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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 現在地 涅槃
  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2020年05月22日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月22日

吉田恭教「凶血 公安調査官 霧坂美紅」読了。逮捕された連続老女殺害事件の犯人から齎された恐るべきウイルス兵器の情報により公安調査庁調査官・霧坂美紅が捜査に乗り出す。一方、女性刑事の中島千明は異様な変死体に戸惑っていた。ウイルス兵器と変死体。二つが繋がった時、事態は驚くべき方向へ――。

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posted at 18:19:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月22日

これまで作者は数多くの警察小説を書いてきたが、本作はその中でも最もエンタメ度の高い作品に仕上がっている。一応ホラーレーベル(角川ホラー文庫)から出てはいるものの単純なホラー度で言えば同じ作者の私立探偵・槙野康平と女性刑事・東條有紀のシリーズ(但し三作目まで)の方が上だろう。

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posted at 18:19:30

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月22日

あくまで本作はホラーをエッセンスとして使いつつウイルステロを防ぐべく奔走するヒロインたちの姿をサスペンスフルに描いているが、その一方でミステリ作家らしい意外な展開を盛り込み、一筋縄ではいかない物語にしているのは○。

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posted at 18:19:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月22日

とはいえ読み終わってみると本作は長いプロローグ的な印象があり、もし続編が出るなら読んでみたいと思わせるくらいには楽しめる良作である(ちなみに内容的には繋がりはないが、作者の前作が「捜査一課ドラキュラ分室 大阪刑務所襲撃計画」という点がちょっと面白い)。

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posted at 18:20:16

2020年05月23日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月23日

新庄節美「夏休みだけ探偵団〈3〉桃太郎の赤い足あと事件」読了。なぜか赤いペンキまみれのノラネコ・桃太郎の赤い足あとを辿っていくと、人気のない倉庫にニセ消防車が隠されていた。やがてそれは貿易商宅で起きた奇妙な絵画盗難事件へと繋がっていく。……さあ、夏休みだけ探偵団の出番だ。

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posted at 16:16:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月23日

夏休みだけ探偵団シリーズの三作目。赤いペンキまみれの猫に端を発するニセ消防車を使った奇妙な絵画盗難という事件内容も魅力的だが、今回はそれに加えて一週間で事件を解決しなくてはいけないというタイムリミットとある不可能状況下の謎まで盛り込まれており、物語を一層盛り上げてくれる。

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posted at 16:17:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月23日

そして本作もまたこれまでのシリーズ作品同様、フーダニットに力が入れられているが、今回はその不可能状況に拘ることで犯人の正体が見えてくる作りになっており、そこに仕掛けられたトリックはシリーズ三作中、最も凝っていると言っていいだろう。

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posted at 16:17:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月23日

また犯人を突き止めた後の証拠固めに関しても抜かりがなく、何気ないシーンに隠された伏線が次々と回収されていく手際が実に見事。このシリーズらしい後味の良さできっちり締めてくれる、ジュブナイル本格の佳作である。

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posted at 16:17:48

2020年05月25日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月25日

玩具堂「探偵くんと鋭い山田さん 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる」読了。親の仕事が探偵と明かしたせいで俺の許に持ち込まれる事件の数々。推理小説のカバーだけが手掛かりの犯人当て、人物画に突き立てられたナイフ。そして俺はなぜか両隣の席の山田姉妹と事件を解決することに……。

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posted at 18:17:45

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月25日

ライトノベルミステリ「子ひつじは迷わない」シリーズの作者による双子姉妹と一緒に日常の謎を解き明かす連作ミステリ。本作について作者はあとがきで「ミステリと言うよりはクイズ・ストーリー」と謙遜しているが本作で扱われている三つの事件からはいずれもミステリセンス溢れるずらしが感じられる。

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posted at 18:18:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月25日

