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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2020年03月31日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

それだけでなく本作にはある人物の狂人の論理とも言うべき企みが盛り込まれており、そういう意味では本作は前作以上に本格ミステリ的と言えるだろう。1、2巻もコンゲーム小説としては十二分に面白かったが、個人的には本格ミステリとしての凄みが見える3、4巻を強く推していきたい。

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posted at 20:59:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

しかしながらそれで物語が当然終わるはずもないわけで、最終的に主人公がどういう形でゲームに関わってくるかが、本作の一つの見所になっていく。尤もこれに関しては前作に引き続き大胆なミスディレクションが仕掛けられており、読者はその解答が明かされた時にあっと驚かされることだろう。

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posted at 20:59:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

これまで続いてきた物語の一つの区切りとも言うべきシリーズの四作目。前作の最後で現れた最大の敵と遂に主人公セイギが対決する流れになるかと思いきや、主人公は物語のメインに関わることなく(まあ状況的に仕方のない話ではあるが)意外にもシリーズ初のゲームを巡る策略劇が進められることとなる。

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posted at 20:58:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

片里鴎「ペテン師は静かに眠りたい4」読了。ロンボウ王国、アインラード王国、南部商会連合の三大勢力が牽制しあう中、持ちかけられた一つのゲーム。国宝の三枚のコインをそれぞれが所持して奪い合い三枚揃えた勢力が大陸を支配するというその命懸けのゲームにペテン師ことセイギも巻き込まれていく。

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posted at 20:58:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

更に今回の仕掛けは前作に輪をかけて悪魔的なものであり、それが作品を重ねるごとに増していく主人公の闇の深さを絶妙に象徴しているのも○。エピローグでは遂に主人公にとって最大の敵とも言える人物が登場し、ますますシリーズの今後から目が離せない。

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posted at 00:26:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

そしてその絶体絶命の状況からどう逆転するかというのがこの手の作品の醍醐味となるわけだが、本作ではそれに加えて徹底したミスディレクションと怒濤の伏線回収が冴え渡っており、優れた本格ミステリと変わらない面白さを十二分に味わわせてくれる。

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posted at 00:25:23

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

異世界を舞台にしたコンゲーム小説シリーズの三作目。国同士の戦争を描いた前作に比べると物語のスケールこそダウンしたものの、主人公のセイギが陥る絶体絶命の状況は前作に勝るとも劣らないものであり、読んでいて実にハラハラさせられることだろう。

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posted at 00:25:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月31日

片里鴎「ペテン師は静かに眠りたい3」読了。戦争終結後、義勇軍の代表として立ち回ることを余儀なくされたペテン師ことセイギは住民の悪感情を一身に引き受け、恨まれていた。役人たちは戦争の責任を押し付けようとセイギを会議に呼ぶがそこで彼が提案したものは戦争で荒れ果てた街の復興計画だった。

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posted at 00:24:49

2020年03月29日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

そしてその結果、エピローグでの主人公の扱いにはあんまりだと思う反面、やはりこのシリーズはこうでなくてはとニヤリとさせられる。引き続き主人公に降りかかる不幸を温かい気持ちで見守っていきたい。

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posted at 12:54:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

特に熱いのは凄腕殺し屋と暗殺部隊のバトルで、手に汗握る必殺技の応酬もさることながら、その中にさりげなく盛り込まれるミステリセンス溢れる伏線が○。またコンゲーム物としてもあらゆる策が出尽くしたと思わせて最後の最後で炸裂する決め手が実に悪魔的なのも素晴らしい。

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posted at 12:54:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

シリーズの二作目。前作の町の権力争いから一転、本作では国同士の戦争と一気にスケールが広がると共に物語の面白さも加速しており、前作では消化不良だった部分がきっちり活かされているのは勿論のこと、戦争だけあって駆け引きだけではなくバトル物としてもかなり熱い内容となっている。

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posted at 12:53:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

片里鴎「ペテン師は静かに眠りたい2」読了。異世界の小国ノライの辺境の町・トリョラで第二の人生をおくることになった「ペテン師」こと灰崎正義はひょんなことから小国ノライの義勇軍の代表として巨大帝国アインラードとノライの戦争に参加する羽目になる。絶望的な戦力差に提案した“禁断の策"とは?

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posted at 12:53:30

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

更に終盤ではホワットダニットにも近いカオスな状況が展開、読者すらも煙に巻いた後の謎解きは面白いと思う反面、完全にすっきり割り切れない部分もあるのでややモヤモヤするが、それの関しては次巻にて何らかの形で活かされることを期待したい。

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posted at 12:53:11

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

主人公の正義が根っからの不幸体質であり、次々と降りかかる火の粉を払おうともがけばもがくほど町の暗部に首まで浸かっていく様はファンタジーノワール物として楽しめるし、何より何気ない会話や展開が後に重要な伏線として機能していく点は痛快の一言に尽きる。

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posted at 12:52:49

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

「異世界の名探偵」の作者による、もう一つのファンタジーミステリシリーズの一作目。両シリーズとも異世界転生物ながら「異世界の名探偵」が読者への挑戦状や不可能犯罪が売りの本格ミステリであるのに対し、こちらは前世で培ってきた交渉術を駆使した頭脳戦がメインのコンゲーム小説となっている。

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posted at 12:52:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月29日

片里鴎「ペテン師は静かに眠りたい1」読了。いかがわしいコンサルティング会社に勤め人から「ペテン師」呼ばわりされている灰崎正義は気が付くと異世界の荒野にいた。二つの大国に挟まれた小国ノライの町・トリョラで彼が第二の人生を始めたのも束の間、町の有力者から命を狙われることに――。

