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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2023年02月16日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月16日

宇佐美まこと「逆転のバラッド」読了。第一線を退き地元の支局に異動してきた新聞記者、老朽化した風呂釜修繕の金策に走る銭湯主人、暴力団を首になった釜焚き係、儲からない骨董屋の跡継ぎ。そんな人生の折り返し点を過ぎた男たちが若き銀行員の不審死を機に地方の町を侵食する巨悪と対決する。

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posted at 16:59:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月16日

地方の町を舞台に人生のたそがれ時を迎えた男たちが巨悪に立ち向かうクライムノベル。人間ドラマに定評がある作者がこの手の物語を手掛けたらさぞ盛り上がるのだろうなと思いきやどうにも物足りなさを覚えるのは単に主人公側の視点のみで敵側が描かれないため対決している感じが一切しないからだろう。

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posted at 16:59:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月16日

加えて波乱も特になくトントン拍子で進みすぎるのも物足りなさに拍車をかけている。ただ終盤ちょっとした意外な展開と共にさりげなく仕掛けられていたミステリ要素(特に○○トリックにはビックリ)が明かされる点は○。とはいえそれで全てを帳消しにできるわけもなく、総じて勿体ない作品である。

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posted at 16:59:05

2023年02月17日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月17日

朝倉亮介「四季崎姉妹はあばかれたい」4巻読了。遂に明かされた犯人と動機。個人的に感心したのは主人公の置かれた状況がミスディレクションであると同時に実は最大のヒントでもあった点で動機に関してもこのシチュエーションならではで○。更に転生設定にもちゃんと意味があるようで先が気になる。

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posted at 09:21:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月17日

江坂純/凸ノ高秀「she is beautiful」2巻読了。カーチェイスなどのアクションシーン多めな一方で少しずつ明かされる主人公の境遇はだいぶ過酷かつ鬼畜でビックリ(あと思っていた以上にSF寄り)。とはいえまだ全て明かされたわけではないし更に新たな謎も追加されているので続きを楽しみに待ちたい。

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posted at 09:38:26

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月17日

ソウマトウ「シャドーハウス」13巻読了。無能力者狩り編の解決編。キャラ同士の楽しいやり取りから急転直下の謎解きはやや唐突な感があるものの真相自体はそれぞれの能力を活かした手堅い作り。だが特筆すべきはやはりその後の真犯人とジョンの決闘で真剣勝負なのにコミカルなのがジョンらしくて○。

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posted at 10:04:37

2023年02月19日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月19日

「タランチュラ」観了。美女の首に針を刺して動けなくしてから惨殺する連続殺人鬼の話。ジャッロの代表作として挙げられることが多い作品だけあってジャッロの特徴である残虐な殺人シーンとエロスに関してはもはや様式美と言っていいくらい完成されている。ただ物語はあくまでオマケと割り切るのが吉。

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posted at 23:41:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月19日

「スリープレス」再観了。17年前の小人殺人鬼が現代に甦り再び凶行を繰り返す話。ジャッロの現代版とも言うべきスタイリッシュさもさることながら改めて観ると所々にアルジェントのセルフオマージュ要素が感じられてニヤリとさせられる。ただ某古典ミステリまんまの一部の真相は賛否分かれるところか。

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posted at 23:50:42

2023年02月22日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月22日

桃野雑派「星くずの殺人」読了。完全民間宇宙旅行のモニターツアーで念願の宇宙ホテル『星くず』についた途端見つかった死体。それも無重力空間で首吊り状態だった。添乗員の土師穂稀は会社の指示に従いツアーの続行を決めるが、その後もトラブルが続出。通信手段まで失われる中、遂に第二の事件が――。

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posted at 12:06:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月22日

江戸川乱歩賞受賞第一作は宇宙ホテルを舞台にした長編SFミステリ。エンタメ的には読ませる部分もあるもののミステリとしてみると些か物足りなさが残る。というのも本作で使われているトリックは科学知識に基づくものが多く謎が解かれてもやられた感より科学番組を見せられたような感覚が付き纏う。

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posted at 12:06:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月22日