特にそれが顕著なのは○士見ミステリー文庫が元ネタと思しきレーベルから出ていた推理小説のカバーだけ(!)が手掛かりという掟破りの犯人当て「史上最薄殺人事件」で、ネタそのものは国内作家Sの某作という前例があるものの、某作とはまた違ったアプローチで犯人と動機を突き止めてみせる点が秀逸。

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posted at 18:18:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月25日

また人物画に突き立てられたナイフの謎を巡る「放課後、はさまれる、ひっくり返る」にしても、密室状況や関係者を集めた謎解きというミステリのお約束を踏まえつつ、それを鮮やかに裏切ってみせる手腕と日常の謎物らしい人間心理を丁寧に解きほぐしていく様が素晴らしい。

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posted at 18:19:14

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月25日

なお本作についてあとがきには作者なりの「探偵小説」を目指したと書かれているが、その言葉通り、最後に語られる探偵役が事件の謎を解くスタンスがなかなか興味深く、そういう意味でも今後の探偵トリオ(?)の活躍がますます気になること請け合いの良作である。

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posted at 18:19:38

2020年05月27日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月27日

萩原麻里「呪殺島の殺人」読了。呪術者として穢れを背負った祖先が暮らした島・赤江島。そこに建つ屋敷の一室で僕が目を覚ますと目の前に作家・赤江神楽の刺殺体があった。だが全ての記憶がないばかりか現場は密室で殺せたのは僕しかいない状況だった。そして、それこそが連続殺人劇の幕開けだった。

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posted at 21:36:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月27日

呪術師の末裔が住む曰く付きの島で連続殺人が起きるクローズド・サークル物。舞台設定や民俗学マニアの探偵役が出てくる点などから三津田信三の刀城言耶シリーズを思い浮かべる人がいるかもしれないが本作はあそこまでホラー寄りではなく、展開はあくまでクローズド・サークル物の定番に沿ったものだ。

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posted at 21:37:02

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月27日

そして本作を本格ミステリとしてみた場合、序盤から仕掛けられたある大胆なミスディレクションと、第二の殺人の奇妙な状況に隠された盲点をつくトリックが秀逸。ただその反面、連続殺人のサスペンス性を優先したのかもしれないが、後半の幾つかの殺人には些かアンフェアな感が否めないのが気になる。

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posted at 21:37:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月27日

とはいえ、それを差し引いても前述した本格ミステリとしての仕掛けはしっかりと堪能できる、クローズド・サークル物の快作である。

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posted at 21:37:54

2020年05月28日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月28日

辻真先「たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説」読了。昭和24年、名古屋市内の新制高校三年生になった風早勝利は所属する推理小説研究会と映画研究会の合同一泊旅行の旅先で密室殺人に巻き込まれる。更に夏休み最終日の台風が襲来した夜、廃墟でバラバラ殺人に遭遇。二つの事件の繋がりとは?

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posted at 20:11:58

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月28日

「深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説」に引き続き那珂一兵が探偵役を務める“昭和ミステリ”シリーズの二作目。前作が「探偵小説」だったのに対し本作では「推理小説」となっているのには勿論ちゃんと意味があるのだが、それ以上に読者の胸を打つのはたかが殺人じゃないかという奇妙なタイトルだろう。

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posted at 20:12:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月28日

そこに込められた意味には戦争経験者である作者にしか書けない凄まじさがあり、それが犯人の叫びを通して読者の心に深く突き刺さることになる。だからこそ、最後に明かされるこの作者らしいある趣向が一層泣かせるのだ。この心憎いばかりの計算は正に大ベテランしか成し得ない技巧と言っていいだろう。

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posted at 20:12:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年5月28日

加えて本作は本格ミステリとしてもかなり練り込まれており、特に第二の殺人における死体を解体した理由や第一の殺人のある些細な手がかりから犯人が絞り込まれる過程が秀逸。本作は作者初の読者への挑戦状もとい質問状が入っているところからも作者の意気込みのほどが窺える傑作である。

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posted at 20:13:36

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