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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 現在地 涅槃
  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2014年09月17日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月17日

深水黎一郎「大べし見警部の事件簿」読了。いつも現場で居眠り、高イビキ――なのになぜか警視庁捜査一課の中でも検挙率100%を誇る「警視庁最悪の警部」が本格ミステリーの約束事を次から次へとなぎ倒す。芸術探偵シリーズではお馴染みの名脇役・大べし見警部が主役の連作ミステリ・パロディ。

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posted at 23:15:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月17日

一言で言えば深水版「名探偵の掟」。ノックスの十戒や後期クィーン問題、アリバイ崩し、密室といった本格ミステリではお馴染みのテーマやガジェットをどう茶化すかが読みどころではあるものの、いかんせん掌編が続く前半は既にどこかで見たことのあるオチばかりなのが少々残念。

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posted at 23:15:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月17日

しかしながら徐々に一話あたりのページ数が増え、作者の得意する芸術や宗教、科学といった分野が効果的に作中に取り入れられるようになると一転して作者らしい捻くれぶりが発揮され始める。

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posted at 23:15:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月17日

個人的に気に入ったのは21世紀本格を扱った「宇宙航空研究開発機構(JAXA)での殺人」とバールストン先攻法や多重解決など詰め込めるだけ詰め込んだ「青森キリストの墓殺人事件」で、前者は21世紀本格の使い方に、後者は壮大過ぎるネタと下らな過ぎるダジャレが炸裂する【或る結末】に笑ったw

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posted at 23:16:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月17日

アンチミステリとしてもさることながら、所々に出てくるミステリ作家の本音(!)が楽しい怪作である。

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posted at 23:21:19

2014年09月18日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月18日

我孫子武丸「特捜班危機一髪 警視庁特捜班ドットジェイピー」読了。警視庁イメージアップのため結成された戦隊ヒーロー・ドットジェイピー。今や人気絶頂の彼らに大恥をかかされた篠原都知事は彼らの人気を失墜させ解散に追い込もうと、新メンバーと称して優秀な兄妹警官を刺客として送り込むが……。

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posted at 22:27:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月18日

「警視庁特捜班ドットジェイピー」の続編。前作はロリ巨乳の凄腕格闘家(そして極度の男性恐怖症)である綾を中心に構成されていたのに対し本作では近寄りがたい美人だが度し難い腐女子の香蓮にスポットが当てられている。そのため作中のあちこちで腐女子の妄想が展開、何ともホモ臭い話になっている。

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posted at 22:27:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月18日

個人的にはそういったところも含め面白く読んだが、都知事の陰謀に対しドットジェイピーのメンバーがどう立ち向かうかという観点で読むと第三者の介入によるところが大き過ぎて些か微妙に感じるかもしれない。もし次回作があるなら、各メンバーにもっと活躍の場を作ってほしいと思う。

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posted at 22:27:56

2014年09月19日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月19日

森川智喜「なぜなら雨が降ったから」読了。大学生の野崎圭人が引っ越した先のアパートに住む探偵・揺木茶々子は雨の日に特に活躍する『雨女探偵』だった。春夏秋冬、そしてまた春――雨女探偵が出会う五つの事件を収録した連作ミステリ。

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posted at 21:10:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月19日

作者の作品ではお馴染みの変な探偵が活躍する連作ミステリだが、これまで発表された中では最も普通に謎解きをしているので、ある意味新鮮に感じる(爆)。全体的にネタは小粒だが、発想の逆転に拘った作りなのが好印象。

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posted at 21:11:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月19日

加えて本作は最小限の登場人物でいかに驚かすかという点を重視しており、それが第一話に一番よく表れている。個人的なベストは第四話で、雪女の話と日常の謎をリンクさせたところにプロット的な巧さがある(但しある可能性を考慮に入れてないのはマイナス)。

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posted at 21:11:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月19日

次点は第二話で、よくある依頼から不可能興味に繋げる展開の巧さもさることながら何より発想の逆転という点ではこの短編が最も決まっているのではないだろうか。謎の魅力では第五話も捨て難いが今年出た某作とネタが被ってしまってしまっているのが残念。とはいえ全体的には高クオリティの良作である。

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posted at 21:12:15

2014年09月20日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月20日

獅子宮敏彦「アジアン・ミステリー」読了。過去の中国に連れ去られ象に踏み殺されたフランス人、五行の力が宿る密室で四肢を裂かれた中国人、時を操る美女の魔術で垣間見た過去の世界、そして台湾の館で起きた不可解な英国人連続殺人事件――。これらの時空を超えた壮大な謎に、ダーク探偵が挑む。

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posted at 14:50:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月20日

「君の館で惨劇を」で初登場したダーク探偵が再び活躍する長編本格ミステリ。粗筋からして島荘流奇想本格の見本のような派手な謎がてんこ盛りだが、肝心の真相はというとどれも既視感のあるトリックばかりなのが難。

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posted at 14:51:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月20日

とはいえ、それを支える伏線の盛り込み方は巧みだし、何より歴史ミステリとして違和感なく仕掛けが組み込まれている点は○。トリックの斬新さよりもむしろ、その使い方に見るべきところのある作品である。

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posted at 14:51:16

2014年09月22日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

若月香「屋上と、犬と、ぼくたちと」読了。仲間と拾った子犬を内緒で飼っていたビルの『屋上の屋上』から台風の日、仲間の一人・オッタが転落して死んだ。それから十年後、ガソリンスタンドでバイトしている修司の許にその時の出来事を示唆するメモが舞い込むようになる。オッタの死は事故だったのか?

