麻里邑圭人

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2019年11月02日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月2日

辻真先「孔明推理綺譚 幻説五丈原」読了。孔明と司馬仲達が対峙する五丈原で次々と起こる奇怪な事件。密室で矢に射殺された娼婦、龍となって飛翔する美女――頭脳明晰、沈着冷静な孔明が忠臣・姜維と共に怪事件の謎に挑む。そして事件の裏には孔明さえ予想できなかった意外な人物の存在が……。

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posted at 18:29:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月2日

「孔明を探偵にしたミステリー」という注文で書かれた歴史本格ミステリ。本作でまず興味深いのは孔明と司馬仲達が今まさに臨戦態勢で睨み合っている五丈原を舞台にしている点であり、五丈原で起こる事件の数々は探偵役の孔明によって解明されはするものの、あいにく本作の主眼はそこではない。

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posted at 18:29:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月2日

主眼は孔明と司馬仲達の間で繰り広げられる謀略劇であり、事件はあくまでそれに付随して起きたものに過ぎない。だからこそ孔明が探偵役でなければいけないわけで、ただの趣向で終わらせず、きっちり探偵役としての必然性を用意した点には全くもって恐れ入る。

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posted at 18:29:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月2日

それでいて“意外な犯人”に関しても抜かりがなく、プロットの中に巧みに隠されていたその正体には思わず唸らされることだろう。本作は個々の事件の真相よりもその裏に隠された企みにこそ見るべきところがある、歴史ミステリの佳作である。

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posted at 18:30:02

2019年11月07日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月7日

円居挽「キングレオの回想」読了。天才的頭脳の少年・論語は若きスター探偵・獅子丸に“忘れられない女性”プルミエールの正体を知りたいと依頼する。一方、助手の大河には、さる高貴な男性の醜聞が持ち込まれる。醜聞の相手は大河のかつての恋人で……。「大宮の醜聞」含む全五編収録。

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posted at 22:15:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月7日

名探偵キングレオとその助手・大河の活躍を描きつつルヴォワールシリーズのキャラも登場する連作シリーズの二作目。但し本格ミステリとしても楽しめた前作とは打って変わって今回は完全なキャラ小説になってしまったため、そちらの要素を期待すると正直物足りなさは否めないだろう。

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posted at 22:15:44

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19年11月7日

しかしながら名探偵小説として割り切って読めば読み所は多く、特に「双鴉橋」における多重推理にも似た形式で描かれる名探偵とワトソンの距離感はなかなか面白いものがある。またシリーズの売りの一つであるホームズ譚の現代アレンジという点でもセンスが感じられる作品である。

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posted at 22:16:29

2019年11月09日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月9日

岬鷺宮「三角の距離は限りないゼロ4」読了。わたしたちと矢野くんとの恋が終わりを迎えて以来、おかしくなった矢野くんを元に戻すべく、修学旅行でわたしたちは奮闘する。そう――たとえ、わたしたちがもう、恋人ではないとしても。僕と「二重人格」の彼女たちが紡ぐ、三角関係恋物語第四章。

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posted at 18:32:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月9日

二重人格の少女と僕の恋愛模様を描いたシリーズの四作目。文化祭回だった前作に対し、本作は修学旅行回と着実に学園物の定番で攻めているものの、中身の濃かった前作に比べると今回は分かりきった着地点ということもあり、どうしても長い遠回り感が否めない。

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19年11月9日

あとがきによると、このシリーズは三巻までが前半、五巻から後半であり、四巻はちょうどその橋渡しになる中間の巻とのことなので、物語の本性を覗かせ始めるという次巻以降に期待したい。ちなみに作中で唐突に出てくる内容とは全く関係ない「夢野久作」というワードに思わず笑ってしまったw

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posted at 18:33:05

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19年11月9日

川上宗薫「夏が殺した」読了。三流医大を卒業するも国家試験に失敗して浪人中の葉山昭はひょんなことからデートクラブの風俗嬢が絞殺され、壁の高いところに吊るされた事件の容疑者として疑われてしまう。それから間もなくして今度はデートクラブの経営者の男がホテルの密室で絞殺されてしまい――。

