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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2018年04月29日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月29日

ミステリとしてみると終盤追い詰められた犯人が持ち出すアリバイトリックがただのトリビアでしかないのが難点だが、そこに至るまでのプロットの転がし方にベテランならではの巧さがあるのでそれほど不満を感じさせない。意外性はさほどでもないかもしれないが、徹頭徹尾安心して読める快作である。

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posted at 18:25:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月29日

ゴッホの幻の遺作を巡る、イギリスと日本を股にかけた連続殺人の真相を追う長編ミステリ。ゴッホに纏わるエピソードと思わせぶりな人間関係を描いたスローテンポな前半から一転、古城での不可解な墜死事件が起きてからはサスペンスタッチな展開で一気に読ませてくれる。

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posted at 18:25:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月29日

長井彬「ゴッホ殺人事件」読了。イギリス・ウェールズ地方の古城でイギリス人の伯爵と日本人の画商が殺された。二人が売買の取引をしていたはずのゴッホの幻の遺作と巨額の小切手が現場から消え、犯人は行方をくらました。事件に巻きこまれた日本人の若いカップルが犯人捜しに乗り出す。

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posted at 18:24:21

2018年04月28日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月28日

「リズと青い鳥」観了。みぞれと希美、二人の少女の心の機微を丁寧に表現したアニメーションとそれを盛り上げる美しい音楽が実に素晴らしい。進路と作中の物語を経て反転する構図がTHE 青春映画という感じで何とも言えない気持ちになった。

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posted at 16:14:39

2018年04月27日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月27日

但し作者お馴染みのグロ要素もあるので人を選ぶかもしれないが、本作のプロットとロジックの密接な繋がりは惚れ惚れするほど巧く決まっており、少なくとも真相が明かされた瞬間のやられた感はかなりのものがある傑作と言っていいだろう。

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posted at 22:28:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月27日

しかしながらこの「スラスラと読める」というのがかなりの曲者で、そこにさりげなく仕掛けられたある罠と連動したフーダニット構造が実に素晴らしい。しかも途中で犯人自身が堂々と姿を現す(!)という破格の展開ながら、それすらも強力なミスディレクションとして機能してしまうのだから恐れ入る。

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posted at 22:28:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月27日

「アリス殺し」「クララ殺し」に続く御伽の国を舞台にした本格ミステリシリーズの三作目。現実と夢の世界が交互に語られる構成はこれまでと同じだが、ひたすら物語が退屈だった前作に比べると今回は展開にきちんと起伏があるのでスラスラ読むことができるのがまず好印象。

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posted at 22:27:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月27日

小林泰三「ドロシィ殺し」読了。普段は頭の切れる大学院生なのに夢の中では間抜けな蜥蜴のビルになってしまう青年・井森。彼は少女ドロシイに連れられてオズの国を訪れるが宮殿内で殺人事件が発生し、井森が暮らす現実世界でも相似形をなす死亡事故が起きる。狂気の王国で起きる死の連鎖の真相とは?

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posted at 22:27:37

2018年04月26日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月26日

その中で最も見るべきところがある作品を挙げるとするならやはり「赤いスーツの女」になるが、長編の「殺人連結のささやき」と比べると全体的に展開が駆け足かつ説明不足の感が否めない。「殺人連結のささやき」との比較のために「赤いスーツの女」を読む以外ではあまりお勧めできない短編集である。

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posted at 20:17:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月26日

長編「殺人連結のささやき」の原型となった短編「赤いスーツの女」などを収録したミステリ短編集。収録作六編中五編がアリバイ物だが、そのほとんどが古めかしいトリックかつ出来があまり良くないのが難。

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posted at 20:17:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月26日

長井彬「赤の殺意」読了。探偵社に勤める加藤泰彦は清水扶美の浮気調査を依頼された。目をひく真っ赤なスーツを着た彼女は男と接触することはなかったが不可解な行動をとる。そして三日後、名古屋で扶美の他殺体が発見されたが、彼女の夫には鉄壁のアリバイが――「赤いスーツの女」含む六編収録。

