麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年11月12日(木)
ある気付きから途中で明かされる事実も充分意外性があるためにそこで思考停止に陥ってしまいがちだが、実は更にその先に驚愕の事実が待っており、何気ないやり取りに隠された本当の意味が分かった瞬間の衝撃はかなりのものと言っていいだろう。
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posted at 23:23:25
一度始まったら何人殺されようが絶対中止にならない恐怖の殺人ツアー(!)はいつもながら、今回はそれに誘拐物の面白さも加わっているのがまず新鮮。だが特筆すべきは何といっても徐々に真相に近付いていく過程が絶妙なミスディレクションになっている点だろう。
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中町作品ではお馴染みの推理作家・氏家周一郎が活躍する長編ミステリ。中町作品というと思わせ振りなプロローグから始まるイメージがあるが本作に限ってはなぜかそれがないので戸惑う人もいるかもしれない。しかしながらそれがなくても本作は作者らしい騙しの技巧が活かされた作品であると断言できる。
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中町信「四国周遊殺人連鎖」読了。「四国ハイライト三日間」に参加した推理作家の氏家周一郎はそこで高校時代のクラスメート・谷塚と再会。だが彼が参加したのは誘拐された娘の身代金の受け渡しのためだった。指定場所に身代金を持っていった谷塚だったが犯人は現れず何故か添乗員が殺される事態に――。
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2020年11月10日(火)
そして同時にそれが主人公に「秋玻」と「春珂」のどちらかを選ばなければいけない時が近付いていることを思い知らせる絶妙な演出としても機能しているのが○。しかしながら一方でこのまま普通には終わらせないという作者の意思を感じさせる最後の思わせ振りな展開もあり、次巻が非常に楽しみになった。
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二重人格の少女と僕の恋愛模様を描いたシリーズの五作目。今回のメインは高校二年生の最後にクラスのみんなで何かやりたいという春珂の提案で企画されたクラス会もとい解散会であり、これまでの物語で起こった出来事をクラスメイトたちと共に読者も振り返れるような作りになっているのがいい。
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岬鷺宮「三角の距離は限りないゼロ6」読了。一人の中にいる二人の少女「秋玻」と「春珂」の入れ替わりの時間が日を追うごとに短くなっていく。そんな中、企画したクラス会で秋玻と春珂は自分たちの二重人格が終わろうとしている事実を明かす。そして僕もまた二人のうちどちらを選ぶかを迫られていた。
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主人公を巡る日和と絵莉の関係もさることながら、日和の「お願い」の変化、気になる新キャラの登場などが今後の物語にどう関わっていくのか、引き続き3巻にも期待したい。
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そして、その一方で日和の「お願い」にも拘わらず世界はますます混沌と化し終わりへ向かって加速していく。物語の展開としては前作よりも進んでいないが、どちらかというと今回は終わりゆく世界と身近な恋愛劇の関係性をより明確にするための巻であり、故に最後のアレが次回以降際立っていくのだろう。
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posted at 10:08:07
どんな「お願い」でも叶えられる少女・葉群日和と主人公によるセカイ系ラブストーリーシリーズの二作目。今回は前作ではいまいち影が薄かった主人公の幼なじみ・卜部絵莉の存在がクローズアップされ、それによって主人公と日和の関係が徐々にぎくしゃくしていく。
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岬鷺宮「日和ちゃんのお願いは絶対2」読了。幼なじみの卜部絵莉。男勝りで気安くて、俺にとっては家族みたいな彼女とのつかの間の交流は、それでも日和の心に小さな影を落とし……聞いてしまえば誰も逆らえない日和の持つ「お願い」の力。それを使って誰かの心は変えられても、自分までは騙せない。
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2020年11月06日(金)
