麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年06月23日(金)
ただその反面、事件の全体像が見えてくるにつれて犯人の見当がつけやすくなっているのは難だが、ギリギリの犯行計画を成立させるための工夫が所々凝らされている点には好感が持てる作品である。
タグ:
posted at 13:01:50
幽霊事件シリーズの一作。マリー・セレスト号を再現したような事件が起こるミステリは幾つか前例があるが、本作はそれを海ではなくびわ湖で再現してみせた点がまず新鮮。また次々と事件が起こるので、最後まで飽きることなく読めるのも○。
タグ:
posted at 13:01:28
風見潤「びわ湖幽霊事件 」読了。かのマリー・セレスト号さながらに嵐の琵琶湖に乗り出したクルーザーから三人の若者が忽然と消えた。日下百合子が先輩から相談された「九月十一日に恐ろしいことが起こるかもしれない」というのはこのことだったのか? 名探偵・水谷麻衣子が消えた三人の行方を追う。
タグ:
posted at 13:01:15
2017年06月22日(木)
一応犯人以外の人物には犯行が不可能である理由をきちんと提示している点は好感が持てるが、だからといって前述した欠点を補うほどかと言われると正直首を傾げざるを得ない。真相以外の部分が良かっただけに返す返すも勿体ない作品である。
タグ:
posted at 20:31:36
幽霊事件シリーズの一作。浦島太郎に桃太郎、天女の羽衣といったお伽噺に見立てた連続殺人、それを防ごうと奔走する名探偵という筋立ては非常に面白いものの、肝心の真相がいただけない。犯人の正体がバレバレなのはまだいいとしても、見立ての理由に関してはさすがに怒る人もいるだろう。
タグ:
posted at 20:31:28
風見潤「うらしま幽霊事件 」読了。五十年前にブラジルに渡り、コーヒー園の事業で億万長者になった浦島次郎。その彼の遺言状を巡り、次々と相続人たちの周りで怪事件が起こる。そして遂に始まるお伽噺に見立てた連続殺人事件――浦島伝説ゆかりの地で、名探偵・水谷麻衣子が謎に挑む。
タグ:
posted at 20:31:19
2017年06月21日(水)
幽霊事件シリーズの一作。あらすじからも分かるように本作はこのシリーズにしては珍しい怪盗物であり、何とか相手を出し抜こうとする読み合いを経て最終的には怪盗の正体は誰か? というフーダニットがメインとなる。但し伏線があからさまなので意外性を期待すると少々肩透かしを覚えるかもしれない。
タグ:
posted at 20:03:40
風見潤「怪盗シルバーアイ幽霊事件 」読了。人は殺さず悪い人間からしか盗まない怪盗シルバーアイの次の獲物は新たな戦争の引き金になりかねない国家の重大な研究データ――内閣直属の特殊情報局に所属する篠田祐介からそのことを聞かされた麻衣子は彼に協力して怪盗の次の犯行を阻止することになる。
タグ:
posted at 20:03:29
2017年06月20日(火)
幽霊事件シリーズの一作にして「香港幽霊事件」に続く海外編第二弾。死体消失の真相自体は分かりやすいものの、その後に明かされる芸術や芸能の楽園らしい特殊な動機は○。但し犯人に関してはいらぬどんでん返しをしてしまったせいで、ややぶれてしまった印象が否めないのが残念。
タグ:
posted at 20:21:47
風見潤「バリ島幽霊事件 」読了。観光ビデオの撮影のため、バリ島へとやって来た麻衣子たち。だが今回は麻衣子の恋敵である玲子や麻衣子に想いを寄せる啓一も付いてきてしまって一波乱ありそうな雰囲気に。そんな中、殺人未遂や死体消失事件が相次いで発生して――。
タグ:
posted at 20:21:22
2017年06月19日(月)
しかしながらいまいち事件の全体像が見えてこないせいで、サスペンス特有の緊張感よりもモヤッとした感覚の方が先行してしまうのが難。また肝心の謎解きも特に感心するところはなく、あくまで美奈子がメインで活躍するという点に惹かれる読者向けの作品である。
タグ:
posted at 23:35:35
幽霊事件シリーズの一作。美奈子の冒険というサブタイトルからも分かるように本作はシリーズの探偵役である水谷麻衣子の親友・中田美奈子にスポットを当てた作品であり、いつも以上にサスペンス重視の話になっている。
タグ:
posted at 23:35:06
風見潤「函館幽霊事件 美奈子の冒険」読了。美奈子の姉の友人である松木さち子が美奈子の目の前で刺された。彼女は五千万円の価値があるという何かを運んでいる最中だった。更に美奈子自身にも殺人容疑がかけられる中、篠田と名乗る謎の男が美奈子に近付いてきて――。
タグ:
posted at 23:34:50
2017年06月18日(日)
ダイイング・メッセージの真相自体は他愛もないものだが、仮に読者がそれに気付いたとしてもある要因によって否定されるようにできている点がまず秀逸。それでいてその要因が後に意外な伏線と結び付くことによって逃れようもない根拠へと鮮やかに反転するのだ。
タグ:
posted at 12:52:09
幽霊事件シリーズの一作。研究所に紛れ込んだスパイを探す本作はいつも以上にミスディレクションに凝っており、第一の殺人の裏の裏まで読んだトリックもさることながら、特筆すべきはやはり第二の殺人におけるダイイング・メッセージだろう。
