麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年07月09日(月)
強引すぎるトリックが出てきたかと思えばバレバレ過ぎて肩透かしを覚えるなど、折角見せ方は悪くないのに勿体ないと思う場面がかなり目につく。とはいえ「トリック・ソルヴァーズ」シリーズも一作目が微妙だったことを考えると、本作もまたシリーズ物として長い目で期待したいと思う。
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posted at 18:32:47
一言で言えば、形を変えた「トリック・ソルヴァーズ」。本格ミステリのガジェットの使い方やラブコメ展開がどうしようもなく作者のもう一つのシリーズである「トリック・ソルヴァーズ」を想起させるが、ミステリとしてみると、些か微妙と言わざるを得ない。
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posted at 18:32:11
夏寿司「アリシアの三姉妹」読了。ウソを全く受け付けない体質の僕が親友のヒヅキの父親が殺されたのをきっかけに知り合った三姉妹は、伝説の女子高生探偵と言われた母親からそれぞれ「探偵に必要な資質」を受け継いでいた。三姉妹はその資質を武器に「神犯人」を名乗る謎の連続殺人魔に挑む。
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posted at 18:31:28
2012年07月06日(金)
その中からベストを挙げるとするなら「伊集院大介の失敗」になるだろう。所謂「雪の密室」物であるこの短編で使用されている人を食ったトリックもかなり好みだが、それ以上にトリックに気付くヒントの出し方が素晴らしい。個人的には前に読んだ短編集「伊集院大介の冒険」よりも本作の方が楽しめた。
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posted at 16:04:31
そういったエピソードの面白さもさることながら、事件の方もバリエーションに富んでおり、例えば「伊集院大介の初恋」では複数の少年たちと付き合う人妻の目的という日常の謎を扱ったかと思えば、続く「伊集院大介の青春」では学生運動の最中に起こった不可解な墜死事件を扱っている。
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posted at 16:03:51
栗本薫「伊集院大介の私生活」読了。「この本で、伊集院大介という《イイ男》を知って頂ければ」と作者が語る本作には六編の短編が収録されているが、収録作のタイトルからも分かる通り「追憶」「初恋」「青春」「一日」「私生活」「失敗」と様々な側面から名探偵・伊集院大介の人間像に迫っている。
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posted at 16:03:31
これはかなりぶっ飛んだ真相が期待できるかもと思っていたのだけど……予想に反して、悪い意味で無難なところに終わってしまった印象。どうせなら「パラドックス学園」並のトンデモを目指してほしかった。
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posted at 11:02:40
佐藤ばかりが殺されるという粗筋から「リアル鬼ごっこ」を思い出す人もいるかもしれないが、それを見越したように作中でも言及されていたのには思わず笑ってしまった。更には名前に拘るカルト教団や誇大妄想スレスレの野望を抱く危険人物が登場。
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posted at 11:01:23
鯨統一郎「タンタンの事件ファイル 横浜『佐藤さん』殺人事件」読了。佐藤が名字である人物ばかりが相次いで殺され、その犯人から「次はお前の番だ」と書かれた脅迫状を受け取った佐藤優子は、たんぽぽ探偵事務所、略してタンタンに事件の調査を依頼する。佐藤に拘る犯人の真意とは……?
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posted at 11:00:42
2012年07月05日(木)
そして何よりも読み応えのある海洋小説と本格ミステリとしての無駄のない構成を両立させている点が素晴らしい。本作は「『本格物』であるからには、フェアー・プレーを心がけました」という作者の言葉に偽りなしの海洋本格推理の秀作である。
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posted at 14:38:05
前半こそ海洋冒険小説の色が濃いが、海の弁護士こと海事補佐人の大滝が事件に関与し出したあたりから徐々に本格ミステリらしい展開になってくる。容疑者を論理的に絞っていった結果、犯人がいなくなるという困った事態になるが、そこから本作ならではの設定を活かして鮮やかにひっくり返ってみせる。
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posted at 14:37:46
高橋泰邦「黒潮の偽証」読了。広大な海原を漂流する貨物船・寿男丸。転覆の危険性があるため乗組員のほとんどが救命ボートで脱出した船内に残されたのは、今や船長の広兼と密航した謎の女の二人だけだった。果たして二人の運命は? そして、漂流前に船内で起こった不可解な密室殺人の真相とは?
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posted at 14:37:24
2012年07月04日(水)
作者の描きたかったのはあくまで事件の起きた背景とその異常な事件に惹かれてやまない歪んだ人々であり、ミステリ的仕掛けや真相の意外性はほぼ皆無に等しい。とはいえ一部の事件の構図は面白いと思うし、何より「事件」を物語の主役として魅力的に描くという点では成功しているのではないだろうか。
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posted at 13:48:14
芥川賞作家によるミステリ作品。同じ芥川賞作家の松浦寿輝「不可能」は幻想色が強い本格ミステリだったが、本作はというと「巧みな謎解きを組み込」んであるとはいえ、少なくともこれを本格ミステリとは言えないだろう。
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posted at 13:47:50
中村文則「迷宮」読了。僕が何気なく知りあった女性は迷宮入りとなった通称「折鶴事件」の遺児だった。密室状態の家で両親と兄が惨殺され小学生だった彼女だけが生き残ったのだ。犯行現場には遺体を飾るように無数の折鶴が散乱していた。僕がこの事件に惹かれるのは彼女が好きだからか、それとも――。
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posted at 13:47:17
2012年07月03日(火)
本作に出てくる謎はあくまで物語に彩りを添える程度に過ぎず、それに日本初の専門精神科病院という舞台設定、衒学趣味が加わって、何とも魅力的な雰囲気小説に仕上がっている。「夢から覚めると、夢を見ていた」とは本作の帯の文句だが、本作は正にそんな余韻に浸ることができる作品である。
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posted at 19:17:31
首藤瓜於「大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄」読了。まず最初に断っておくと、本作は名探偵・面鏡真澄が快刀乱麻を断つ名推理で日本初の専門精神科病院で起こった奇々怪々な事件の真相に迫る……という内容では断じてない。少なくとも謎解きをメインに読むと間違いなく肩透かしを覚えることだろう。
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posted at 19:17:05