麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年08月30日(火)
個人的にはノックスの十戒と「そして誰もいなくなった」の融合が絶妙な「十戒」、参考文献に挙がっている「『AIR』(ゲームソフト/Key)」のインパクトが凄まじい「飛び立つ凶鳥」、タイトル通り最後の一行に唸らされる「最後の一撃」あたりがお気に入り。
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posted at 23:58:17
基本的にはミステリパロディ要素が強いため、ミステリを読んでいればいるほどニヤリとする内容になっているが、中にはジョジョやコピペ改変など、作者の意外な一面が垣間見えるネタもあってびっくりさせられる。
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posted at 23:57:22
本作はレーモン・クノー「文体練習」の推理小説版とのことだが、その作品を読んでいない自分が本作を読んで真っ先に思い浮かべたのは野崎まど「野崎まど劇場」と東野圭吾「超・殺人事件」だった。実際、収録作の一つ「最多挑戦記録」は「超・殺人事件」の某短編を彷彿とさせるネタでなかなか興味深い。
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posted at 23:57:02
法月綸太郎「挑戦者たち」読了。ジュブナイル風、評論風、夢野久作風、仁木悦子風、パット・マガー風、ジョジョ風、某知恵袋風、果てはクイズや迷路まで……九十九通りの文体で綴られた「読者への挑戦状」、もしくはそれをテーマにした掌編で構成された前代未聞の作品集。
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posted at 23:56:25
2016年08月29日(月)
外木寸「探偵プロビデンス 迷宮事件解明録」読了。宇宙人探偵の持つ特殊装置によりどんな真相も立ち所に分かるが証拠がないので犯人を逮捕できない。ではどうするか?が主眼の作品。設定は面白いがいかんせん心理面から揺さぶる手法を取ってしまっているのでミステリを期待すると肩透かしなのが残念。
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2016年08月27日(土)
「傷物語Ⅱ熱血篇」観了。シャフトらしい演出で魅せる内容なのは前作と変わらないが、吸血鬼らしいバトルに力を入れているせいか少なくとも前作より面白い。あとエロ要員である羽川さんの見せ場(?)が前作以上だったのも何気にポイント高し。
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posted at 20:45:44
「君の名は」観了。丁寧に作られたSF風恋愛ファンタジー。前半はよくある入れ替わり物だが中盤からあるサプライズと共にタイムリミットサスペンスへ切り替わるのが○。ただあくまで主軸が恋愛なので説明のない部分が多々あるのは好みが分かれる所か。あと製作協力にムー編集部の名前があって笑ったw
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posted at 18:06:16
故に本作はどっちつかずの雰囲気小説として読むのが妥当なところだろう。あと個人的にはカバー裏の内容紹介に事実と異なる点が二つもあるのはどうなの? と思った。
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posted at 14:24:07
サイコパス小説としてもミステリとしても中途半端な作品。前者としてみると登場するサイコパスなキャラはどれもどこかで見たことあるタイプばかりで物足りないし、後者としてみると推理に意外性はないし、何より主人公が言うほど謎がパズルとしてがっちり作り込まれていないのが気になる。
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posted at 14:23:47
井上悠宇「きみの分解パラドックス」読了。幼い頃から物をバラバラにすることに異常な執着を持つ少女・天使玲香と彼女がバラバラにした物を組み立ててきた几帳面な少年・結城友紀は総合パズル同好会の仲間と共にURLが書き残される連続殺人事件の謎を追うが、やがて同じ学校の生徒が殺されて――。
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posted at 14:23:30
ただ徐々に謎の焦点がはっきりしてくると作者が何をやりたいのかだいたい分かってしまうのが難で、個人的にはもう一捻りほしかったところ。とはいえ一気読みさせるだけの面白さはあると思うし、何より読了後タイトルの意味を色々と考えさせる快作と言っていいだろう。
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posted at 04:08:22
法廷画という一風変わった題材を扱った長編ミステリ。漫画家になり損ねた似顔絵描きの青年・鉄雄と彼を慕う中学生の姪・蘭花の二つの視点から描かれる本作は二人のキャラ立ちっぷりもさることながら、前半から中盤にかけての何が起こっているのか読者に悟らせない、サスペンス満点の展開が素晴らしい。
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posted at 04:07:38
我孫子武丸「裁く眼」読了。連続殺人の容疑をかけられた女性・佐藤美里亜。彼女の裁判の様子を描いてほしいという依頼をテレビ局から受けた似顔絵描きの青年・鉄雄は注文通り見たままを描いてテレビ局の人間に渡すが、その絵がテレビで放送された直後、鉄雄は何者かに襲われ昏倒する。
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posted at 04:07:13
2016年08月25日(木)
真相に関しては伏線が丁寧過ぎて途中で読めてしまうのが難だが、作者が仕掛けた壮大なミスディレクションは分かっていてもなかなか熱いものがある。ただ事件のスケールの大きさに対して思いのほか物語が小さく纏まってしまった感がなくはないが、概ね安心して楽しめる良作である。
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posted at 22:48:27
作者初のSF恋愛ミステリ。とはいえ、これまでの作品同様、本作でも作者が敬愛する島田荘司要素は健在で、島荘ファンであればクリスマス 鈴蘭、原発……と出てくるキーワードだけでニヤリとするに違いない。ただ出来上がった作品は島荘的というより加藤元浩の某短編に近いかもしれない。