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posted at 01:25:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作。小学生時代に起きた事件の真相に大人になった主人公たちが迫るという「回想の殺人」系の作品でノスタルジックな雰囲気とテンポのいい文体で読者を引っ張る力はかなりのものだが、肝心の謎解きがごちゃついており、あまりスマートとは言えないのが難。

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posted at 01:25:35

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

加えて伏線が伏線として上手く機能していない部分も幾つかあり、イマイチ謎解きのカタルシスに欠ける印象が否めない。面白い作品ではあるが、ミステリとしてのやられた感を求めると少々肩透かしを覚えるかもしれない。あと微妙な寝盗られ感あり(爆)。

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posted at 01:25:58

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

今邑彩「人影花」読了。車椅子の夫を残して妻が失踪した。最初はただの家出と思われたが妻の兄は夫の態度に不審を抱く。真実は椿の花だけが知っている――表題作を始め、見知らぬ女性からの留守電、不穏に響く野鳥の声など、ささいなことから平和な日常が暗転する九編を収録。

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posted at 22:02:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

単行本未収録作を集めた、全体的に手堅い出来の作品集。構成としては前半にミステリ&サスペンス、間にショートショートを挟んでから、後半にホラーという並びになっているが、個人的にはホラー色の強い短編の方がキレがあるように感じた。

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posted at 22:02:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月22日

とはいえ、それ以外のものも話の転がし方が短編ミステリ(ホラー)の見本とも言うべき巧さでどれも甲乙つけがたい。またファンであれば「大蛇伝説殺人事件」の探偵役が出てくる話や「鬼」の原型っぽい話がある点も見逃せないだろう。ベストはありふれた間違い電話が意外な展開を見せる「私に似た人」。

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posted at 22:03:04

2014年09月24日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月24日

三沢陽一「アガサ・クリスティー賞殺人事件」読了。新人賞に落ち続けることに絶望した青年が人生最後の旅に出るが、その旅先で次々と事件に遭遇する。密室殺人、謎の放火、アリバイ崩し、首なし死体……そして旅の最後に待っていたのは、クリスティー賞授賞式の会場で起きた有栖川有栖殺人事件だった。

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posted at 23:56:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月24日

第3回アガサ・クリスティー賞を受賞した「致死量未満の殺人」の作者の二作目になる連作ミステリ。前作は一言でいうなら「正統派本格、だけど地味」という作品だったが、本作もまた表題作を除けば見事にその通りの内容となっている。

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posted at 23:56:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月24日

ただミステリとしてみるとその表題作が一番微妙で、作者なりに奇をてらってみたのはいいものの、そこで披露される論理には有栖川作品を客観的に読んでいる人間であればかなり納得できないのではないだろうか。どちらかというとミステリ界の著名人が実名で活躍するところを楽しむのが吉だろう。

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posted at 23:57:23

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月24日

ミステリ部分ならむしろそれ以外の短編の方がよくできており、突出した点がないことに目を瞑れば丁寧な造りが実に好印象。個人的なベストを挙げるなら、テントの密室というシチュエーションを活かした仕掛けが秀逸な「柔らかな密室」。

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posted at 23:57:46

2014年09月25日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月25日

森晶麿「黒猫の約束あるいは遡行未来」読了。建築家を失ってなお成長を続けている〈遡行する塔〉を調査するためイタリアへとやってきた黒猫。一方、滞在先のイギリスで突然映画への出演を打診された付き人。離ればなれになった二人の物語がある事件をきっかけに一つに繋がる時、見えてくる構図とは?

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posted at 22:51:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月25日

黒猫と付き人のシリーズの五作目。これまで黒猫と付き人の恋の行方を追ってきた人間としては、やはり二人が再会するシーンには待ってましたと言いたいところだが、黒猫の方はまだしも付き人が事件に関わることになる経緯については少々強引な印象が否めない。

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posted at 22:52:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月25日

だがそこさえ目を瞑れば、このシリーズらしいロマンティックな構図が堪能できるし何よりラストにおける映画を効果的に用いた謎解きが圧巻。シーンとしての美しさもさることながら同時に複数の恋愛模様をさらりと描いてみせた点が秀逸であり、シリーズ屈指の名場面と言っても決して過言ではないだろう。

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posted at 22:52:45

2014年09月28日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月28日

筒井康隆「繁栄の昭和」読了。迷宮殺人と謎の小人、人工臓器を備えた科学探偵、女装した美少年が魔都・東京をさまよい、新劇のリア王役者は「君の瞳に恋してる」を歌い踊る、遂には筒井康隆、映画で大活躍……。江戸川乱歩や海野十三のオマージュを含む、奇想と企みに満ちた短編集。

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posted at 21:07:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月28日

本作には十編の短編とエッセイが収録されているが、個人的には前半の四編「繁栄の昭和」「大盗庶幾」「科学探偵帆村」「リア王」が面白かった。「繁栄の昭和」は古風な探偵小説とメタ趣向の融合が秀逸で、文体の不自然さが絶妙な気付きになっている点がいい。

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posted at 21:07:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年9月28日

「大盗庶幾」と「科学探偵帆村」は乱歩・十三オマージュとして書かれたもので、前者は乱歩好きなら思わずニヤリとするオチが、後者はタイトルと中学生が考えたようなしょーもない下ネタのギャップが○。「リア王」はある出来事を機に古典が役者と共に生まれ変わっていく過程をワクワクしながら読んだ。

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posted at 21:07:55

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