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posted at 18:33:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月9日

官能小説の書き手が手掛けた長編ミステリ。冒頭から「○リトリスからオシッコ」というパワーワードの連発に頭がクラクラするが(しかもそれを発言したのが医大卒業生というのがまたひどい)残念ながら本作は終始そういうノリなので少しでもまともな展開を期待する人がいたら速やかに諦めてもらいたい。

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posted at 18:34:08

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19年11月9日

ちなみに本作について作者は「推理小説の場合、ベッドシーンはべつに必要ではない。そこに事件を解決する鍵が隠されていなければならない。(中略)この小説は、色と、物理的な無機質のトリック、この二種混合の作品である。」と語っているが自分が読んだ印象だとその二つは乖離しているように感じた。

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posted at 18:34:16

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19年11月9日

とはいえ、その物理的な無機質のトリックは発想としては悪くないし、ある描写が後に犯人が残した証拠として機能する点も○。しかしながら第二の被害者の行動が悪い意味でバカすぎるため、正直キワモノ好きで寛大な心の持ち主にしかお勧めできない作品である。

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posted at 18:34:25

2019年11月14日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月14日

井上雅彦「珈琲城のキネマと事件」読了。密室で猛獣に襲われて死んだ男、桜吹雪の舞い散る窓から瀕死の老人を迎えに来た見えないひとたち、蠟人形の美女に全てを捧げた人形作家……。怪奇と幻想に満ちた事件の数々を元名画座の喫茶店に集う客たちが映画への深い造詣を元に解き明かす連作ミステリ。

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posted at 21:48:02

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19年11月14日

怪奇小説やショートショートの書き手として知られる作者が「竹馬男の犯罪」以来、久々に手掛けた本格ミステリの連作。一言で言えば井上雅彦版黒後家蜘蛛の会であり、ショートショート作家らしくシンプルなネタを怪奇と幻想に満ちた謎に仕立て上げる技巧が実に素晴らしい。

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posted at 21:48:16

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19年11月14日

そしてその謎を解き明かすヒントとなる映画のチョイスがまた絶妙で、時に「この内容でこの映画を持ってくるの!?」という意外性があるのも心憎い。特に意外性で言えば第四話「艶やかな骸骨のドレス」が秀逸で、映画の蘊蓄と魅力的な謎、そして結末の美しさと収録作中ベストと言っていいだろう。

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posted at 21:48:25

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19年11月14日

次点は第二話「櫻屋敷の窓からは」で余命幾ばくもない老人にしか見えないひとたちという哀愁と幻想に彩られた謎とそれが解明されることによって見えてくる老人の人間像が○。惜しむらくは第五話だけがそれまでの作風から浮いていることだがそこを差し引いてもゴシック好きにはお勧めしたい逸品である。

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posted at 21:48:36

2019年11月16日(土)

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19年11月16日

高柳芳夫「ベルリンの女」読了。窓から目撃した死体なき殺人の光景、ノルウェーの地で発見された日本人男女の心中死体を巡る疑惑、何者かに命を狙われウィーンの森で殺された男、赴任先のベルリンで巻き込まれた殺人事件に隠された企み……海外を舞台にした本格や幻想など様々なミステリ七編を収録。

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posted at 13:19:14

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19年11月16日

国際色豊かなミステリ短編集。収録作の七編中半分以上が本格物だが、その他の作品も幻想ホラーや心理サスペンスなどバラエティに富んだ物語で楽しませてくれる。本作に収録された本格物に共通して言えるのは前半はサスペンス展開で、徐々に隠されていたトリックの存在が浮かび上がってくる構成がいい。

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posted at 13:19:37

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19年11月16日

トリックに関して言えば目新しさよりも舞台を活かした小道具の使い方が巧く、特に大掛かりな仕掛けが目を惹く表題作や「国際電話会社殺人事件」は作者の作品で度々見られる社会派要素――事件の背後にあるもののどす黒さが強い印象を残す。本作は作者の引き出しの多さが伺える手堅く纏まった良作である。

