麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年06月19日(火)
その「ラブ・マシーン」を中心に展開する物語はオーソドックスな構成ではあるものの各登場人物に纏わるドラマが実に魅力的に描かれており、ぐいぐいと引き込まれる。サスペンス性が高いのは勿論だが、それに加えて意外な犯人というサプライズまで用意されており、個人的にはかなり楽しめた作品だった。
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posted at 21:24:07
本作は、あの切り裂きジャックを現代日本に蘇らせようとした意欲作である。それにあたり作者はまず、かつての切り裂きジャックの犠牲者である娼婦たちが生きた世界を、歌舞伎町という街に現代風のアレンジを施して作り上げた。それが本作に登場するポルノの殿堂「ラブ・マシーン」だ。
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posted at 21:23:42
青柳友子「歌舞伎町殺人事件」読了。新宿・歌舞伎町にあるポルノ総合館「ラブ・マシーン」。「オトコの夢の城」を目指したその建物の従業員たちが次々と不審な死を遂げ、ルポライターの麻沙美は事件の真相に迫るべくバニーガールとして潜入取材を開始する。だがそんな麻沙美にも殺人鬼の魔の手が……。
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posted at 21:23:18
2012年06月18日(月)
それはある意味、歌野晶午の「密室殺人ゲーム」シリーズにも通じるものがあり、個人的には本格ミステリとしてのこのシリーズの可能性を初めて示した意欲作として大いに評価したい。残念ながら本作以降シリーズの刊行は途絶えているが、願わくは一日も早いシリーズの再開を望む。
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posted at 17:57:53
シリーズ三作目は誘拐物――といってもそれだけではなく、殺人未遂事件に密室状況での死体出現など不可解な事件が次々と発生する。誘拐事件などの一部のトリックは分かりやすいものの、本作が最も秀逸なのは何といってもこのシリーズにしかできない仕掛けと構図を持ってきたことだろう。
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夏寿司「トリック・ソルヴァーズ 三人の道化師」読了。遠足で遊園地「サンシャインワールド」にやってきた自遊高校の生徒たち。貸切となった遊園地で目一杯楽しもうと思ったのも束の間、咲の親友・亜美が「人喰いピエロ」と名乗る怪人に誘拐されてしまう。果たして咲は親友を助けることができるのか?
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2012年06月15日(金)
例えば前作ではメインの仕掛け以外の作り込みに難ありと言わざるを得なかったが本作はきちんと仕掛けから逆算して作られているのがいい。また謎解きにフックをかませることにより更に意外な構図を引き出している点も素晴らしい。本作は本格ミステリのガジェットを巧く活かしたラノベ本格の良作である。
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見立て物だった前作から一転、館物に挑んだ本作。といっても前作は「なんちゃって見立て物」で終わってしまったこともあり、正直あまり期待していなかったのだけど、結論から言うと、本作はいい意味で裏切られた。
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posted at 19:25:18
夏寿司「トリック・ソルヴァーズ 籠の中の飛べない鳥」読了。桜咲が所属する自遊高校演劇部はある日、村おこしの一環として汐塚村から公園依頼を受ける。だが、村にやって来た咲たちを待ち構えていたのは「鳥籠館」という奇妙な館で起こる恐怖の殺人劇だった――。
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「C.M.B.」20巻読了。今回収録された四編のうち、印象に残ったのは「木片」と「犀の図」。「木片」は「Q.E.D.」でもあったタイムスリップ物で、ネタ自体は何てことのないものだが、創作活動をしている人なら共感を覚える話だと思う。
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前者は設定だけでも堪らないものがあるが、それを雰囲気作りだけでは終わらせずミステリとしてもきちんと活かしているのは○。ぬけぬけと示されていた手掛かりもさることながら、犯人を追い詰める決め手に巧さが光る。一方、後者はこの漫画らしいコンゲーム物で「嘘つき」が残した結末が実に心地いい。
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posted at 10:37:45
「Q.E.D.」42巻読了。騙し絵が多数展示されたホテルで起こった不可解な殺人事件を描いた「エッシャーホテル」と、論理パズルをヒントに間もなく爆破予定のビルに隠された演算装置の設計図を探す「論理の塔」の二本収録。
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2012年06月14日(木)
それが顕著なのは見立て殺人の理由であり、正直これは本格ミステリで一番やってはいけない部類だと思う。また殺人の動機にしても伏線が足りないと言わざるを得ない。そういった肝心なところがぐだぐだなせいでラストに明かされるある趣向も興醒めになってしまっている。
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posted at 14:27:42
第三回トクマ・ノベルズEdge新人賞受賞作品。次々と起こる不可能犯罪を、人によっては怒りそうな一発技で解き明かす豪腕ぶりは嫌いではないものの、それ以外の部分で粗が目立つのが気になる。
