麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年07月06日(日)
アリバイトリックのヒントがあからさま過ぎるのが難だが、別の始点から見ることで意味合いがガラリと変わる遺書や心中自体がある犯行の絶妙な隠蔽になっている点など、細かいところでよく練られている。またラストに明かされる意外な事実が物語の悲劇性をより高めているのも○。
タグ:
posted at 16:18:45
父を慕い、不貞を働いていた母を憎む美少女ヴァイオリニストのヒロインが、単身で事件を追う中年刑事とコンビを組み、真相を探り始める――本作の設定だけ聞くとまるで赤川次郎のようだが、アリバイトリックや人物設定まで細かく計算した犯行計画を始め、その料理の仕方は紛れもなく笹沢作品である。
タグ:
posted at 16:18:31
笹沢左保「海の晩鐘」読了。西ドイツのボンに留学中の美少女ヴァイオリニスト・神尾八千代の許に母・貴子が知人の男と共に九州の天草で心中したとの一報が入る。やがて事件は新たな殺人を引き起こし、父・夕起夫が疑われるが夕起夫には貴子が心中したとされる時間、東京にいたというアリバイがあった。
タグ:
posted at 16:18:04
2014年07月04日(金)
一方「シリアルキラーY」もトリックそのものはオーソドックスながらこちらも構成を活かしたミスディレクションが光っている。ただその反面ヒントが示されるのが少々遅いのが気になるが、人物描写からの伏線でそれをカバーしているのは○。とまれ、どちらも捻ったアリバイ崩しが堪能できる秀作である。
タグ:
posted at 23:12:42
具体的にどこがミスディレクションなのかは伏せるが、出てくるもの全てを疑ってかからないと間違いなく足下を掬われることになるだろう。そして何よりもラストのアリバイ崩しの決め手があんな場所にぬけぬけと示されていたのには脱帽と言わざるを得ない。
タグ:
posted at 23:12:27
「奇術師の罠」は奇術師が容疑者で、犯行時刻に150キロ離れた場所で公演中という鉄壁のアリバイがあり、しかもその公演中には殺人予告&テレポートマジックまで行っていた――と粗筋だけ聞くと愚直なまでにベタベタな内容だが、その実態はミスディレクションまみれとも言うべき凄まじい作品である。
タグ:
posted at 23:11:20
人気TVドラマ「相棒」でお馴染みの杉下右京が探偵役を務めるオリジナル小説第四弾はタイトルにもある通り、アリバイをテーマにした中編が二編収録されているが、どちらも一見ド直球な本格ながら、なかなかどうして一筋縄ではいかない内容に仕上がっている。
タグ:
posted at 23:11:00
碇卯人「杉下右京のアリバイ」読了。殺人現場の防犯カメラに映っていた奇術師の姿。だが彼は犯行時刻、遠く離れた舞台で公演中だった――「奇術師の罠」他、殺人鬼が射殺された直後にその被害者と思しき死体が見付かったことから死者のアリバイ崩しというべき様相を示す「シリアルキラーY」収録。
タグ:
posted at 23:10:47
2014年07月02日(水)
正直作者の旺盛なサービス精神が悪い方に出てしまった感が否めず、もう少し書きたいものを整理した方が良かったのではないかと思わずにはいられない。ちなみにミステリ的には第一の密室が出色の出来であるのに対し、第二の密室は手抜きもいいところなのが残念。
タグ:
posted at 22:28:42
時代劇、ミステリ、SF、伝奇バトル、メタなど、作者のこれまでの経歴を全て詰め込んだような怪作。作者が本作で目指したのは恐らくラノベ的ジャンルのごった煮なのだろうが、本作の場合、些かやり過ぎて超展開のアニメみたいなことになってしまっている。
タグ:
posted at 22:27:53
辻真先「未来S高校航時部レポート TERA小屋探偵団」読了。二十二世紀から江戸時代を訪れた五人の高校生――未来S高校航時部。様々な才能に秀でた彼らが江戸での生活に馴染み始めた矢先、長屋で連続密室殺人が発生。やがて事件は彼らの生い立ちの秘密と密接に絡んで思わぬ展開を見せる。
タグ:
posted at 22:27:26
2014年07月01日(火)
監督論では個人的に偏愛しているアルジェントもさることながら、ホラー映画からキャメロンを論じている点が面白かった。中でも取り分け氏のトビー・フーパー愛が印象深く、読んでいて何となく殊能センセーに通じるものを感じてしみじみとしてしまった。
タグ:
posted at 23:54:28
まず本作は前書きがふるっている。「わが名はスプラッタ」と題し、スプラッターとはかくあるべしと自身の思い出変態話(!)と共に熱く語っていくのだ。この時点で友成ファンはもとよりB級ホラー映画ファンの心をがっちり掴んで離さない。
タグ:
posted at 23:54:06
友成純一「内臓幻想」読了。スプラッター小説の第一人者である筆者によるホラー映画評論集。ホラー映画史から始まり、ガジェット視点からの評論、ゲテモノホラー話、「血の錬金術師たち」と題した監督論、作品レビューなど様々な方向からホラー映画を語っていく。
タグ:
posted at 23:53:40