とはいえ全てがダメというわけではなく例えば「遊園地に謎解きを」「次女の名前」「警告を受けたリーダー」の三編はいずれも作者らしい暗号物への拘りが窺えて○。しかしながら「警告を受けたリーダー」のある仕掛けに関して前作から間があきすぎているせいで微妙に滑ってしまっているのがやや残念か。
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前作から実に八年ぶり(!)のカラット探偵事務所シリーズ三作目。本作もまたこれまでのシリーズ同様全編日常の謎を扱っておりその中で何とかバリエーションをつけようとした苦心の跡が見られるものの、肝心の謎が解かれてもいまいち面白みが感じられないものが収録作の半数以上を占めるのが難。
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posted at 23:36:23
乾くるみ「カラット探偵事務所3」読了。父親の墓に人知れず花を供える怪しい墓参者の正体を追う「秘密は墓場まで」事件、「謎を〝作ってほしい″」という不思議な依頼に挑む「遊園地に謎解きを」事件など、日常に潜む些細な謎や奇妙な謎を「謎解き専門」を謳うカラット探偵事務所が解き明かす。
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2020年11月05日(木)
そしてその真相もまた絶妙で、取材形式を活かした仕掛けであっと驚かせてからの謎解き――何気ない描写から浮き彫りになる隠された犯罪の構図の畳み掛けが実に素晴らしい。それでいて最後に待ち受ける物語のあり方には胸を打たれること必至の傑作である。
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posted at 23:53:55
そのために本作では社会派のレッテルを貼られているが、実は本格ミステリとしても秀逸で朝比奈ハルの周りで不可解な死が連続している謎、彼女が刑務所に入ることになった動機なき殺人の謎など、物語の中に幾つもの魅力的な謎が散りばめられ、それが朝比奈ハルの神秘性に一役買っているのが○。
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posted at 23:53:18
北浜の魔女と呼ばれた女・朝比奈ハルの人生を関係者への取材形式で綴る長編ミステリ。前作「Blue」では平成という時代を振り返る年代記という側面があったのに対し本作は朝比奈ハルの人生を通して昭和から平成、そしてコロナ禍の令和という時代を作者らしいシニカルかつ鋭い視点で描いていく。
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posted at 23:52:49
葉真中顕「そして、海の泡になる」読了。バブル期に史上最高額の負債を抱え、自己破産した朝比奈ハル。平成が終わる年、彼女はひっそりと獄死した。その生涯を小説に書こうと決めた"私"は生前の姿を知る関係者に聞き取りを始める。すると彼女の周りでは度々、不可解な死が起きていたことが分かり――。
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2020年11月04日(水)
辺天使/津田穂波「ボクとキミの二重探偵」2巻読了。前巻の最後に明らかになったワトソン役に偽装した探偵vs.隠された過去がある探偵というテーマがより明確になったことでグッと面白くなった。二人が出会う事件もさることながらどちらが先に相手の本性に迫れるか、その頭脳戦に今後も目が離せない。
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2020年11月03日(火)
ただその反面、本作が本格ミステリーのレーベルから出ていることを考えると猟奇シチュエーションや前世の記憶が本格としての仕掛けに全く活かされていないのが気になる(特に前者)。作者おなじみの面白殺人トリックも今回は物足りないし物語としてはともかく本格としてもう少し何とかしてほしかった。
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私立探偵・槙野康平と鉄仮面と渾名される女性刑事・東條有紀が活躍するシリーズの六作目。今回は連続逆さ吊り惨殺事件という猟奇シチュエーションに加えて前世の記憶が物語に関わってきてホラーミステリという側面もあるこのシリーズにこれまでにない幻想的ラブストーリー要素を盛り込んだのが面白い。
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posted at 19:13:10
吉田恭教「MEMORY 螺旋の記憶」読了。鏡探偵事務所に九年前、奇妙な依頼を持ち込んだ女性による新たな調査依頼。それは失踪したホラー作家の息子を探してもらいたいというものだった。一方、東條刑事が追う連続逆さ吊り惨殺事件の被害者はいずれも九年前に調査した案件の関係者だった――。
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posted at 19:11:10