麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年02月11日(月)
しかしながら肝心のオチはギャグ以外の何物でもなく、その脱力ぶりは土竜の聖杯三部作のオチにも通じるものがある。エピローグで登場人物の一人が「なんだ結局、ただの○○○○をしたかっただけなんじゃないか」とぼやいているが、それも致し方ない話だろう。
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posted at 14:35:10
一言でいえば、魔族が人間に子供を産ませ、その子供を人間制圧の先兵にする話。友成作品にしては死者の数は少なめだが、その代わり一章につき一人ずつ丹念に(!)殺していくので、実にねっとりとしたスプラッターが楽しめる。
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友成純一「魔族創世紀」読了。夢の中で異形の者達に犯され続けた女の胎内に命が宿った。それは次第に意志を持ち始め女を操っていく。新鮮な肉を欲した女は自らの手足を食べ尽くした。――お食べ、たんとお食べ。大きくなるんだよ。そうして遂に女の腹を食い破り生まれた悪魔の子は世界に何を齎すのか?
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posted at 14:34:25
この作者らしい一人三役の構成に、かつての初恋の女性との恋愛模様を絡めた作品。一見バレバレの真相と思って油断していると見事に足下をすくわれることになるだろう。特に秀逸なのは犯人を示す伏線であり、その大胆な隠し場所には唖然とさせられるに違いない。
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posted at 11:35:44
辻真先「紺碧は殺しの色」読了。漫画原作者の大日方は作画担当の城と共に取材で訪れた沖縄の島で初恋の人・響子と再会したのも束の間、殺人事件に遭遇する。奇妙なことに現場には神事に使うパーント神の面が落ちていた。翌年、大日方が解決に乗り出すも第二の事件が発生。現場には再びあの面が……。
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posted at 11:34:35
2013年02月09日(土)
しかしながら学園祭小説として読めばなかなか面白く、特にラストの見せ場はそれまでの過程を踏まえて感動的に演出することに成功している。故に本作に限っては「ロジックとトリック」は抜きにして(!)読むことをお勧めしたい。
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posted at 18:49:28
それはさておき本作の内容だが、まず最初に断っておくと、ウリであるはずの「ロジックとトリック」が今回は殆どないに等しい。正確には一応トリックはあるけれど、そこにミステリ的面白さを期待すると、間違いなく肩透かしを覚えるだろう。
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「ロジックとトリックが交錯する学園騙し合いストーリー」第四弾のテーマは、学園祭と歌姫。ちなみに本作のキャッチコピーは「科学と魔術が交差する」某人気ラノベにあやかったと思われるが、近々公開するその某作の映画がもろに歌姫物なのはわざと狙ったのか、はたまた偶然なのかが気になる。
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乙野四方字「ミニッツ4 ~スマイルリンクの歌姫~」読了。生徒会長の琴宮遥は来る学園祭を盛り上げるために企画の人気投票を提案。上位に選ばれた企画には大量の生徒ポイントが与えられることを知った相上櫻はクラス企画として「スマイルリンク」という一般客を巻き込んだ壮大なトリックを考案する。
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posted at 18:46:49
一応最後にちょっとした捻りを入れてはいるものの、後付けと伏線の甘さが目立ち、やられた感を読者に与えるまでには至っていない。故に本作はあくまでミステリ風味のキャラ小説として楽しむのが吉だろう
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第19回電撃小説大賞金賞受賞作である本作は、ひねくれ少女と喋る人体模型が織り成す学園ミステリ。しかしながらミステリとしてみると、メインとなる人体発火事件のトリックや犯人、動機に関してはベタ過ぎて本作ならではのオリジナリティは全く感じられない。
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柳田狐狗狸「エーコと【トオル】と部活の時間。」読了。ある事件のせいでクラスから孤立した【エーコ】は入部した化学部の部室で喋る人体模型の【トオル】君と知り合う。最初は戸惑いつつも【トオル】との奇妙な部活動に馴染んでいく【エーコ】だったがそんな中、校内で人体発火事件が発生し――。
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2013年02月08日(金)
更にその証言が後に起こる殺人事件とリンクし、犯人を示す重要なヒントとして生きてくるという徹底ぶりには脱帽と言うしかない。唯一ラストの犯人に対する追い込みに作り込みの甘さが見えるのが残念だが、それを差し引いても本作がハイレベルなプロット型本格であるのは間違いない。
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posted at 22:53:21
そして十津川以外の七人が実はタイトルにもなっているその問題の事件の証人なのだが、物語が進むにつれて彼らの証言が何気ない手掛かりから次々と覆されていく様は正に圧巻の一言である(特に秀逸なのはリンゴと所持金からのひっくり返し)。
