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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2015年07月29日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月29日

唯一「椿の舟」はネタ自体は悪くないものの、幾つか伏線が不十分で感心するまでには至らない。結果的に連城三紀彦の凄さを再認識してしまうという、作者的に良かったのかどうか分からない作品である。

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posted at 22:04:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月29日

またミステリとしてみても連城のような鮮やかな構図の反転には程遠い。「花盗み」はこれしかないというバレバレな真相だし「形見水仙」はミスディレクションが却って真相を分かりやすくしている。そして表題作に至ってはいくらそういう時代だったと言われても真相に釈然としないものを感じてしまう。

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posted at 22:04:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月29日

女の情念をテーマにしたその内容と冒頭の「連城三紀彦氏に捧ぐ」という言葉から分かるように本作は連城作品を意識して書かれているが連城作品と比べると明らかに色々な部分で見劣りしてしまう。例えば文体一つとっても似せようと努力しているが、ただ回りくどいだけだし何より重さが決定的に足りない。

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posted at 22:04:14

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月29日

三沢陽一「華を殺す」読了。年の離れた小説家と心中したうら若き後妻、障子窓から花片を散らし何かを訴える遊女、戦地から戻った片腕の男が企んだ殺人計画、屋敷中の花を切り落とし一人娘を残して失踪した芸術家夫婦――狂おしき女の情念が巻き起こす四つの事件を収録。

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posted at 22:03:52

2015年07月27日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月27日

言うなれば本作は異世界本格の手法を使うことで、より現実を強烈に認識させるという逆説的なことをやってのけた作品であり、そういう点では色々と考えさせられる秀作である。

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posted at 22:47:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月27日

「さよなら妖精」に登場した大刀洗万智が探偵役を務める本作はフーダニットとしてみると正直そこまで難易度は高くないかもしれない。むしろメインはその後に明かされるある真相であり、それがジャーナリストとしての万智を通して、無自覚だった読者に痛烈な現実を突き付ける。

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posted at 22:45:55

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月27日

米澤穂信「王とサーカス」読了。元新聞社記者の大刀洗万智は雑誌の取材のためにネパールにいた。そこへ王族殺害事件が勃発、大刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うようにある言葉が背中に刻まれた死体が発見される。疑問と苦悩の果てに彼女が辿り着いた真実とは?

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posted at 22:45:43

2015年07月26日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月26日

また地道な捜査の積み重ねと些細な手掛かりからのロジックにより真実が少しずつ明らかになっていく過程は些か退屈さはあるものの丁寧で好感が持てる。犯人の意外性さえ目を瞑れば、騙しに注力したトリックが楽しめる佳作である。

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posted at 22:36:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月26日

どこを重視するかで評価が変わる作品。フーダニット物としてみると冒頭で読めてしまうのが難だが、ハウダニット物としてみるならその試みは成功しているように思う。特に遺書に隠された意外な事実と犯人を追い詰める決め手が結び付く点が秀逸。

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posted at 22:36:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月26日

中町信「高校野球殺人事件」読了。高崎市内の川土手で私立春野見高校の女生徒が扼殺死体で見付かった翌々日、同校の女教師が不可解な遺書を残して服毒死した。更に行方不明だった同校野球部監督が毒殺死体で発見され、警察は一連の事件の背景に夏の甲子園大会の代表校選出が絡んでいると睨む。

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posted at 22:36:02

2015年07月25日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月25日

その他「怨念坂を蛍が越えた」は街道で人を襲う化け物の正体が明らかになると共に様々な人間の思惑が浮き彫りになる点が、「笛が流れた雁坂峠」は紋次郎と道中を共にすることになった女郎たちが一人一人謎の死を遂げていくサスペンス的展開が意外な伏線と結び付く点が○。

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posted at 14:14:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月25日

次点は紋次郎が図らずも帰ってきた生まれ故郷で盗賊から村を守ってほしいと頼まれる表題作で、ラストの意外性が引き立てる虚無感が秀逸な反面、光文社文庫版のあらすじが完全なネタバレになっているので要注意。

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posted at 14:13:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月25日

人気シリーズの六作目。本作に収録された五編のうち四編がミステリ的意外性を備えており、いずれもなかなかの高水準なのがまず嬉しい。ベストは「冥土の花嫁を討て」でパニック物としての展開が真相の絶妙な隠れ蓑になっている点が素晴らしい。

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posted at 14:12:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月25日

笹沢左保「上州新田郡三日月村 木枯し紋次郎(六)」読了。豪雨を避けるため数人の男女と共に大井川沿いにある簡素な建物へと逃げ込んだ渡世人・紋次郎。だがそれも束の間、土砂崩れと水嵩を増した大井川によって建物の中に閉じ込められてしまい、更に悲劇が……「冥土の花嫁を討て」他、四編を収録。

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posted at 14:12:22

2015年07月24日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月24日

とりあえず今後は七人目を気にする必要がなくなったので、新たな「謎」に期待したい。

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posted at 21:34:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月24日

対テグネウ戦決着。色々心理戦を盛り込んではいるものの、話の展開としては徹頭徹尾王道であり意外性はほとんどない。強いて意外と言うなら結末の容赦のなさくらいだが、まだ物語が続くことを考えれば、むしろこれくらいの引きが丁度いいのかもしれない。

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posted at 21:34:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月24日