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posted at 22:48:19
河合莞爾「800年後に会いにいく」読了。クリスマス・イブの夜、僕のもとに突然、謎の少女から届いた必死のメッセージ。「このままではあたしが死んでしまう。あたしが死ねば、たくさんの人が死んでしまう。西暦二八二六年にいるあたしを助けて」――そして僕は彼女のために未来へ旅立つことになる。
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posted at 22:47:09
2016年08月21日(日)
ベストは「春の驟雨」で先述した真犯人の導き方に不満はあるが、死体の発見状況からのロジックはシンプルながら意表をついたものだし何より最後の犯人を追い詰める決め手がいい。次点は表題作であるものを活かした気付きが○。ただそれ以外の二編は小ネタでダラダラ引っ張っただけとしか思えなかった。
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posted at 15:38:43
バー「三番館」のバーテンが安楽椅子形式で謎を解くシリーズの一作目。収録作四編とも真犯人に殺人の濡れ衣を着せられた無実の人間を助けるというのが主な話の流れなのだが、その真犯人をどう導き出すかという点では表題作を除くとどれも疑問が残る。
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posted at 15:38:31
鮎川哲也「太鼓叩きはなぜ笑う」読了。雨宿りに飛び込んだデパートでカミソリ魔の濡れ衣を着せられたばかりか、その被害者が殺されたことで殺人容疑者にされてしまった男。彼のアリバイ探しを弁護士から依頼された探偵は行きつけのバー「三番館」のバーテンに相談するが……「春の驟雨」含む四編収録。
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posted at 15:38:22
2016年08月20日(土)
そしてその曖昧模糊とした物語は終盤に至ってようやくカメラのピントが合うように真の構図を浮かび上がらせるが、正直仕掛けとしては雑然としていてスマートさに欠ける印象が否めない。むしろ仕掛けそのものより謎が解かれることで浄化され、新たな道を踏み出す登場人物たちの姿が忘れ難い作品である。
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posted at 17:43:31
売れないアイドルに叶わぬ恋心を抱く郵便局員を始め、様々な事情を抱えた人々を群像劇形式で描いた長編ミステリ。一応不可解な謎はあるものの、どことなくぼかした書き方をしており、それに加えて合間合間に挿入される謎めいた童話や星座占いがより一層物語の掴み所のなさに拍車をかけている。
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posted at 17:43:05
山田正紀「郵便配達は二度死ぬ」読了。恋愛成就の新名所・小井思坂で郵便局員が続けて襲われる事件が発生した。一人は重傷を負った上に制服を奪われ、一人は殺された後に何故か移動されていた。重傷を負った郵便局員の早瀬邦夫は退院後犯人探しに乗り出すが、その途中で死体が消失する事件に遭遇する。
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posted at 17:42:14
なんというか全編シリーズとしての最低限の課題をこなしているだけという印象で、せっかく面白くなりそうな要素があっただけに非常に勿体ない。そろそろミステリ的にも新解釈的にも切れ味鋭いものを期待したい。
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posted at 00:29:08
まず本作の帯には「縦横無尽の酒飲みトークと不可能犯罪の意表をつく推理」と書かれているが収録されている四つの事件はどれも不可能犯罪ではないし東子の実力を見極めるために出てきた新キャラの刑事にしても東子とろくに推理を戦わせることなく早々とただの傍観者になってしまっているのが気になる。
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posted at 00:29:00
鯨統一郎「ベルサイユの秘密 女子大生桜川東子の推理」読了。バー〈森へ抜ける道〉の常連である大学院生・桜川東子が安楽椅子探偵形式で難事件を解き明かすシリーズの六作目。今回のお題は宝塚で「ベルサイユのばら」「あかねさす紫の花」「風と共に去りぬ」「エリザベート」を扱った四編を収録。
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2016年08月17日(水)
とはいえ三途川が繰り出す策は周到に練られた妙手というより相手をうまく言いくるめる詐欺師のそれに近いものがあるが、それでも何となく納得させられてしまうのが三途川理というキャラの強みだろう。加えて今回は前作で名前だけ出たあるキャラが三途川以上に活躍してくれるのも嬉しいところ。
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posted at 22:09:56
悪徳探偵・三途川理シリーズの一作。タイトルにあるアンフェアといえば本格ミステリの世界では禁じ手とされるものだが、本作ではそのアンフェアを絶対勝てないゲームに置き換えた上で、アンフェアたる理由すらも勝つための前提条件として取り入れている点が面白い。
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posted at 22:09:47
森川智喜「トランプソルジャーズ 名探偵三途川理 vs アンフェア女王」読了。アンフェア女王の独裁により平和が失われた魔法の国で、負ければ処刑される意思を持つトランプを使ったゲームに挑むことになった時計屋のウサギ・ピンクニーと少年探偵・三途川理の運命は……?
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posted at 22:09:27
天樹征丸/さとうふみや「金田一少年の事件簿R」10巻読了。「ソムリエ明智健吾の事件簿」「黒霊ホテル殺人事件」共に真相が地味によくできており前者はワインの知識を活かした仕掛けが、後者は第一の事件の盲点をついたあるものの隠し方が秀逸。いい意味で胡散臭い「白蛇蔵殺人事件」も先が楽しみ。
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posted at 08:57:36