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19年11月16日

「ターミネーター:ニュー・フェイト」観了。設定的に面白い所がなくはないし2以降に作られたターミネーター映画としては一番出来がいいものの結局やっていることは2と変わらない上にアクションの新鮮味が殆どないので蛇足感が否めないのが難。マンネリととるかお約束ととるかで評価が分かれる作品。

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posted at 23:13:38

2019年11月17日(日)

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19年11月17日

高柳芳夫「ライン河の白い霧笛」読了。ライン河畔デュッセルドルフで実業家ヴォルフマンが施錠された室内の、箪笥の中で窒息死しているのが発見された。そして現場となった雪の降り積む屋敷一帯に残されていた足跡は妻・百合子のものだけだった。だが犯人として名乗り出たのは同家の運転手・鷹見で――。

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19年11月17日

過去と現在で起きた二つの密室殺人の謎を扱った長編ミステリ。密室殺人の謎も魅力的だが、それに作者が得意とする異国情緒と残酷な運命に弄ばれる男女のラブロマンスも加わり、物語を大いに盛り上げてくれるのが○。

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19年11月17日

ミステリとしてみると手掛かりの出し方がこなれていないせいでせっかくの犯人の意外性が台無しになってしまっているのが難だが、トリック面ではなかなか練られており特に死体が箪笥の中にあった理由に関しては設定を活かした巧さがある。本作は事件のシチュエーションとハウダニットが光る良作である。

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19年11月17日

高柳芳夫「維納の森殺人事件」読了。KDD事件で自殺した矢須田参与の直属の部下である赤井はしきりに「赤毛の女に殺される」と口走る。それから間もなく赤井が施錠されたホテルの一室でナイフで刺されるのを外交官の草葉らが目撃するも、なぜか死体は消失。やがてウィーンの森のはずれで発見される。

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麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月17日

「ベルリンの女」に収録されている短編「国際電話会社殺人事件」を全面的に改稿し長編化した作品。長編化するにあたり、新たに密室からの人間消失という謎が加わったほか、事件の構図に関してもより捻ったものになっているのは○。

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19年11月17日

とはいえ本作で一番光っているのは短編の時と同様、ある定番の仕掛けに海外ならではの事情を盛り込んだ点だろう。またそういったミステリ部分以外にも裁かれない巨悪に対するやり場のない怒りや当時のサラリーマンの悲哀が印象に残る作品である。

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2019年11月19日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月19日

筒城灯士郎「世界樹の棺」読了。王城にメイドとして仕える少女・恋塚愛埋は〈古代人形〉が暮らすという巨木〈世界樹の苗木〉の調査に出向き、閉ざされた館で起こる連続殺人に巻き込まれる。殺された少女は、そして犯人は“人間”か“人形”か?〈世界樹の棺〉の秘密が暴かれた時、世界の姿は反転する――。

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posted at 22:58:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月19日

「ビアンカ・オーバーステップ」で星海社FICTIONS新人賞を受賞した作者の二作目。ファンタジー的世界観で始まった物語はいつしかクローズド・サークルで起きる連続殺人劇となるが、本作が秀逸なのは何と言ってもその連続殺人の真相と世界の秘密が直結している点だろう。

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posted at 23:02:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月19日

尤も連続殺人の真相が明かされた直後はまだ完全にはピンとこないかもしれない。しかしながら最後まで読み終わると、ようやく物語の構造が理解できる仕掛けになっていて連続殺人の真相に続いて読者は二度驚くことになるだろう。それは正に「世界の姿は反転する」という謳い文句に偽りなしである。

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posted at 23:03:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年11月19日

ちなみに本作の連続殺人劇パートで展開される推理は極めてロジカルであり、そこだけでも本格ミステリファンは満足いくだろうが、個人的には是非とも最後まで読んで作者の企みに愕然としてもらいたい傑作である。

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posted at 23:03:49

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