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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2017年10月14日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月14日

加えて全体的に伏線の張り方が優れており、それらが有機的に結び付くことで浮かび上がる人間ドラマに思わず嘆息すること請け合いの秀作である。

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posted at 19:12:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月14日

その落差はなかなかのもので、とりわけある人物の正体に至っては巧みに伏せていた技巧と相俟って驚く読者も少なからずいるに違いない。また三つの犯罪に使われた各トリックもよく練られており、特に武蔵野の事件の真相をあるもので告発してみせた点が○。

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posted at 19:11:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月14日

第70回日本推理作家協会賞受賞作。全三章から成る本作は三つの時間軸において仕組まれた三つの犯罪とそれに関わってしまった二人の男女の破滅を描いているが、特に秀逸なのは何と言っても登場人物たちの裏と表が実に効果的に描かれている点だろう。

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posted at 19:11:36

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月14日

宇佐美まこと「愚者の毒」読了。1985年、上野の職安で出会った葉子と希美は互いに後ろ暗い過去を秘めながら友情を深めてゆく。しかし希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主が不審な死を遂げたのを機に過去の因縁が二人に襲いかかる。絶望が招いた罪と転落。そして裁きの形とは?

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posted at 19:11:24

2017年10月13日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月13日

しかもその真相はこの手の作品ではよくある部類――しかしながら雰囲気作りや語り口が巧いので不思議とガッカリした気分にはならない。むしろ収まる所に収まったような安心感すら覚えるだろう。とはいえ本作はどちらかと言えば丁寧に作られた予定調和の怪奇小説が好きな読者の方が楽しめる作品である。

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posted at 21:18:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月13日

「愚者の毒」で日本推理作家協会賞を受賞した作者の長編怪奇ミステリ。ダムの底に沈んだ村でかつて起きた村長の怪死事件とヒロインの忌まわしい過去の記憶が語られる本作は伏線が丁寧に張られ過ぎているせいか、ある程度ミステリを読み慣れている読者なら大半が途中で真相に気付いてしまうだろう。

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posted at 21:18:36

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月13日

宇佐美まこと「死はすぐそこの影の中」読了。ピアノの調律師の一藤麻衣子には秘密があった。愛媛の山奥にある七富利村で過ごした少女時代、村がダムに沈む直前の村長だった伯父の無惨な死体を彼女は目撃したのだ。その肩にはくっきりと十字の印が……。それは村人が噂する隠れキリシタンの祟りなのか?

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posted at 21:18:25

2017年10月11日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月11日

一部ある人物の行動に説明不足な点が感じられるものの、全体的に見れば完成度は非常に高く、極限状況下の物語としてもツボを押さえた作りなのは好印象。「読んだことのないミステリ」を書きたかったという作者の狙いが十二分に達成された、鮎川賞の中でも屈指の傑作である。

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posted at 22:42:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月11日

しかもその仕掛けは単純なトリックだけではなく、ホワイダニットや構図にまで及んでおり、そこからはゾンビという設定を使ってどこまで本格ミステリが書けるのかという作者の徹底的な拘りがひしひしと感じることができる。

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posted at 22:42:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月11日

第27回鮎川哲也賞受賞作。本作は王道のクローズドサークル本格とゾンビホラーを融合させた異色作であり、この特殊状況下だからこそできる仕掛けを次々と打ち出してくれる点がまずもって素晴らしい。

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posted at 22:42:11

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月11日

今村昌弘「屍人荘の殺人」読了。神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は映画研究会の夏合宿に参加するため、探偵少女・剣崎比留子と共に紫湛荘を訪ねた。ところが合宿一日目の夜にバイオテロが発生、ゾンビと化した感染者たちに紫湛荘が取り囲まれる中、参加者の一人が密室で惨殺されて……。

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posted at 22:41:59

2017年10月10日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月10日

加えてどう見ても歪んでいるのに何故か爽やかな、THE 石持浅海的ラストも素晴らしい。少なくともこのシリーズにファンが期待しているものが十二分に詰め込まれている佳作と言っていいだろう。

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posted at 22:48:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月10日

しかもこの心理戦が恐ろしいのは回りの人物がどんどん巻き込まれていく点であり、その結果、一人ずつ精神的に打ちのめされて脱落していく様は正に壮絶の一言に尽きる。そして関係者のほとんどが死屍累々となった後に明かされる真相はこの心理戦があったからこそ引き立つものであり、思わず唸らされた。

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posted at 22:48:14

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月10日

ロジカルターミネーターこと碓氷優佳が探偵役を務める倒叙ミステリシリーズの長編四作目。といっても今回は犯人視点ではなく「わたしたちが少女と呼ばれていた頃」にも登場した小春の視点から殺人事件の背後に潜む黒幕的人物と優佳の息詰まる心理戦が描かれることになる。

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posted at 22:48:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月10日

石持浅海「賛美せよ、と成功は言った」読了。武田小春は親友・碓氷優佳と共に予備校時代の仲間の一人・湯村がロボット開発で名誉ある賞を受賞したことを祝うために催された会に参加した。だが宴が和やかに進行する中、出席者の一人がワインボトルで恩師を殴り殺してしまい……。

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posted at 22:47:35

2017年10月09日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月9日

//ただその反面、怪奇に寄りすぎたせいか明智の推理が余計に感じる、最後の花火がシュールすぎるなど気になる点はあるが、キワモノ好きで何かよくわからないけど凄いものが観たい人には是非お勧めしたい一本である。

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posted at 00:33:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月9日