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posted at 22:53:00
私設法廷物にクローズドサークルテーマを融合させた秀作。本作でまず凄いのは過去の事件を再検証するためにわざわざ無人島にまるまる町の一部を作ってしまったことで、この着想はそうそうできるものではない。
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posted at 22:52:33
西村京太郎「七人の証人」読了。クロロホルムを嗅がされ気を失ったところを、どこかの町の一部が再現された奇妙な無人島に連れてこられた十津川警部と七人の男女。そこで彼らは一年前に起こったある殺人事件の洗い直しを強制されることになる。そんな中、新たな殺人が……。
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2013年02月07日(木)
そのため物語後半にとある登場人物の行動によって読者をミスリードさせようとするもあまり巧くいっていない。また死者からの手紙の真相も取って付けた感が否めずイマイチすっきりしない等々、不満も多いが、細かいことは気にせずさらりと読む分にはそれなりに楽しめると思う。
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posted at 20:52:19
友人の死の謎を解き明かそうと奮闘する三人の女子高生の活躍を描いたユーモアミステリ。相変わらず展開はドタバタ調なのに事件の真相はどんよりイヤミスなのが赤川クオリティ(爆)。ただミステリとしてみると犯人を示す最低限の伏線は張ってあるものの、かなりあからさまなので意外性は殆どない。
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posted at 20:46:34
赤川次郎「幻の四重奏」読了。〈ユミ四重奏団〉のメンバーの一人、ヴィオラの美沙子が死んだ。遺書があることから自殺と思われたがその一週間後、美沙子に恋人がいたこと、死の当日に駆け落ちしようとしていたことが発覚。しかも残されたメンバー三人のもとに死んだはずの美沙子から手紙が届いて――。
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posted at 20:45:58
2013年02月06日(水)
故に本作はタイムパラドックス物が好きな人よりもエロゲ好き、それも寝盗り/寝盗られ嗜好のある人にこそ強くお勧めしたい。ちなみに寝盗られ嗜好のある自分は大いに楽しみました(爆)。
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posted at 22:41:04
本作はタイムリープミステリと銘打たれているが、「タイムリープ」というより、どちらかと言えば「左巻キ式ラストリゾート」(!)に近い、ブラックユーモアに満ちた何とも捻くれた内容になっている。
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posted at 22:40:43
法条遥「404 Not Found」読了。まるで戦国時代のお姫様みたいな美少女・九条晶にフられた俺は放課後、ビルの屋上から飛び降りて死んだ。……だが、目覚めると何故か自室のベッドの上にいた。しかも時間が今朝に巻き戻された状態で。繰り返されるリセットの果てに待ち受ける真実とは?
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posted at 22:40:24
その他の短編も短い頁数の割に伏線が細かく、且つさりげなく張られているのは好印象。また首切り殺人を扱った「首を縮める男」や妊娠した女学生の轢死事件を巡る「機関車は偽らず」のように思わぬ発想の転換で魅せてくれるのも○。解説が意味不明なことを除けば、良作揃いの短編集と言っていいと思う。
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posted at 18:08:59
収録作はいずれも登場人物の少なさ故に犯人の意外性こそないが、その代わりにハウダニットと丁寧に張られた伏線の妙が楽しめるようになっている。特にそれが優れているのは「或る暴走記録」で、犯人の特徴を巧く活かした手掛かりもさることながら何よりアレの隠し場所を示す大胆な伏線が素晴らしい。
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posted at 18:08:25
島田一男「犯罪待避線」読了。シベリア抑留生活を経て帰国した都野医師が遭遇した怪事件の数々。堕胎させられた赤子を瓶詰めにされた院長夫人の死、アパートの一室に転がる首切り死体、小金持ちと洗濯屋の諍いに端を発する殺人、生まれながらにして女として育てられた男に仕掛けられた罠など八編収録。
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posted at 18:07:58
2013年02月05日(火)
横溝ガジェットを使った名探偵物と大都会を舞台にしたサスペンス物という、全く異なるタイプの二編を収録した中編集。どちらも雰囲気作りは申し分ないものの、肝心のミステリとして見ると伏線がほとんどないのが非常に気になる。
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posted at 18:20:44
加納一朗「ふくろうが死を歌う」読了。鬼ヶ沢へ向かう山道で佐川京介が奇怪な老婆に遭遇した翌日、大地主の辺見家の娘・辺見安子がふくろう婆の伝説通りに寺の境内にある柿の木の下で殺される表題作の他、銀座で行方不明となった義兄を探すうちに密室殺人に巻き込まれる「はなやかな追跡者」を収録。
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posted at 18:20:21