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posted at 20:17:13

2018年04月25日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月25日

加えて動機も取って付けたような安っぽさであり、総じて本作が作者の言うような「上高地でなら成立しうる本格推理」とは到底思えなかった。

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posted at 22:33:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月25日

またアリバイトリックに関しては一部おっと思うところもなくはないが、残念ながらそれを巧く活かしきれておらず、悪い意味で二時間サスペンス的展開が全てを台無しにしてしまっている印象が否めない。

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posted at 22:33:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月25日

上高地を舞台にしたアリバイ物。冒頭から地味な作風の作者にしては珍しく(?)人間消失と離れた場所での同時出現というなかなか強烈な謎を提示してくれるが、その真相はというとまんま過ぎてかなりガックリくる。

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posted at 22:33:26

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月25日

長井彬「殺人路(ロード)・上高地」読了。上高地・明神池で殺された女は殺される直前、五千沢にいたところを小出刑事に目撃されていた。だが不可解なことに彼女は刑事の眼前で忽然と消失、そしてほぼ同時刻に四キロ近く離れた場所に出現していた。更に容疑者全員には鉄壁のアリバイが――。

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posted at 22:32:14

2018年04月24日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月24日

どちらかというと事件と平行して語られる陶芸絡みの歴史上のエピソードの方が面白く、正直ミステリである必要性がないのではと思ってしまうのが難。悪い作品ではないが、地味な作者の作品の中でもとりわけ地味な印象が否めない作品である。

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posted at 21:58:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月24日

作者の趣味である陶芸に歴史の謎を絡めたミステリ短編集。「この本はなまなましい殺人が主題となっていません。人間の生きざまの美学みたいなものを見つめてみたい――そう思って書いた本です」という作者の言葉通り事件はおまけに過ぎないため、そちらを目当てに読むとかなり消化不良で終わるだろう。

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posted at 21:58:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月24日

長井彬「千利休殺意の器」読了。茶の湯で有名な井戸茶碗〈筒井筒〉を巡る千利休と太閤秀吉との因縁。「殺されてやろう。殺した方は負けがこむばかりだ」という利休の捨てゼリフが物語る切腹劇の真相とは? 表題作含む、歴史の闇に埋もれた謎を名陶の妖美が解く六編収録。

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posted at 21:58:02

2018年04月22日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

だが、いかんせんページ数が圧倒的に足りておらず、残念ながらその目論みが成功しているとは言い難い。せっかく事件が起きずとも合間に消えた婚約者の手紙を挿入するなどして巧く緊張感を持続させていただけに、些か勿体ない作品である。

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posted at 17:11:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

「最初に死体がころがって……式のものはさけたかった」という作者の言葉通り、事件が発覚するのをとことん引っ張った作品。その結果、事件が起きるのはほぼ終盤で、作者としてはそこから冷酷きわまる犯人の姿が浮かび上がってくる予定だったのだろう。

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posted at 17:11:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

長井彬「パリに消えた花嫁」読了。ヨーロッパへ旅立った和泉亮の婚約者・佐野理沙が「これからパリに行きます」という西ドイツからの絵葉書を最後に音信が跡絶えた。亮は女友達の三橋啓子とパリへ飛び、理沙を探すが足取りは杳として掴めない。そうこうしているうちにパリ―東京で連続猟奇殺人が……。

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posted at 17:10:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

一方後者はハッタリのきいた演出がトリックの絶妙な目眩ましになっている点と犯人を否定するはずのロジックが反転し意外な犯人を導き出す点が素晴らしい。他にも猟奇的トリックが強烈な「幽霊の刃」やシンプル故に却ってバカトリックぶりが強調される「死人塔」など読みどころが非常に多い連作である。

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posted at 01:54:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