「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」観了。乱歩作品の様々な要素を詰め込んだ、色々な意味で忘れられない怪作。冒頭の精神病棟のシーンもさることながら圧巻なのは島に渡ってからの怪奇博覧会とも言うべき光景であり、これだけでも大いに観る価値がある。//

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posted at 00:33:03

2017年10月06日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月6日

他にも「秘密の海」は児童虐待をテーマにした救いのない物語が思いもよらぬ方向からくる仕掛けによって感動的な結末へと反転する点が秀逸。また「秘密の海」の対極に位置する「カレーの女神様」は日常の謎なんて糞食らえといわんばかりの二重構造の物語が実にひどくて良かった(爆)。

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posted at 22:23:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月6日

そんな収録作のうちベストを挙げるとするなら二十年前の天才棋士殺しを巡るホワイダニット物「神を殺した男」で、二転三転する動機の果てに待ち受ける二十年の時を経たからこそ理解できてしまう強烈な真相が素晴らしい。

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posted at 22:23:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月6日

社会派ミステリの書き手として知られる作者の文庫オリジナル短編集。カバー裏の内容紹介にはブラックユーモア・ミステリー集とあるが、収録作六編中ブラックユーモアにあたるのは後半の三編のみなので、そこを期待して読むとやや拍子抜けするかもしれない。

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posted at 22:23:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月6日

葉真中顕「政治的に正しい警察小説」読了。ポリティカル・コレクトネスをコンセプトにした警察小説の依頼を受けた新人作家・ハマナコが辿り着く境地とは?表題作ほか25歳の若さで惨殺された史上最強の棋士・紅藤清司郎を取材したライターが事件の隠された真相に気付く「神を殺した男」など六編収録。

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posted at 22:22:58

2017年10月05日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

個人的には二時間サスペンスっぽいノリも嫌いではないが、できればトリック以外にももう少し突出したものがほしかった。

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posted at 22:24:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

謎の新人によるトラベルミステリ。徹頭徹尾いかにも二時間サスペンスっぽい展開ながらトリックは意外にも(?)よく練られており、ダミーの解決まで用意して読者を翻弄しようとする意気込みは○。ただ図解は丁寧なのに肝心の時刻表がないため、折角のトリックも些かアンフェアな感があるのが残念。

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posted at 22:24:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

葵瞬一郎「東海道新幹線殺人事件」読了。新横浜-小田原間ですれ違った新幹線のぞみとひかりから、ほぼ同時に頭部切断死体が発見された。しかもその頭部は互いにすげ替えられていたことが判明する。死体の上にあった「鬼は横道などせぬものを」という血文字のメッセージが意味するものとは?

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posted at 22:23:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

唯一ミステリと言える第一話に関しては日常の謎っぽい導入部からアリバイ崩しに移行する展開もさることながら、鉄道ファンでなくても分かりやすい盲点をついたトリックが○。個人的には全編、第一話みたいな話が読みたかった。

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posted at 22:23:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

作者初の鉄道ミステリ連作。ただし収録された五編のうち、はっきりとミステリと言えるのは第一話のみで、それ以降はミステリ仕立てのいい話、もしくはただの鉄道トリビアであり、所謂狭義のミステリを期待して読むとどうにも物足りなさが否めない。

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posted at 22:23:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月5日

倉阪鬼一郎「鉄道探偵団 まぼろしの踊り子号」読了。東京・新橋にある「テツ」は鉄道ファンが集うこだわりの喫茶店。そこに持ち込まれるのは鉄道がらみの不思議な謎。乗りテツ・撮りテツ・鉄ドル・録りテツ・ラン鉄といったエキスパートたちが仮説と推理を繰り広げ、五つの事件の真相に迫る。

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posted at 22:22:45

2017年10月01日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

一人の名刑事の警察人生を香港社会の変化と共に描いた本作は「第三の時効」にも匹敵する警察小説と本格ミステリを極めて高いレベルで融合したオールタイムベスト級の傑作である。

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posted at 05:10:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

またいきなりクライマックスとも言える名探偵最後の事件から始まり徐々に過去に遡る本作の構成にもきちんと意味があり、ラストの物語を読み終わった時に明らかになるある繋がりには思わず嘆息せずにはいられなかった。

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posted at 05:08:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

一話は警察小説らしからぬ究極の安楽椅子探偵的シチュエーションもさることながら、犯人と探偵による本格ミステリのあるテーマの応酬から見えてくる光景が秀逸。一方、四話はTHE 警察小説と言うべき展開がまさかのチェスタトンと結び付いて唖然とする真相を突きつけてくれる。

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posted at 05:08:26

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

収録された六編はいずれも二重三重の企みが仕掛けられており、見破ったと思ったらまだその先にどんでん返しがあったというようなこともしばしばだ。一部特殊知識がないと解けないものもあるが、それは瑣末なことに過ぎない。個人的には悪魔的とも言える一話と四話の構図に最も痺れた。

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posted at 05:08:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

「世界を売った男」で第2回島田荘司推理小説賞を受賞した作者の、受賞後第一作。基本的に重厚な警察小説である一方で、名探偵と犯人の熾烈な頭脳戦とめくるめく構図の反転で構成された本格ミステリでもある本作はさながら横山秀夫と連城三紀彦のハイブリッドと言ってもいいかもしれない。

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posted at 05:07:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

17年10月1日

陳浩基「13・67」読了。検挙率100%の元刑事クワンは末期ガンで死の床にある中、イエスとノーの意思表示だけで殺人事件の真犯人に迫れるのか? 名探偵最後の事件を皮切りに現在(2013年)から1967年へ、一人の名刑事の警察人生を遡りながら香港社会の変化を辿る全六編の連作ミステリ。

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posted at 05:07:07

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