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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2022年04月12日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月12日

「もう一つの檻」/【ミステリ度】★★★★【〈雪女〉度】★★★★【あれ、伏線だったのかよ!度】★★★★★

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posted at 09:34:14

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月12日

そしてその魅力が前述した謎と密接に結び付き、読者をとんでもない真相へと誘ってみせる。一見常軌を逸した行動のように思えるかもしれないが全ては異形のロジックで成り立っており、それがユカの偏執的な愛と絡んでテーマであるギフトに着地するラスト一行は圧巻。紛れもない〈雪女〉物の傑作である。

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posted at 09:30:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月12日

健在と言えば今回も飛鳥部作品には欠かせないエキセントリックな女キャラが登場しており、物語を妖しく牽引してくれる。本作で言えば主人公の家の家政婦・ユカがそれで、彼女の言動や行動の一つ一つに〈雪女〉と称される所以であるゾクリとするような魅力を感じることだろう。

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posted at 09:30:35

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月12日

作者が井上雅彦「夏の吹雪」のモチーフである〈雪女〉に刺激を受けて書いたという、飛鳥部版〈雪女〉の話。とはいえ前作「乳房と墓――綺説《顔のない死体》」同様ミステリ要素は健在で、家出したはずの母親が猛暑の中、凍死体となって主人公・旗江の自宅に出現するという奇妙な謎が描かれている。

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posted at 09:30:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月12日

飛鳥部勝則「もう一つの檻」(「ギフト 異形コレクションLIII」収録)/雪女は冬以外の季節にも出るのだろうか。少なくとも秋の雪女というのはあり得る。いや残暑厳しい九月だったからこそ、あの殺人は雪女の仕業としか思えなかったのだ。

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posted at 09:29:16

2022年04月11日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月11日

「エイリアンドローム」観了。悪魔の卵を産み落とすエイリアンによる地球侵略ホラー。何といっても破裂したエイリアンの卵の飛沫を浴びた人間が北斗○拳さながらに爆散するスプラッターシーンとゴブリンによるインパクト抜群の劇伴が最高。冒頭も宇宙人版サンゲリアだしで個人的には好きな作品だった。

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posted at 00:36:03

2022年04月09日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月9日

どちらかというとホワイダニットの方に見るべき所があるが、その気付きとなるエピソードがかなり後半にならないと出てこないのが惜しまれる。とはいえ前述した村の設定は面白いし、何より吸血鬼でなくてはならない必然性がきっちり用意されているという点で吸血鬼ミステリとしては好印象な作品である。

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posted at 14:14:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月9日

現代日本にある吸血鬼たちが住む村で起きた不可能犯罪に吸血鬼探偵が挑む特殊設定ミステリ。本作は現代日本において吸血鬼の村をどう成立させるかという点にだいぶ筆が費やされており、その設定は勿論事件の謎も面白いがハウダニットものとしてみると丁寧な検証が災いして真相に気付きやすいのが難か。

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posted at 14:14:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月9日

柴田よしき「Vヴィレッジの殺人」読了。山梨県自治郡V村は非公式に政府が公認する吸血鬼村だった。私立探偵で吸血鬼のメグは失踪した青年が向かったとされるV村を訪れるが、そこで彼女は吸血鬼村には有り得ない十字架が突き刺さった他殺体に遭遇する。吸血鬼にも人間にも不可能な事件の真相とは?

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posted at 14:14:10

2022年04月07日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月7日

一方短編「黒い翼」はシチュエーション的にも表題作と似ているが表題作が密告状だったのに対しこちらはいわゆる不幸の手紙であり、殺人事件の真相よりもむしろ不幸の手紙が出された理由の方に見るべき点がある。とはいえ推すとするなら表題作で、ロジカルな金田一物の佳作として見逃せない一編である。

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posted at 19:09:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月7日

そして特筆すべきはそれらの謎を金田一が極めてロジカルに解き明かす点であり、ある人物の不可解な証言をきっかけに金田一が展開するロジックは前述した密告状と密接に結び付いてこれしかないという真相を鮮やかに浮かび上がらせる。またしぶとく食い下がる犯人にどう引導を渡すかも見所の一つだろう。

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posted at 19:09:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月7日

奇怪な密告状騒動に端を発する殺人事件の真相に名探偵金田一耕助が迫る長編の表題作にその後日談的内容の短編「黒い翼」を併録。表題作は目的不明の密告状の謎も魅力的だが殺人事件が起きて以降は死体に残された矢の謎に加えなぜ犯人が手の込んだ殺害方法を選んだのかという謎が読者を牽引してくれる。

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posted at 19:08:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月7日

横溝正史「毒の矢」読了。黄金の矢と名乗る謎の人物による奇怪な密告状が緑ヶ丘町一帯を騒がせてからしばらくして恐ろしい殺人事件が発生。被害者の未亡人は背中に彫られたトランプ散らしの刺青のうちハートのクイーンの部分を矢で刺し貫かれた状態で死んでいた。表題作の他、短編「黒い翼」を収録。

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posted at 19:08:06

2022年04月06日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月6日

尤も終盤の金田一による事件の整理を兼ねた推理が丁寧過ぎるおかげで犯人が明かされる前に分かってしまう点がやや惜しまれるが、それを差し引いても事件の構図からオチに至るまで計算された設定や展開はさすがの一言に尽きる。本作は謎がシンプルな分、作者のプロットの巧さが堪能できる良作である。

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posted at 20:45:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月6日

同じ刺青を持つ二人の女が巻き起こす連続殺人を描いた金田一物の長編ミステリ。ミステリ読みであれば本作が顔のない死体テーマの作品であることは一目瞭然だろうが、ここぞというタイミングで新たなな事件を起こし事態を錯綜させることでおいそれと首なし死体の正体を掴ませないプロットが実に見事。