それでいてミステリの手法はかなりベタで、更に犯人の動機に至ってはどこかのアニメで見たような誇大妄想的安っぽさがあり、真相が明かされれば明かされるほどミステリとしての評価が微妙になっていくのが難。

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posted at 12:06:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月22日

また読者に共感を覚えさせるためか登場人物たちの設定に今の社会問題を無理やり反映させている点もSFになりきれていないような中途半端さを感じてしまう。総じて個人的には前作同様、悪くはないが良くもない作品である。

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posted at 12:06:08

2023年02月23日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月23日

天祢涼「彼女はひとり闇の中」読了。十月の日曜の夜、千弦の家の近くで刺殺された女性は幼なじみの玲奈だった。玲奈は殺される直前「相談したいことがある」と千弦にLINEを送ってきていた。事件の真相を探り始めた千弦はやがて大学で玲奈のゼミを担当している犯罪社会学者の葛葉を疑い始めるが……。

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posted at 16:49:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月23日

近年の作者らしい社会派要素が盛り込まれた長編ミステリ……なのだけど、その一方でオーソドックスな粗筋とは裏腹に色々と仕掛けられているおかげで何とも感想が書きにくい作品となっている。本作の見所は幾つかあるが大抵の読者がまず目を惹くのは○○形式を活かした中盤のサプライズだろう。

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posted at 16:49:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月23日

作者が得意とする伏線の妙もさることながら何気に変質者的行動の裏に隠された意図が○。そしてそれ以上に見所なのはタイトルの意味と直結した事件の真相であり、これを最後まで隠し通した技巧にはさすがと思う反面、情報を伏せすぎたせいでやや唐突に感じてしまう点は賛否分かれるところかもしれない。

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posted at 16:49:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年2月23日

とはいえ、それを差し引いても昨今の社会問題と融合したミステリ的仕掛けは一読の価値がある力作と言っていいだろう。

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posted at 16:49:58

2023年03月01日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

麻耶雄嵩「化石少女と七つの冒険」読了。白雪にまみれ赤い紐で手首を結び合った三人の死体、男子の制服を着て死んでいた女子生徒、殺され焼かれた書道教師――良家の子女が集う京都の名門高校でまたまた相次ぐ怪事件に零細古生物部の部長で化石オタクのお嬢様・神舞まりあの謎解きの血が再び騒ぐ。

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posted at 20:37:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

ワトソン役に推理を認めてもらえない化石オタクの女子高生探偵を描いた連作ミステリ「化石少女」の続編。まず最初に断っておくと本作は前作の真相を踏まえた上での物語となっているため、前作未読の人はくれぐれも注意されたい。

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posted at 20:37:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

なお本作は前作同様連作形式ではあるものの前作以上に物語としての流れを意識しており、収録順に読み進むにつれてこの作者らしい、いかにも何かとんでもないものを仕掛けていそうな不穏な空気が増していく感じが実に堪らない。

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posted at 20:37:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

もちろん個々の短編としてみても見所は多いがどちらかというと後半に良作や秀作が集中しており、例えばタイトル通りのダイイング・メッセージが出てくる「化石女」は犯人の意外性とダイイング・メッセージに対する説得力をシンプルに両立させた点が○。

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posted at 20:37:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

また男子の制服を着て死んでいた女子生徒の謎を扱った「乃公出でずんば」は展開に一切無駄がなく何気ない描写の裏に隠された欺瞞の一つ一つがやがて黒い真相に繋がっていく点が実に秀逸。

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posted at 20:37:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月1日

だがそれ以上に圧巻なのがトリを飾る「禁じられた遊び」で、前述した不穏さの積み重ねと連作を活かした作者らしい仕掛けが結び付くことで前作のオチから更に一歩踏み出した彼らの新たな関係を提示してみせる点が素晴らしい。本作は前作以上に作者らしさが炸裂した秀作である。

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posted at 20:37:40

2023年03月03日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月3日

グレッチェン・マクニール「孤島の十人」読了。孤島の別荘に集まった十人の若者たち。その中にはメグが親友のために諦めた憧れの相手T・Jがいた。やがて嵐が島を襲う最中、不気味な動画が発見されたのを皮切りに、完全に孤立した状況下で十人は次々と命を落としていく。一体誰が、何のために?