山形石雄「六花の勇者6」読了。運命の神殿で分裂した六花の勇者たちにテグネウの本隊が迫っていた。六花たちはアドレットを中心に作戦を練るが取り巻く状況は厳しくリスクの高い作戦を取らざるを得ない。一方テグネウは大軍による物量攻撃と共に「愛」の力を利用した心理的な揺さぶりを仕掛けてくる。

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posted at 21:33:33

2015年07月22日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月22日

ただその反面、テンポが良すぎて全体的にシーンの一つ一つが軽く感じられるのが気になるものの、歴史的背景を活かした真相には説得力があるし、何より隼率いる部下たちのコミカルな掛け合いが楽しい。渾身の力作ではないが、肩の力を抜いて読むにはちょうどいい作品である。

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posted at 22:25:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月22日

偽札事件をきっかけに日米露がしのぎを削るコンゲーム小説。戦国物を書き慣れている作者だけに様々な勢力の思惑が実に丁寧に書き分けられており、それでいて話のテンポがいいのでスラスラと読み進めることができるのは○。

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posted at 22:25:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月22日

岡田秀文「偽造同盟」読了。闇市で荒んだ暮らしをしていた元陸軍大尉の隼とその部下・山原はある日、警察に捕まったところを蛭川と名乗る男に助けられる。密かに日本政府の命を受けて働いているという蛭川はかつて日本陸軍が製造した偽ドル紙幣印刷機を探し出してほしいと隼たちに依頼してくるが……。

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posted at 22:24:54

2015年07月21日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月21日

特に「川留めの水は濁った」のミステリ的手法が生み出す意外性と虚無感が結び付いた時の破壊力は相当なもので、その衝撃は一作目の「赦免花は散った」に勝るとも劣らない。次点は「土煙に絵馬が舞う」で盗賊が貧しい村を襲う理由こそ分かりやすいが、そこから更に一捻りしているのが○。

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posted at 23:47:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月21日

作者の人気シリーズの二作目。前作に比べるとミステリ度は落ちるが、それでもシリーズ特有の虚無感は健在で、全編救いのない壮絶な結末が忘れ難い印象を残す。とはいえミステリとして秀逸な作品が全くなかったわけではない。

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posted at 23:47:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月21日

笹沢左保「女人講の闇を裂く 木枯し紋次郎(二)」読了。渡世人・紋次郎が興津の賭場で出会った壺振りの女・お勝は紋次郎の亡くなった姉・お光にそっくりだった。紋次郎はイカサマの片棒を担ぎ、逃亡するお勝と図らずも道中を共にすることになるが――「川留めの水は濁った」他、四編収録。

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posted at 23:47:21

2015年07月20日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月20日

また本作には春日部の古畑任三郎(原文ママ)こと二本柳警部が登場、素人探偵夫婦との推理対決も見所の一つになっている。メインの犯人当ては勿論のこと、盛り込まれた様々な趣向が楽しい佳作である。

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posted at 17:43:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月20日

この作者ならではの騙しの技巧が冴え渡る犯人当て小説。終盤で探偵役が挙げる犯人像に該当する六項目に従い犯人が特定されていく過程は実にスリリングで、一部苦しい解釈もあるが、それで強引に押し通すことなく作品全体に張り巡らせた伏線できちんとフォローしているのは○。

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posted at 17:42:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月20日

中町信「錯誤のブレーキ」読了。雨の夜の衝突事故で運転手が死に、同乗していた三人が瀕死の重傷を負った。そしてこの事故こそが連続殺人事件の始まりだった。教習所の密室、不可解なメモ、麻雀のダイイング・メッセージ……謎が謎を呼ぶこの事件に素人探偵の和南城健・千絵夫婦が挑む。

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posted at 17:42:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月20日

ちなみに本作の仕掛けを見て綾辻行人の某作品を思い出したのだけど、もしかしてこれが元ネタだったのかしら? それとまさかリアルガッツを見せられるとは思わなかった(爆)。

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posted at 04:23:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月20日

「サンタ・サングレ/聖なる血」観了。どこまでもグロテスクで美しい、現代のお伽噺。それでいて終盤、思わぬ仕掛けにより秀逸なミステリ映画に変貌を遂げるのが心憎い。決して万人受けする作品ではないが、異形を愛する人であれば間違いなく心を捉えて離さないであろう傑作である。

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posted at 04:23:20

2015年07月18日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月18日

その一方で一部のダイイング・メッセージの意味が絶対に解けないものになってしまっているなど幾つか気になるところはあるが、それは著者のことばにある「アンフェアぎりぎりの(中略)作者と読者の対決ということを重視」した弊害としてある程度は仕方がないものと大目に見たいと思う。

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posted at 22:53:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月18日

物の見事に騙された。仕掛けそのものは作者が何度か使っているパターンではあるが、そうとは気付かせない工夫がかなり念入りに施されており、ある事件を絶妙なカムフラージュとして使っている点もさることながら、さりげなく容疑から逃れるためのトリックまで盛り込まれているのは流石の一言。

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posted at 22:53:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

15年7月18日

中町信「津和野の殺人者」読了。津和野ツアーに参加したOLが入院中の病室で何者かに暴行され、墜死した。被害者の体内と現場に残された精液から同じツアー仲間の四人の男が疑われるが、そのうちの一人が「五一五五」の謎の伝言を残して殺されたのを皮切りに、後の三人も次々と謎の死を遂げていく。

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posted at 22:53:16

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