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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2020年08月31日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月31日

一点気になるところを挙げるとするなら、ある謎に関して本筋とは違うところで処理されてしまったため些か肩透かし感が否めない点だが、それに目を瞑れば某ジャンプ漫画二作品を彷彿とさせる真相が楽しめる青春ミステリの良作である。

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posted at 22:11:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月31日

とはいえそれでもややご都合主義に感じてしまうところもあるが、要所要所で不可解な謎を用意し常に先が気になる展開を作り出している点、そして幾重にも張り巡らせた伏線を回収する手腕は新人離れしたものを感じさせる。

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posted at 22:11:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月31日

第5回「新潮ミステリー大賞」受賞作。本作が扱っている記憶操作とミステリはかなり相性が悪く、まかり間違うと何でもありになって興醒めしてしまうことになりかねないが、本作ではそうならないよう細かいルールを設定し、きちんと説得力を与えようとしているのがまず好印象。

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posted at 22:10:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月31日

結城真一郎「名もなき星の哀歌」読了。裏稼業として人の記憶を取引する「店」で働く良平と健太。ある時、記憶を頼りに謎を解決する探偵を志すことにした二人は神出鬼没のシンガーソングライター・星名の素性を追う過程で、医者一家焼死事件との関わりと星名がずっと探している人物の存在を知る。

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posted at 22:10:17

2020年08月24日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月24日

「リサと悪魔」観了。リサ含む四人の男女が迷い込んだ古びた館で次々と奇怪な死を遂げていく話。交錯する幻想と現実、エロスと怪奇の絶妙なバランス、主演に引けを取らないテリー・サヴァラスの怪演やここで終わらせるかという意外なラストなど徹頭徹尾怪奇映画好きには堪らない見所満載の作品である。

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posted at 01:21:11

2020年08月22日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

しかしながらたとえ疑ったとしてもそれをどうやって成立させたのかという点がよく考えられており、特に井戸に関する真相が設定を巧く活かしていて○。そしてそれ以上に探偵とは何かというドラマ部分が印象深く、探偵というものに何かしらの思い入れがある人ならより楽しめる良作に仕上がっている。

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posted at 17:49:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

電撃小説大賞出身作家による特殊設定のクローズド・サークル物。二人以上殺した者は天使によって地獄に連れていかれる世界で起こる連続殺人という設定の時点で、それなりにミステリを読み慣れている人なら真っ先にある可能性を疑うかもしれない。

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posted at 17:49:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

斜線堂有紀「楽園とは探偵の不在なり」読了。二人以上殺した者は天使によって地獄に引き摺り込まれるようになった世界。探偵の青岸焦は「天国が存在するか知りたくないか」という大富豪・常木王凱に誘われ天使が集まる常世島を訪れる。そこで青岸を待っていたのは起きるはずのない連続殺人事件だった。

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posted at 17:49:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

その一方で人間性を捨てきれない結柰との対比がいいアクセントになっており、彼女の活躍が逆に王道として楽しめるのがまた二度美味しい。ただ敵側の一部にキャラとしての弱さを感じてしまうのがやや気になるものの、個人的には一風変わった異世界物としてシリーズ化を期待したいくらいには面白かった。

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posted at 10:51:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

サイコサスペンス「キミとは致命的なズレがある」でデビューした作者らしい異世界ダークファンタジー。メインキャラのジョーカーと結柰以外は全て使い捨ての駒に過ぎない潔さは人をかなり選ぶかもしれないが、それさえ受け入れられるのであれば人でなしならではの善悪を超越した痛快ぶりが実に楽しい。

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posted at 10:49:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月22日

赤月カケヤ「異世界はジョーカーに微笑んだ。」読了。罪を犯しても裁かれることのない権力者を趣味で殺害していた頭脳派凶悪犯罪者・ジョーカーはSATの結柰と共に異世界に転生した。彼は異世界で授かったあらゆるものを騙す偽装錬金の能力と殺人鬼としての異常性によって最強の救世の殺戮者となる。

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posted at 10:48:49

2020年08月21日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月21日

特に動機に関しては狂人の論理であるにも拘わらずこの設定だからこそ自然と受け入れられてしまう点がいい。またある意外な関係性をさりげなく盛り込むことにより物語としてもきっちり厚みを持たせており、ラスト一行まで計算された構成に舌を巻くこと請け合いの傑作である。

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posted at 22:06:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月21日

尤も本作の場合「夢の中で死ぬと現実でも死ぬ」方法をきちんと提示した上で不可能犯罪を演出し、ハウダニット興味を煽ってくれる点がまず素晴らしいが、それ以上にそのハウダニットが犯人は誰かというフーダニットや動機のホワイダニットとも密接に繋がっている点が実に秀逸。

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posted at 22:05:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月21日

新潮ミステリー大賞受賞作家による特殊設定ミステリ。夢の中で死ぬと現実でも死ぬという設定を聞くと個人的には「エルム街の悪夢」を思い出すが、本作はどちらかというとVRを扱った「クリス・クロス 混沌の魔王」や「ソードアート・オンライン」の本格ミステリ版と言った方が近いかもしれない。

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posted at 22:05:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月21日

