大まじめに解き、アッと思わせるラストも用意したつもり」という作者の狙いはお世辞にも巧くいっているとは言い難いが、展開自体はテンポがいいので、二時間サスペンスのつもりで読めばそれなりに楽しめる作品である。

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posted at 22:53:11

2014年03月12日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月12日

西澤保彦「探偵が腕貫を外すとき」読了。三度同じ日時に鳩の死と人の死が重なる謎「購いの顔」、妻を殺した愛人の罪を被って自首した夫の真意「秘密」、毎週月曜の朝に無断駐車する車が絶えない駐車場「どこまでも停められて」、幼稚園の同窓会の最中に起こった殺人「いきちがい」の四編収録。

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posted at 23:42:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月12日

腕貫探偵シリーズの四作目にあたる、安楽椅子探偵形式の短編集。「購いの顔」はこの作者らしい意外な動機は面白いものの、そこに至るまでの過程がかなり強引なのが気になる。「秘密」は「購いの顔」に比べると推理の過程は丁寧だが、捻りは今一つだし自首の理由が最後まで釈然としない。

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posted at 23:43:00

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年3月12日

連城三紀彦の「どこまでも殺されて」を思わせるタイトルの「どこまでも停められて」は魅力的な謎に対し真相が凡庸なのが残念。最後の「いきちがい」はタイトルに象徴される事件の構図が面白く、ダイイング・メッセージも真相のアクセントとして巧く機能している。ベストを挙げるなら「いきちがい」。

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posted at 23:43:24

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