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posted at 20:06:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月3日

「そして誰もいなくなった」とスラッシャー物の融合と言うべき長編ミステリ。事件が起こるまでややかかるものの一度事件が起きてからはサスペンスフルな展開で一気に読ませてくれるのが○で、スラッシャー物の見所の一つである殺害バリエーションの多さもしっかりと盛り込まれているのがいい。

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posted at 20:06:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月3日

しかもそこにはきちんと意味があり、ある小道具を介してそれが少しずつ明かされていく点は実にミステリ的。尤も本格ミステリとして期待するとあくまで模倣作に過ぎない物足りなさはあるが、それでも読み終わった後に良質なスラッシャー映画を観たような満足感が味わえること請け合いの良作である。

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posted at 20:06:22

2023年03月05日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月5日

ジョー・ネッター「ブッカケ・ゾンビ」読了。妻子と満ち足りた生活を送る男はある日憧れのセクシー女優が主演するAVでエキストラ男優を募集していることを知る。家族に知られたら終わりだがあの女優にブッカケる機会を逃す手はない! しかし撮影現場の墓地でゾンビが出現。彼と愛する妻子の運命は?

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posted at 15:34:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月5日

血の量の多さよりも精液の量の多さが目を惹くZ級の長編ゾンビホラー。美しい妻子がいるにも拘わらず憧れの女優にブッカケたい衝動を抑えることができない主人公の葛藤や、深夜の墓地に埋まった女優の顔に整列した54人の男が次々とブッカケていく光景はZ級に相応しいバカらしさと言っていいだろう。

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posted at 15:34:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月5日

だがゾンビが出現してからは一転バカらしさは鳴りを潜め、ロメロ映画のようにゾンビを通じて様々な人間模様が描かれていくシリアス展開になる点は賛否分かれるかもしれない。とはいえ屍姦マニアや食人集団、ゾンビ処理隊などのイロモノ要素をテンポよく投入し飽きさせない工夫を凝らしているのは○。

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posted at 15:34:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月5日

その一方で本作のもう一つのテーマである家族愛が見せる物語の結末はZ級に相応しくない哀愁に満ちたものだが忘れ難いインパクトがある。総じてゾンビ出現前と後で物語のちぐはぐ感が否めない反面、それが不思議な魅力を生んでいるところも否定できない何とも評価が難しい怪作である。

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posted at 15:34:46

2023年03月08日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月8日

手代木正太郎「異人の守り手」読了。ロマンを求めて邪馬台国を見付けんとする外国人実業家に迫る攘夷浪士の影。心霊写真を撮ってしまったのを機に怪異に襲われる旗本とその従者。刺客と恩人の板挟みになった心配性の男――慶応元年の横浜で陰ながら外国人を守る「異人の守り手」の活躍を描いた三編収録。

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posted at 21:31:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月8日

慶応元年の横浜を舞台に外国人を排除しようと目論む者たちから外国人を守る凄腕の日本人一派の活躍を描いた全三話構成の時代小説連作。尊王攘夷蔓延るこの時代の日本ならではの設定もさることながら一話一話ガラリと趣向を変えることで決してワンパターンに陥らぬよう工夫を凝らしているのは○。

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posted at 21:31:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月8日

第一話の主要登場人物がまだ判明していないからこそできる意外性と史実を上手く活かしたオチも良いが個人的に推したいのはこの時代には珍しい写真を題材にした第二話で、次々と起こる怪異の謎を扱ったホラーミステリ展開と、この時代ならではのホワイダニットと絡めたどんでん返しが実に秀逸。

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posted at 21:31:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

23年3月8日

またトリを飾る第三話は物語の鍵を握る男の些か度を越した心配性ぶりにはイライラさせられるかもしれないがその分感動の振り幅も大きいし、何よりこの作者が得意とする手に汗握るバトル描写が特に素晴らしい。本作は作者の持ち味が活かされた三者三様の物語が魅力の良作である。

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posted at 21:31:18

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