そして実際読んでみると何故各氏がその巻を推したのかよく分かるのが実に微笑ましい。中でも出来が際立っているのが「妖姫の国」と「蝋太郎」で、前者は不思議の国のアリスを模した大がかりな誘拐が起きた理由が一瞬で腑に落ちる犯人の正体と堂々と書かれているのに気付かせないある大胆な伏線が秀逸。

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posted at 01:54:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

怪奇探偵のタイトルに相応しい怪人たちが跋扈するおどろおどろしい事件の数々を美少女探偵が鮮やかに解決するミステリ漫画シリーズ。元々は同人で発表されたものであり、今回文藝春秋により電子書籍化するにあたり1巻には芦辺拓、2巻には有栖川有栖、3巻には二階堂黎人の推薦が付け加えられている。

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posted at 01:54:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月22日

根本尚「怪奇探偵・写楽炎」1~3巻読了。蛇神の祠周辺で度々目撃される蛇人間による連続殺人、不思議の国の女王の仕業としか思えない誘拐事件、床一面が大量の蝋で埋め尽くされたシェルターの中の死体……次々に巻き起こる奇怪な不可能犯罪にJC探偵の写楽炎と後輩の「空手くん」が挑む。

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posted at 01:54:16

2018年04月20日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月20日

問題は四話目以降でそこから本格ミステリではなくトンデモ科学へと舵を切ってしまうので、人によってはコレジャナイ感を覚えるかもしれない。良くも悪くもB級感溢れる作品である。

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posted at 23:37:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月20日

タイトルにある通り隠蔽人類をテーマにした全五話構成の連作ミステリ。特殊設定ミステリを得意とする作者だけあって、三話目までは目新しい仕掛けこそないものの巧く辻褄を合わせたそつのない作りで読ませてくれる。

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posted at 23:37:38

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月20日

鳥飼否宇「隠蔽人類」読了。形質人類学者の日谷隆一率いる調査団がアマゾン奥地の未接触民族キズキ族の村で世紀の大発見をした。DNA分析から彼らがホモ・サピエンスではない別種の人類、隠蔽種の可能性が見つかったのだ。だがその興奮も束の間、調査団の一人が首を切断された死体で発見されて――。

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posted at 23:37:14

2018年04月18日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月18日

そして終盤、明確なロジックによって崩されるアリバイもさることながら、それ以上にちょっと見方を変えることでここまで錯綜したプロットを作り上げてみせた作者に大いに唸らされた。本作はプロットの捻り方に見るべきところがある佳作である。

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posted at 22:51:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月18日

自分が何者なのか尋ねて回る夫の奇行、謎の放火未遂、川に流される大量の一万円札、繋がりが全く分からない怪死事件……読み進めれば進めるほど訳が分からなくなっていく物語はホワットダニット物としての面白さを秘めており、作者に言いように翻弄される感覚が何とも心地いい。

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posted at 22:51:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月18日

人妻の変死体が発見され、険悪の仲だった夫が疑われるが、彼には鉄壁のアリバイがあった――そんなアリバイ物にはよくある展開で始まる本作だが、それも序盤を過ぎたあたりから一変する。

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posted at 22:50:54

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月18日

長井彬「殺人連結のささやき」読了。私立探偵の狩野泰彦が浮気調査の依頼を受けた小山多津子が熊本の竜田山で死体となって発見された。容疑者として離婚調停中の夫・伸一が浮かぶが、彼には鉄壁のアリバイがあった。それから数日後、伸一が自分が何者なのか尋ねて回るという奇行をとり始めて……。

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posted at 22:50:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年4月18日

七月鏡一/杉山鉄兵「探偵ゼノと7つの殺人密室 」1巻読了。トリックはいずれもこれしかないという単純なものながら、怪人対名探偵をベースにしたハッタリのきいた展開と島荘的豪快な演出が楽しい。掴みとしては悪くないので今後はもっとこちらの予想を裏切ってくれるようなトリックに期待したい。

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posted at 09:09:42

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