麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年05月29日(木)
笹沢左保「取調室2 死体遺棄現場」読了。佐賀県有田町で女の死体が発見された。現場から逃走する人物を目撃したという証言からかつて一世を風靡した演歌歌手・香山弓絵が逮捕されるが、被害者との接点は皆無。落としの達人こと水木警部補の執拗な聴取にも完璧な答弁を見せ、事件は暗礁に乗り上げる。
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posted at 23:22:18
取調室を舞台に、落としの達人こと水木警部補と被疑者の対決を描くシリーズの二作目。前作のメインが鉄壁のアリバイなら、本作のメインは鉄壁のミッシング・リンクとも言うべきもので、被害者と被疑者の接点のなさが水木警部補を翻弄する。
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posted at 23:22:33
本作が凄いのは何と言っても荒唐無稽な一発ネタで全てをひっくり返してみせる点だろう。○○○○ネタと思わせてその裏をかいてみせた点もさることながら下手したら「そんなバカな」の一言で終わってしまうネタを状況設定や科学捜査を駆使してアリと思わせる領域まで持ってきているところが素晴らしい。
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2014年05月31日(土)
乾くるみ「セブン」読了。女子高の生徒会室で行われるデスゲーム、宗教絡みの猟奇殺人、タイムリープを駆使して一攫千金を狙う男達、母親の殺人の隠蔽に苦心する息子、TV番組の撮影中に起きた射殺事件、曜日ごとに愛人がいる男、ゲリラの捕虜となった七人による生き残りを賭けたゲームなど七編収録。
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posted at 11:22:53
ノンシリーズ物の短編を集めた作品集。収録作七編のうち、最もオーソドックスなミステリといえるのは「殺人テレパス七対子」だが、状況設定の段階でだいたいの仕掛けが分かってしまうのもさることながら麻雀という要素がほとんど活かされていないのが難。
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posted at 11:23:08
仕掛けの分かりやすさでいえば「木曜の女」も同様で、正直読みどころはエロくらいしかない。タイトルは非常にミステリっぽい「小諸-新鶴343キロの殺意」は冒頭のシチュエーションは面白そうなのに中身はただの脱力ネタで、そのギャップに賛否分かれるかもしれない。
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posted at 11:23:22
「一男去って……」はミステリというよりブラックユーモアのショートショート。「TLP49」は凝った構成の割りにオチが見合ってないような気が。残る「ラッキーセブン」と「ユニーク・ゲーム」はデスゲーム物だが、前者が徹頭徹尾非現実的な話であるのに対し、後者はリアリティ重視なのが面白い。
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posted at 11:24:29
ベストは「ユニーク・ゲーム」で、ゲームの結果が設定を踏まえたものである点が○。但し全体的にみると「ラッキーセブン」と「ユニーク・ゲーム」以外は微妙な出来ばかりなのが残念だった。
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posted at 11:24:46