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posted at 12:52:14

2020年03月27日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月27日

作者らしい着眼点と言えるこのネタを駆使した大胆なミスディレクションのみならず、それが解けると瞬時に事件の構図が理解できるようになる単純明快な構造が実に秀逸。またお馴染みの仕掛けも真相のミスディレクションとして巧く機能しており、なかなかどうして隠れた佳作と言うべき作品である。

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posted at 19:01:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月27日

作者の看板探偵の一人、推理作家の氏家周一郎が活躍する長編ミステリ。旅先で殺人事件に巻き込まれ、真相に近付いた人間が次々と殺されていく展開はいつも通りながら、本作で特筆すべきは何と言っても事件の鍵を握るオームの正体だろう。

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posted at 19:00:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月27日

中町信「佐渡ヶ島殺人旅情」読了。推理作家の氏家周一郎と妻の早苗が事故死した知人の孫娘の墓参りをするため佐渡ヶ島に到着した日、同じホテルの宿泊客の女性が何者かに撲殺された。氏家夫妻は被害者が生前にロビーでつぶやいた「あの写真の人だわ」という言葉を手がかりに事件に挑戦していく。

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posted at 19:00:33

2020年03月26日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月26日

そしてトリを飾る四編目「赤い雨」は世界各地に降り注いだ赤い雨によって人間を含む生物が絶滅の危機にある未来社会を描いたSFでありつつも二転三転する法廷劇を盛り込み、伏線を見事に回収しながら絶妙な余韻も残す幕引きはさすがの一言。極上のエンタメが読みたい人には打ってつけの作品集である。

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posted at 20:40:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月26日

続く三編目の表題作では仁木悦子「赤と白の賭け」を思わせる絶体絶命の状況から人間の本性を浮き彫りにさせる切れ味鋭いサスペンスで魅せる一方で、なぜ作者が十八年という時を隔てて同じ状況に陥った二人の男の視点で描いたのか、その理由が分かる捻りに捻ったオチが実に秀逸。

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posted at 20:40:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月26日

むしろ作者の本領発揮と言えるのは二編目の「呪文」からであり「新世界より」の刊行直後に書かれただけあって、その共通点が窺えるのもさることながら、何よりSFと呪いという正反対とも言える要素を奇跡的に融合させた手腕は驚嘆に値する。

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posted at 20:40:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月26日

ノンシリーズ物の四編を収録した作品集。全編ハズレなし――と言いたいところだが、一編目の「夜の記憶」は作者が「黒い家」で本格的にデビューする前に書かれたものだけあって、今の貴志作品とはだいぶ毛色が異なり、人によってかなり好みが分かれるだろう。

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posted at 20:40:12

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20年3月26日

貴志祐介「罪人の選択」読了。妻を寝取った男の前に夫が出したのは一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。もしどちらかを口にして生き延びられたら男は許されるという。果たして正解は? 表題作を始め、ミステリ、SF、ホラーなどバラエティーに富んだ四編を収録。

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posted at 20:39:43

2020年03月25日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月25日

その分、エピローグには今の世情からすると何とも言えないやるせなさを覚えるものの、それを差し引いても本作は二つの意味で青春を描いたスポーツミステリの良作と言っていいだろう。

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posted at 22:43:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月25日

尤も仕掛け自体は前作に比べると斬新さに欠けるものの、作品全体から見れば前作よりも無駄なものが削ぎ落とされ、よりミステリとしての骨格がしっかりしているのは好印象。何よりも仕掛けが明かされて以降の、不思議な縁が紡ぐ人間ドラマにこそしみじみとした良さがある。

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posted at 22:43:28

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月25日

第11回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した作家の二作目。タイトルにある通りオリンピックを題材にした本作は前作「幻の彼女」と同じく地味な謎から驚愕の真相へと繋げているが本作の場合、前作を読んでいる人間ほどこの作者がこういう手でくるとは思わず騙されるのではないだろうか。

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posted at 22:43:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月25日

酒本歩「幻のオリンピアン」読了。故障により東京オリンピックへの夢破れたカナリー体操部アシスタントコーチの帆乃夏。ある日、選手の真央が腹部の激痛に襲われ病院に運ばれる。痛み止めの薬による急性胃炎と診断されるが、不穏な空気を感じる帆乃夏。独自に調査を始めるが……。

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posted at 22:39:32

2020年03月24日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月24日

加えてこの作者らしく登場する女キャラが妙に立っているのはいいが、その反面そっちばかり目立ちすぎて肝心の探偵の顔が見えづらいのが残念。また売りのどんでん返しにしても後半二編に関してはいまいち切れ味が鈍いように感じた。もしシリーズ化するのであれば、その点をもっと考慮してほしいと思う。

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posted at 23:57:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月24日

全四話構成の本作は内容紹介によると軽妙にしてハードボイルドな探偵ミステリーとのことだが、ここ最近警察小説に方向転換した作者だけに警察小説の色が強いハードボイルドとなっている。とはいえ近年の作者の警察小説要素のある作品の中では比較的本格ミステリ寄りと言っていいだろう。

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posted at 23:54:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年3月24日

長沢樹「龍探 特命探偵事務所ドラゴン・リサーチ」読了。ヤクザに追われる美人AV監督の護衛、かつての極左過激派の”女神”をつけ狙うストーカーの正体の調査……元敏腕刑事の遊佐龍太が営む探偵事務所「ドラゴン・リサーチ」には今日も警察の手に余るような厄介な依頼が持ち込まれる。

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posted at 23:54:22

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