タグ:
posted at 12:51:50
風見潤「瀬戸大橋幽霊事件」読了。日本に亡命してきたファルシュタイン博士を脅迫する犯人を突き止めてほしいという依頼を受けて倉敷にある博士の研究所へやって来た麻衣子たち。だが着いて間もなく研究員が次々と殺され、しかもそのうちの一人はダイイング・メッセージに意外な名前を書き遺していた。
タグ:
posted at 12:51:16
2017年06月17日(土)
ただそのせいかトリックのための設定や元ネタがあからさまで物語に自然に溶け込めているとは言いがたい点はかなり好みが分かれるところだろう。とはいえ名探偵の弾劾裁判という設定は新鮮だし際どいながらもこれだけのネタを纏めあげた手腕には確かなセンスが感じられるので次回作以降にも期待したい。
タグ:
posted at 18:00:31
光文社による本格ミステリ限定の新人発掘プロジェクト第一弾作品。これでもかとばかりに詰め込まれた膨大な設定や事件の数はさながら霧舎巧や小島正樹を彷彿とさせる一方、作中に登場するパロディや小道具の使い方はよくも悪くも本格ミステリマニアらしい作品と言える。
タグ:
posted at 18:00:03
阿津川辰海「名探偵は嘘をつかない」読了。傲岸不遜にして冷酷非情な名探偵・阿久津透に重大な疑惑が持ちあがった。それは彼が証拠を捏造し、自らの犯罪を隠蔽したというものだった。果たして彼は本当に嘘をついているのか? 全ては本邦初の探偵弾劾裁判によって明らかになる――。
タグ:
posted at 17:59:41
2017年06月16日(金)
一方「ある興行師」はこのシリーズの某過去作の変奏曲とも言える作品で、奇妙な人間関係に隠された一世一代の仕掛けもとい、タイトルにもなっているある興行師の真の姿にはかなりびっくりさせられる。と同時にその興行師に魅せられてしまった某登場人物の最後の台詞が何とも印象的な秀作である。
タグ:
posted at 09:55:50
「虹の彼方のラマヌジャン」は得意の数学ネタを効果的に使ったホワットダニット物で、入り乱れる複数の謎をスマートに解き明かしてみせる手腕もさることながら、謎が解かれるごとに浮き彫りになっていく登場人物たちの二面性が秀逸。
タグ:
posted at 09:55:30
加藤元浩「Q.E.D.iff」7巻読了。インドのストリートに住む数学の神童を見出した大学教授が殺された事件と激化していくマフィアの抗争の関係に迫る「虹の彼方のラマヌジャン」、1964年の大阪で起きた興行師の不可解な自殺と彼を巡る人間関係の謎を解き明かす「ある興行師」の二編収録。
タグ:
posted at 09:54:33
次点は「被害者によく似た男」で、タイトルから察しがつくであろう手垢のついたトリックとしょーもないネタを使ったまさかのどんでん返しの連続にびっくりさせられる。他にもバラバラ死体に隠されたグロバカトリックが炸裂する「とある密室の始まりと終わり」など全体的にハイレベルな短編集である。
タグ:
posted at 00:11:46
ベストは日本推理作家協会賞の候補にもなった「ゆるキャラはなぜ殺される」で二転三転するロジックと着ぐるみならではの盲点をついたトリック、そして鮮やかすぎる犯人の退場とどれをとっても感嘆の溜め息しか出てこない。
タグ:
posted at 00:10:56
烏賊川市シリーズの短編集第三弾。東川ミステリの特徴と言うと個人的には主にギャグの中に巧みに隠されたキレッキレの伏線と手垢のついたトリックを光らせる意外な見せ方の二点だと思っているが、本作の収録作はいずれもその特徴を最大限に活かした成功例と言えるだろう。
タグ:
posted at 00:10:29
東川篤哉「探偵さえいなければ」読了。ゆるキャラコンテスト会場で起きたゆるキャラ殺し。密室で発見されたバラバラ死体。ある時は探偵、ある時は自作の(!)ロボット、またある時は被害者と瓜二つの男を使って偽のアリバイをでっち上げようとする犯人たち……五つの事件に烏賊川市の探偵たちが挑む。
タグ:
posted at 00:09:59
2017年06月14日(水)
実はその裏で作者は虎視眈々と罠を仕掛けており、しかも読者が神西に感情移入すればするほど騙されるように計算されているのが何ともズルい(かつ巧い)。加えてドラッグにある要素を絡めた発想が面白く、それにより作者の持ち味である島田荘司的幻想性と社会派要素を両立させている点が素晴らしい。
タグ:
posted at 09:17:02
「デビル・イン・ヘブン」と繋がりのある近未来警察小説。本作は新種の合成ドラッグの出所を突き止めるため決死の潜入捜査を行う元刑事・神西の視点を中心に描かれており、一見するとサスペンス重視の内容に思えるが、さにあらず。
タグ:
posted at 09:13:18
河合莞爾「スノウ・エンジェル」読了。我に依存せよ、我に服従せよ。服従しないものには死を――蔓延する違法薬物の陰で進む「完全な麻薬(スノウ・エンジェル)」の開発。犯人五人を射殺した元刑事と非合法捜査を厭わぬ女麻薬取締官が潜入捜査で炙り出す、依存の闇と驚愕のW計画とは?
タグ:
posted at 09:13:04