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posted at 14:27:26
夏寿司「トリック・ソルヴァーズ 哀しみの校歌」読了。自遊高校演劇部のエースこと桜咲の前に名助手と名乗る少年が現れ、近々この学校で殺人事件が起こると予言する。俄には信じられない咲だったが、それから間もなく教師の首吊り事件が発生。そして、それこそが校歌の連続見立て殺人の幕開けだった。
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posted at 14:27:05
2012年06月12日(火)
だが、フーダニットという点では素直すぎた前作に比べると、ミスディレクションを幾つか用意し一筋縄ではいかないよう工夫が凝らされているのは○。また詰め込みすぎて後半駆け足になってしまった前作を反省してか、本作では事件の背景まできっちり作り込みつつもそうなることをぎりぎり回避している。
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posted at 20:22:07
「喪服を着た悪魔」に続くシリーズ二作目の本作のテーマは、見立て殺人。不気味な数え唄通りに次々と人が殺されていく展開は定番ながらもぐいぐいと惹き付けられるが、肝心の犯人が見立てに拘る理由までもが定番で終わってしまっているのはかなり残念。
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posted at 20:21:38
風見潤「死を歌う天狗」読了。山形県庄内地方にある天狗村では最近一つの異変が起きていた。村の宝泉寺にある五百羅漢像に灯がともり力士像が泣き声を上げるのだ。そのことと十五年前の変死事件が村に伝わる数え唄の再現であることに気付いた時、数え唄に見立てた連続殺人の幕が切って落とされた――。
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posted at 20:20:43
2012年06月11日(月)
とはいえ、どちらかといえば本作は仕掛け重視というより、各短編の冒頭に引用された歌舞伎の演目がどう現代ミステリとして生まれ変わるのかが見所だろう。本作は謎解きや意外性よりも、作者のセンスを楽しむ短編集である。
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posted at 16:15:32
そんなある日、離れて暮らしていた主人の一人娘が何かひどく思い詰めたところのある男を連れて山荘にやってくる――。そこで展開する駆け引きは、この作者らしい企みに満ちており、短編ミステリのお手本とも言うべき作品に仕上がっている。
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posted at 16:14:35
小泉喜美子「殺人はちょっと面倒」読了。本作には歌舞伎の演目を題材にした現代ミステリ四編が収録されているが、このうちベストを挙げるなら「夜のジャスミン」だろう。山荘に住む、盲目の主人と家政婦。主人は過去に犯した罪に苦しみ、いつか誰かが自分に復讐しにくるだろうと家政婦に告白する。
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posted at 16:14:01
2012年06月08日(金)
とはいえ物語終盤、張り巡らされた伏線が綺麗に回収されていくのを見るとつい、これがミステリ方面でも活かされていればなあ……と思ってしまうのは悲しきミステリ読みの性(爆)。本作はゲームを知らなくても気軽に楽しむことのできる良質の探偵物語である。
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posted at 21:52:03
ゲーム「ペルソナ4」のスピンオフ作品ではあるものの、個人的には間宮夏生が初めて真正面から探偵物に取り組むとあって前々から注目していた本作。結論から言うとミステリ的な難易度はかなり低めで、設定の段階で真相はあらかた読めてしまったが、それでも物語としては面白かったので満足度は高い。
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間宮夏生「ペルソナ×探偵NAOTO」読了。稲羽市の連続誘拐殺人事件から一年。探偵王子こと白鐘直斗は旧知の刑事・蒼井瞳子から八意市を騒がせている奇怪な失踪事件の捜査協力を依頼される。直斗の活躍によりやがて捜査線上に「マヨナカサイト」と呼ばれる不気味なウェブサイトが浮かび上がり――。
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posted at 21:50:47
特に、下手すればバラバラのまま終わりかねない二つの事象を、違和感なく繋ぎ合わせたプロットが秀逸。個人的には新本格を彷彿とさせる第一回受賞作「虚擬街頭漂流記」の方が好みだが、本作は本作で手堅い良作であるのは間違いない。
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posted at 14:44:21
第二回島田荘司推理小説賞受賞作である本作は、ある朝、刑事が目覚めると六年間の記憶を失っていたという発端こそ奇抜だが、その後の展開は至って堅実。そして、それは真相にも当てはまり、目新しさはないものの、地味によく出来ている。
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posted at 14:43:41
陳浩基「世界を売った男」読了。夫と妊娠中の妻が惨殺された事件の悪夢から香港西区警察署の許友一巡査部長が目覚めると世間は六年後の2009年になっていた。驚くべきことに彼は一夜にして六年間の記憶を失っていたのだ。更に彼はひょんなことから夢にも出てきた六年前の事件を捜査することになる。
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posted at 14:43:15