結城真一郎「プロジェクト・インソムニア」読了。新興企業ソムニウム社による極秘人体実験〈プロジェクト・インソムニア〉。自らの願望を具現化できる夢の世界に魅了された被験者たちだったが、やがて彼らは夢の中で死ぬと現実でも死ぬという恐るべき事実と、姿なき殺人鬼の存在を知ることになる。

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posted at 22:04:55

2020年08月20日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

個人的にこの判断は没個性以外の何物でもなく、前作の蛇足もしくは長すぎるエピローグとしか思えないが、前作でハーレムラブコメ部分が好きだった人ならもしかしたら楽しめるのかもしれない。

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posted at 22:52:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

ハーレムラブコメ+フーダニットが売りだった作品の続編。正直物語としては前作で綺麗に完結しているだけにどう続けるのかと思っていたらフーダニット趣向がなくなって、ただのハーレムラブコメになっていた……。

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posted at 22:51:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

川田戯曲「嘘嘘嘘、でも愛してる2」読了。事故の時の記憶を取り戻し、無事自分を殺そうとしている相手を突き止めた俺は、女友達の雪縫とクラスメイトの色町からクリスマスの誘いを受けていた。モテモテで羨ましい毎日だろ? でも、隠しきれるものではなかったんだ。俺の色町への好意は……。

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posted at 22:51:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

加えて最後に明かされる、邪悪さと可憐さが同居したある動機がまた強烈で、全体的に落差の使い方が絶妙な良作と言っていいだろう。

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posted at 15:38:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

そしてその対比がそのまま仕掛けにも活かされている点も秀逸だが、特筆すべきはやはり今回のメインであるアネットに纏わる仕掛けだろう。水面下で行われたその仕掛けは、それまで積み重ねたドラマの落差と相俟ってアネットというキャラクターに対し忘れ難い印象を植え付けてくれるに違いない。

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posted at 15:37:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

少女たちのスパイチーム『灯』の活躍を描くシリーズの三作目。前作の最後で連絡が取れなくなった選抜組の少女たちに一体何があったのかを描いた本作は、まずキャラクター小説として前作でメインだったメンバーとの対比が実に面白い。

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posted at 15:37:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月20日

竹町「スパイ教室03 《忘我》のアネット」読了。暗殺者《屍》の任務後、新生スパイチーム『灯』選抜組の少女たちが出会ったのはメンバーの一人で記憶喪失、出自不明の少女――アネットの母・マティルダだった。感動の再会に盛り上がる一同だったが、それはチームを分断する残酷な運命の始まりだった。

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posted at 15:36:45

2020年08月19日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

加えて本作は主人公の成長物語としても良くできており、それを象徴する最後の名推理には思わず目頭が熱くなることだろう。鬼畜という点ではやや物足りないかもしれないが作者初の名探偵物でありシリーズ化を視野に入れていると思しきエンタメ性の高い展開は間違いなく白井初心者向きの傑作である。

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posted at 23:13:11

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

本作に収録された四編中、前半の二編に関してはやや設定のせいで捨て推理より真相が魅力に欠けたり明らかに無理があったりするものの、後半二編になると一転して設定を逆手に取ってあっと言わせてくれるのがいい。特に津山事件を扱った最終話での史実と特殊設定を巧く絡めた異形の論理が実に秀逸。

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posted at 23:12:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

鬼畜系特殊設定パズラーの旗手による名探偵物の特殊設定連作ミステリ。内容的には探偵対怪人テーマの変形ながら、怪人のモチーフとして津山事件や阿部定事件といった昭和の猟奇殺人犯を持ってくるところに何とも作者らしさを感じる。

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posted at 23:12:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

白井智之「名探偵のはらわた」読了。日本犯罪史に残る昭和の猟奇殺人犯たちが人鬼として甦り、現世で再び殺戮を繰り返し始めた。新たな悲劇を止められるのは名探偵だけ――善悪を超越した推理の力を武器に名探偵とその助手は「七人の鬼」の正体を暴き、世界から滅ぼすことができるのか?

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posted at 23:11:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

尤もそれがミステリ的仕掛けと巧く繋がっていればまだ擁護もできるのだけど、残念ながら完全に乖離してしまっているのでファン以外には正直お勧めしづらい。ただ一点最後に明かされる真相は確かに衝撃的ではあるがさすがに強引な印象が否めず、終わりよければとはお世辞にも言い難い作品である。

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posted at 00:20:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

それどころか『七回死んだ男』みたいな話を期待して読むと、あまりに都合のいい能力の使い方もさることながら、何よりもきついエロ描写とドロドロの人間関係という近年の西澤作品に顕著な要素てんこ盛りの内容にドン引きするに違いない。

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posted at 00:20:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

粗筋だけを見ればかつて作者が得意としていたSF設定のミステリ風で、しかも帯には「『七回死んだ男』を凌ぐ衝撃!」という煽り文句――恐らくタイプリープ繋がりということで『七回死んだ男』を引き合いに出したと思われるが、結論からいうと本作の出来は『七回死んだ男』には遠く及ばない。

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posted at 00:19:23

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年8月19日

西澤保彦「夢魔の牢獄」読了。教師の田附悠成は、過去へ遡って友人たちに憑依するという特異能力を持つ。だが誰に憑くかは選べない。確実なのは恩師の義理の息子が殺された22年前に戻ってしまうことだけ。迷宮入り殺人事件の“あの日”を繰り返す田附が辿り着いた驚愕の真相とは?

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posted at 00:17:39

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