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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 現在地 涅槃
  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2019年12月21日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月21日

深谷忠記「おちこぼれ探偵塾 偏差値殺人事件」読了。丹羽学園高校の入試試験の最中、密室状態のトイレから一人の受験生が消失。数か月後に山中の崖下から白骨死体となって発見される。自殺か、他殺か? 更に事件は連続殺人の様相を示し、おちこぼれ塾に通う三人娘は否応なしに巻き込まれていく。

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posted at 17:15:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月21日

かつてソノラマ文庫から出ていた、作者のジュブナイルミステリシリーズの一作目。偏差値殺人事件というサブタイトルからも分かるように本作もまた作者の初期作に多く見られる加熱する受験戦争をテーマにしており、それを踏まえた動機はとてもジュブナイル物とは思えない生々しさが感じられる。

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posted at 17:15:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月21日

一方ミステリとしてみると冒頭の密室からの消失は魅力的だが、必然性に乏しいのが難。また犯人こそ意外性はあるが伏線はというとどうとでも取れるものが多く、更に決定的な証拠に至っては後出しなのが気になる。とはいえジュブナイル物だからと手を抜いている感じが一切しないのは好印象な作品である。

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posted at 17:15:51

2019年12月22日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月22日

深谷忠記「ハムレットの内申書」読了。河端中学の女番長サミーこと寺尾沙美が絞殺され、その二日後にサミーの暴走族仲間の串野も撲殺された。串野と殺される直前まで一緒だった丹羽学園の山崎は危うく犯人にされそうになる。更に市民文化祭で行われた『ハムレット』の舞台でも事件が起きて――。

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posted at 17:19:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月22日

「おちこぼれ探偵塾」に続くジュブナイルミステリシリーズの二作目。前作よりも事件の見せ方がこなれており、次々と起こる連続殺人の被害者たちを繋ぐミッシング・リンクと怪文書の謎に加えて青春小説らしいイベントをそこかしこに盛り込むことでエンタメ性もぐっと上がっているのがいい。

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posted at 17:19:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月22日

ミステリとしてみると事件の真相よりもある人物に隠された秘密の方がびっくりさせられるものの、終盤の二転三転するサスペンス展開は○。またハムレットである必要性がそれほどないのがやや気になるが、読んでいる間の楽しさで言えば間違いなく前作よりも上だろう。

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posted at 17:20:00

2019年12月24日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月24日

三津田信三「九孔の罠」読了。超能力者を極秘で養成するダークマター研究所の「年長組」の一人・沙紅螺が帰宅中、不気味な黒い影に追われる事件が発生。依頼を受けた俊一郎は黒術師に唆された研究所関係者の仕業と考え黒捜課の曲矢刑事らと警戒態勢を敷くが、それを嘲笑うかのように第一の犠牲者が――。

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posted at 23:14:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月24日

死相学探偵シリーズの七作目。今回は超能力研究所で起こる連続死事件の謎に加えて、遂に一連の事件の黒幕である黒術師の右腕と対決するという、シリーズもいよいよ佳境に入ったことを予感させる趣向も用意されている。

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posted at 23:14:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月24日

そしてそう書くと今回はこういうパターンの話かなと予想する人もいるかもしれないが、恐らくその予想はいい意味で裏切られることだろう。本作の仕掛けは前作同様、ミステリのお約束を逆手に取ったものであり、シリーズ読者でミステリ好きならば、してやられた感と同時に思わず笑ってしまうに違いない。

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posted at 23:15:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月24日

本作は三百頁にも満たないコンパクトな長さとは裏腹な凝った仕掛けもさることながら、何気にタイトルの巧さにも唸らされる佳作である。

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posted at 23:15:50

2019年12月25日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月25日

深谷忠記「甲子園殺人事件」読了。倉田高校二年・桂木葉子の父親は24年前エースとして甲子園に出場。そして今、母校の監督として再びその土を踏もうとしていた。だが野球部員が暴行事件に巻き込まれ、出場停止の瀬戸際に。葉子は真相究明に乗り出したが、その矢先、事件の鍵を握る男が殺されて――。

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posted at 22:23:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月25日

「おちこぼれ探偵塾」「ハムレットの内申書」と同じく、かつてソノラマ文庫から出ていたジュブナイルミステリ。前二作と比べるとプロットに無駄がなく、加えて四日間のうちに潔白を証明しないと甲子園出場辞退が決まってしまうというタイムリミットサスペンス要素が物語を大いに盛り上げてくれる。

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posted at 22:24:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月25日

タイムリミットが近づくにつれ事態が収束するどころかより混迷を極めていくハラハラドキドキ感もさることながら、本作が特に秀逸なのは何と言っても被害者が殺された動機と犯人の決め手となる伏線がこれ以上ないくらい密接に繋がっている点であり、更にその効果を高めている終盤の展開も実に巧い。

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posted at 22:24:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月25日

トリックらしいトリックこそないものの、細部まで計算されたプロットとジュブナイル物らしい生き生きとしたキャラクター、そして本格ミステリとしての意外性が渾然一体となった佳作と言っていいだろう。

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posted at 22:24:31

2019年12月28日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月28日

三田千恵「天才少女Aと告白するノベルゲーム」読了。大好きなフリーゲーム制作者Aに会うため桜山学園ゲーム制作部に入った水谷湊。しかしAと思われる部長の菖蒲は不登校になっていた。落胆する湊のもとに菖蒲と部員のトラブルが綴られたノベルゲームが送られてくる。一体誰が、何のために?

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posted at 11:33:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月28日

『バッドエンドを探せ』と題された謎のノベルゲームを巡る学園ミステリ。序盤こそゆるふわ学園物的なノリだったのが問題のノベルゲームをプレイするようになるにつれ一転して不穏な雰囲気が濃厚になるそのギャップ感と、次々と明らかにされていく登場人物たちに隠された意外な事実がいい。

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posted at 11:33:36

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月28日

また本作は何気にどんでん返しがかなり盛り込まれており、中には想定内のものもあるが最終的に提示される真相は「そこを伏線として持ってくるのか!」という驚きに満ちたものになっている。

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posted at 11:33:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月28日

その一方で物語のテーマとして描かれるのは家族、友人など身の回りの人間との関係性であり、それらが事件の展開と有機的に繋がっているのも○。エピローグでのちょっとした伏線回収と結末も巧く、総じて良い学園ミステリの見本とも言える作品である。

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posted at 11:34:06

2019年12月30日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年12月30日

「ヘレデイタリー継承」観了。死んだ祖母が家族に遺したものは一体何なのか? 予備知識なしに観た方が楽しめる作品で純然たるホラーではあるものの○○テーマのミステリとしても評価することはできるだろう。ちなみに終盤の怒濤の展開には変な笑いが出たw

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posted at 20:31:12

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