麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2019年01月11日(金)
それはさておき複雑に見える事件がシンプルに解き明かされる点は悪くないが、究極のアナログ殺人を最初から謳ってしまっているがために登場人物の設定からかなり早い段階で真犯人とトリックにどんなものが使われるのかある程度見当がついてしまうのが難。
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posted at 02:25:10
黒江壮と笹谷美緒の素人探偵コンビが活躍するシリーズの一作。本作は究極のアナログ殺人がテーマということであえて対極とも言えるAIをタイトルに持ってきていると思われるが、作品の内容的にAIが全く関係ないのが少々気になる。
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posted at 02:25:00
深谷忠記「AIには殺せない 東京~出雲殺人ライン」読了。寝台特急「サンライズ出雲」の車中で絞殺死体となって発見された夏目冴子。その数日後、冴子の友人である越裕美がお台場のホテルで刺殺された。壮&美緒が究極のアナログ殺人(アリバイトリック)に挑む。
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2019年01月09日(水)
個人的な印象としては途中で読めるのが二編、サプライズというよりオチを巧くつけたものが二編、唯一推すとするなら「私たちが星座を盗んだ理由」で言うところの「妖精の学校」的位置付けの表題作で、どことなく蘇部健一の短編に近い見せ方であっと言わせてくれる。
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posted at 23:12:52
ラスト一行に拘った、全五編の短編集。「「私たちが星座を盗んだ理由」の衝撃、再び!」と帯にあるように収録作の傾向は「私たちが星座を盗んだ理由」と似ているが、ミステリとしての切れ味は「私たちが星座を盗んだ理由」に比べると今一歩及んでいないように思う。
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posted at 23:12:37
北山猛邦「千年図書館」読了。死後の世界と禁忌の谷に心を囚われた少女、村で凶兆があるたび若者が捧げられる図書館、地球侵略中の異星人に遭遇した大学生、大きく奇怪な墓を村のあちこちに建てる男爵、弾いてはいけない呪われた曲……ラスト一行まで何が起こるか分からない五つの物語。
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posted at 23:12:03
そしてその全貌が分かると同時に見えてくる失われた青春のドラマが物語の根底に流れる「白鳥の湖」と相俟って実に沁みるのがいい。その一方で作者のアリバイ物に対するスタンスと探偵役の扱いが興味深い佳作である。
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posted at 09:21:25
本作で使われているトリックの一つはミステリを読み慣れている人間であればある描写から察しがつくかもしれないが、本作がどのような物語の構造になっているかに関しては前述した構成によって容易に見通せないようになっている。
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posted at 09:21:18
SFの書き手として知られていた作者が初めて手掛けた長編ミステリ。十八年前に失踪していた女性の焼死という謎も魅力的だが、それ以上に目を惹くのは四つの断章と四つの手記を巧みに活かしたその構成だろう。
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posted at 09:21:10
山田正紀「ブラックスワン」読了。世田谷の閑静な住宅街にあるテニスクラブで白昼、女性の焼死事件が発生した。ところが捜査を進めていくうちに焼死した橋淵亜矢子は十八年前に行方不明になっていたことが判明。当時女子大生だった彼女に一体何が起こったのか? 焼死事件とのつながりは何なのか?
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posted at 09:20:50
2019年01月05日(土)
その結果、事態の収束として機能するのが探偵役による謎解きではなく家族会議という点が面白い。それでいてミステリらしい意外性もきちんと用意されており急転直下で明かされる真相にはかなりビックリさせられるだろう。本作は探偵役不在のミステリという破格の構成と家族小説の融合が光る良作である。
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posted at 17:58:57
父親が連続猟奇殺人の犯人かもしれないという疑惑に取り憑かれた家族を描いた長編ミステリ。「この作品では〝家族の絆〟というものを底流に据えてみた」とは本作に対する作者の弁だが事実、本作の八割が父親への膨れ上がる疑惑とそれによって崩壊の危機にさらされる家族の物語に費やされている。
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posted at 17:58:37
笹沢左保「霧の疑惑」読了。八王子の廃屋から日時も殺害場所も異なる三人の女の他殺体が発見された。世間が騒ぐ中、神尾亜美は父が犯人かもしれないという不安に戦いていた。いずれも水曜日の犯行日に父はアリバイがない。不審な父の行動に一家がパニックに陥った時、第四の殺人が発生した――。
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posted at 17:58:18
また物語としても道夫の病状の悪化がある意味タイムリミットサスペンスに近い効果を生み出しており、加えてサブタイトルの「女を休んだ三人」の意味が分かる結末の余韻もいい。これといった目新しさはないが、所々に笹沢左保という作家の巧さが感じられる快作である。
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posted at 17:57:43
作者が得意とするアリバイ物。と言っても本作の見所はアリバイトリックよりもむしろ動機と事件の焦点となる二人の女の関係性だろう。前者は作者らしい外連味のあるものでニヤリとさせられるし、後者は家政婦をなぜ突然首にしたか?という謎と結び付くことである因縁を絶妙に浮き彫りにしている点が◯。
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posted at 17:57:16
笹沢左保「殺人者」読了。西洋給食社長・半沢慎太郎が東京の自宅で撲殺された。親友・半沢の突然の死に毎陽新聞小松支局長・神明寺道夫は事件の解明をめざすが、入院中のため追及は妻・夏代に依頼。やがて二人は半沢の同棲相手・光家麻鈴に疑惑を持つが、麻鈴には鉄壁のアリバイがあった。
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posted at 17:56:56
2019年01月04日(金)
唯一表題作のみがそれなりのロジック的やり取りで魅せてくれるが、一番意外だったのがタイトルの殺風景の意味だったという時点で半分出落ち感が強い。個人的には作者のファン以外はお勧めしにくい作品である。
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posted at 21:19:35
ワンシチュエーションとリアルタイム進行をコンセプトにした日常の謎連作。そのコンセプトが成功しているかと言われると正直微妙なところでクリスティーなどの密室劇に比べると展開にあまり起伏がなく、ミステリとしてもあっさり風味なので人によっては特に印象に残らず終わってしまうかもしれない。
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posted at 21:18:53
青崎有吾「早朝始発の殺風景」読了。始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で、公園のレストハウスで、クラスメイトの部屋で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。五つの短編に書き下ろしのエピローグを加えた青春密室劇作品集。
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posted at 21:18:38