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posted at 20:45:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月6日

横溝正史「スペードの女王」読了。変死を遂げた彫師が受けたという奇妙な依頼の話を金田一耕助が聞いた直後、片瀬の沖に若い女の首なし死体が浮かんでいるのが発見される。しかも内股には死んだ彫師があしらったのと同じスペードのクイーンの刺青が。 だが問題はその刺青を持つ女が二人いる事だった。

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posted at 20:45:14

2022年04月05日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月5日

更に真相も意外性があって言うことなし……だったら良かったのだけど肝心なところに伏線がなかったり、展開に特に必然性がなかったりと狭義のミステリとしてみると気になる点も多々あるのが残念(あと結末の呆気なさにもびっくり)。短編の方は「片耳の男」が短いながらも魅力的なガジェット満載で○。

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posted at 20:18:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月5日

贈り物というキーワードが共通する長編と短編二編で構成された作品集。長編の表題作はタイトル通り「迷宮の扉」を開いたかの如きカオスな内容で、物語を彩る怪奇趣味と読者の予想を悉く裏切る展開の連続、そして莫大な財産を巡りヒートアップしていく殺人と謎に翻弄され、読んでいる間は最高に楽しい。

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posted at 20:17:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月5日

横溝正史「迷宮の扉」読了。嵐に遭った名探偵・金田一耕助が竜神館という屋敷へ逃げこんだ直後、一人の男が銃殺される。殺された男は毎年この屋敷の主・東海林日奈児少年の誕生日にカードを届け、ケーキを切りにくるだけの奇妙な役割を与えられていた――。表題作の他、ノンシリーズ物の短編二編を収録。

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posted at 20:17:34

2022年04月04日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月4日

春紫/稲空穂「アルネの事件簿」全4巻読了。同名フリーゲームの漫画版。吸血鬼探偵がお屋敷で起きた殺人事件の謎に挑むという内容自体に必然性がありイージーな消去法に油断していると思わぬ仕掛けであっと驚かせてくれる。終盤のバトル展開は好みが分かれるがミステリとしてはいい掘り出し物だった。

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posted at 19:19:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月4日

タイザン5「タコピーの原罪」下巻読了。一話ごとの引きの巧さと相俟って上げに上げた期待値からの無難過ぎるオチは好みが分かれるかもしれない。しかしながらこれまでの過程を活かしつつ、毒親だらけの過酷な状況の中にしっかりと希望を見出だせる結末にした点は充分評価できるだろう。

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posted at 09:58:33

2022年04月03日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月3日

「シャドウ・イン・クラウド」観了。第二次大戦下、高度2500メートルの上空で女性兵士がグレムリンとやり合う話。前半の動機付けを兼ねた密室会話劇は難ありだがそれ以降の零戦が攻めてくる中での対グレムリン戦が非常に熱い。見せたい所がこれ以上ないほど明確な、いい意味でB級感溢れる映画だった。

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posted at 23:25:35

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月3日

ちなみにこの作品には続編があるとのことだが、ここからどう繋げるのか気になるところではある(これが作者の意向なのか編集部の意向なのかはさておき)。

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posted at 12:50:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月3日

しかしながら能力当てとしてみると巧い具合に肝心のところは伏せられており、終盤で明かされる某キャラの能力の正体に関しては伏線と相俟ってやられた感が味わえるだろう。尤もオチの方は主人公の性格を考えれば予想通りのものながら綺麗に着地しているのでそれほど不満に感じないのは○。

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posted at 12:50:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月3日

第17回MF文庫Jライトノベル新人賞〈審査員特別賞〉受賞作。本作を一言でいうなら「異能ゲームを巡る頭脳戦×ラブコメ」ということになるが、個人的見解としては頭脳戦とラブコメの割合は3:7でラブコメの比重の方が高く、頭脳戦目当てに読み始めた読者はやや肩透かしの印象を受けるかもしれない。

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posted at 12:49:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年4月3日

かつび圭尚「問一、永遠の愛を証明せよ。 ヒロイン補正はないものとする。」読了。僕と元カノの妹で後輩の凪沙は天使主催のゲーム「コクハクカルテット」に巻き込まれてしまう。ゲーム中に恋愛が成就すれば「永遠の愛」が約束されるが成就しなければ恋をする前の関係に戻ると聞かされた僕の選択は――。

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posted at 12:49:25

2022年03月31日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年3月31日

尤も細かいところを見れば生き返り設定とフーダニットに特に関連性がない点、結末のご都合主義感がやや気になるものの、それを差し引いても本作の面白さにはあまり影響はないだろう。

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posted at 20:01:02

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年3月31日

その一方でミステリとしてみると意外にも(?)真っ当な作りであり、事件の丁寧な検証も好印象だが、それ以上に犯人の侵入経路に纏わる不可能状況を演出しつつその謎を一気に解決する事件の構図もさることながら、そこから犯人を絞り込む決め手がしっかりと用意されているのがいい。

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posted at 20:00:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年3月31日

一時的に生き返った女王が限られた時間の中で自分を殺した犯人を探す長編ミステリ。本作はフーダニット趣向と同時にキャラクター小説としての面白さも兼ね備えており、生前は大人しく周りの人間の言いなりだった女王が生き返ったのを機に自分の生き方を見直し生前の雪辱を晴らしていく様が実に痛快。

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posted at 20:00:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

22年3月31日

石田リンネ「女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け」読了。私は私を殺した犯人を知りたい――女王オフィーリアの死の間際の願いは妖精王リアに聞き届けられ十日間だけ彼女は生き返ることになる。果たしてオフィーリアは十日間という限られた時間で自分を殺した犯人を探し出すことができるのだろうか?

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posted at 19:59:35

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