麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2019年06月15日(土)
その一方で物語の後半リチャードの前に立ちはだかるある人物がまた名犯人的貫禄があり、その対決は最後まで予断を許さない緊張感に満ちている。しかもそれらの展開がラストのサプライズをこれ以上ないほど引き立てており、作者の熟練した技巧の冴えが存分に発揮された秀作と言っていいだろう。
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posted at 21:21:14
本作の見所は何と言っても、か弱いヒロイン・ジェシーのために全力で捜査にあたるリチャード・クイーンのハードボイルドヒーロー的カッコ良さであり、更にリチャードを助けるべく退職したかつての仲間が集う場面には思わず胸が熱くなること請け合いである。
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タイトルからも分かるようにエラリーの父親であるリチャード・クイーンが主役の番外編的長編。故に推理よりもサスペンスと冒険の色が強く、加えてジェシーとのラブロマンスも盛り込まれることで普段にも増してリーダビリティーの高い作品に仕上がっている。
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posted at 21:20:50
エラリー・クイーン「クイーン警視自身の事件」読了。保母のジェシー・シャーウッドが育児室に飛び込むと、養子の赤ん坊は顔の上に枕をのせたまま冷たくなっていた――。たまたま現場に立ちあうことになった退職したばかりのクイーン警視は殺人を主張するジェシーを助けて、単独犯人に立ち向かっていく。
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2019年06月14日(金)
またそれ以外にもタイトルに象徴されるトランプという小道具を効果的に使ったサスペンス性もさることながら何より裏で進行していたある企みとさりげなく張られていた伏線(まさかそんな所にあったとは!)が実に秀逸。結末もなかなかに洒落ており、作者の策士ぶりに舌を巻くこと請け合いの傑作である。
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posted at 20:07:43
「悪魔の報復」に続くハリウッド物第二作。本作をフーダニットとしてみた場合、犯人を絞り込むロジックそのものはシンプルだが、そのロジックにおいそれと気付かせないための煙幕が尋常ではなく、特に動機の発生に関するずらしと舞台設定を活かしたある大胆なミスディレクションが素晴らしい。
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posted at 20:07:34
エラリー・クイーン「ハートの4」読了。ハリウッドを訪れたエラリーは二十年以上も互いに敵対してきた俳優一家を題材に脚本を執筆することになるが突然両家の男女が結婚を宣言。二人は飛行場で結婚式を挙げた後、新婚旅行へと飛んだが間もなく二人は機上で毒殺され、操縦士は忽然と姿を消してしまう。
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2019年06月12日(水)
何より秀逸なのはこの奸計を見破らないことには犯人に辿り着けない点であり、更に登場人物たちのそれぞれの思惑を絡め、動機発生のポイントを絶妙にずらすことで二重三重の煙幕を張っている点も巧い(個人的には犯人が何故凶器に毒を塗ったのか、その理由が説得力があって○)。
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posted at 21:06:07
ハリウッドを舞台にしたクイーン中期の長編ミステリ。本作を読む前にたまたま本作を下敷きにした短編「完全犯罪」(「エラリー・クイーンの事件簿2」収録)を先に読んでいたため犯人の見当はついてしまったものの、それでも殺害方法に隠された意外な奸計と犯人当てのロジックを堪能することができる。
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posted at 21:05:56
エラリー・クイーン「悪魔の報復」読了。倒産した発電会社の社長・ソリー・スペイスがハリウッドの別荘で殺された。彼は倒産したにも拘わらず私腹を肥やし、欺かれた共同経営者や一般投資家から深い恨みを買っていた。ハリウッドへ脚本を書くために訪れていたエラリー・クイーンの推理やいかに。
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posted at 21:05:41
2019年06月09日(日)
「VA-11 Hall-A」クリア。サイバーパンクな世界のバーを舞台にした日常物かつ百合。見た目の可愛さに反して結構赤裸々な会話が飛び交うので最初は戸惑うかもしれないが慣れるとそのギャップが癖になる(特にドロシー)。萌え要素は低いが、きっちりキャラの内面を描いたシナリオが好印象の作品である。
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2019年06月02日(日)
惜しむらくは帯やカバーにミステリっぽいことが何一つ書いていないため肝心のミステリ読者の目に触れる機会があまりないだろう点だが、少なくとも内容的には忍者活劇と本格ミステリの融合を高いレベルで実現した、現時点の作者の最高傑作と言っていいだろう。
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posted at 21:33:50
伊賀と甲賀の対決では忍者らしいトンデモトリックの数々を見せつつも、一方で史実を巧みに活かした構図と定番の手法に捻りを加えて意外な犯人を演出しているのがいい。また結末に関してもそれまでの物語を踏まえた登場人物たちの関係性と史実と絡めて何とも言えない哀愁感を醸し出している。
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posted at 21:33:38
伊賀と甲賀の対決と、その裏で進行する連続殺人の謎を描いた時代ミステリ。作者は以前も「忍者大戦 黒ノ巻」で忍者小説の良作を書いているが、本作はそれに加えて本格ミステリ作家としての技巧を存分に詰め込んだ作品に仕上がっている。
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posted at 21:33:29
安萬純一「滅びの掟――密室忍法帖」読了。伊賀の忍びの里に服部半蔵から五人の甲賀忍者の殺害指令が下された。指名された五人の忍者は甲賀の里に向かうが、甲賀の里にも同じような命令が届いていた。忍者同士による殺し合いが始まるが、その頃、忍びの里では次々と村人が殺される事件が起きていた。
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posted at 21:33:02