麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年10月23日(日)
但し、いわゆるミステリ的なサプライズではないので、そこを期待して読んでしまうと少々肩透かしを覚えてしまうかもしれない。とはいえ、それさえ目を瞑ればどこに着地するか分からない感覚が楽しい作品である。
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前半と後半でがらりと変わる展開のギャップが凄まじい作品。詳しくは語らないが、後半の展開の方が作者らしいと言えるだろう。また本作の内容紹介や帯には衝撃的な結末とあるが、タイトルの意味やキャラ設定を見るに最初から計算してこの結末にしているところがなんとも意地が悪い。
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浦賀和宏「緋い猫」読了。ある殺人事件の犯人として疑われていた洋子の恋人・佐久間が姿を消した。佐久間を追って故郷である東北の寒村を訪ねた洋子はそこでかつて彼が飼っていた三毛猫を見付ける。だが、村人たちは佐久間はいないと口を閉ざし、洋子を監視し始めたのだった。
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2016年10月22日(土)
ミステリとしては三編目の「サブマージド」が秀逸で、津波に巻き込まれて死んだ兄のことを妹が調べていくにつれ、パズルのピースが嵌まっていくかのようにバシバシ回収されていく伏線と計算された設定の妙に唸らされる。
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オウム事件がモデルと思われる宗教テロ事件に関わった人々の絶望と救済を描いた連作長編。ミステリ的な話もあるが、基本的にはSFと幻想風味のある群像劇のような内容で、次第に明らかになっていく登場人物たちの意外な繋がりが面白い。
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葉真中顕「コクーン」読了。1995年3月20日、カルト教団「シンラ智慧の会」の教祖の命を受け、白装束に身を包んだ六人の信者が丸の内で無差別乱射事件を起こす。全ては1958年、一人の女が呪われた子を産む決意をした日に始まる――ここは、狂った神のつくった〈悪の世界〉。
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2016年10月21日(金)
その中でも特に優れているのは二編目の「洗濯機は深夜に回る」で、定番のネタをタイトルに象徴される不可解な謎と結び付けることにより、新鮮な切り口で楽しませてくれる点がいい。
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全四編からなる新シリーズ一作目。ここ最近の東川作品というと「ネタは小粒だけど作りは丁寧」なのが特徴だが、本作もまた微妙なタイトルとは裏腹にミステリとしては(四編目を除いて)堅実な内容に仕上がっている。
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posted at 00:58:16
東川篤哉「かがやき荘アラサー探偵局」読了。テレビの下敷きになった射殺体、夜中に独りでに回っていた洗濯機、浮気を疑われた老紳士の不可解な行動……西荻窪にあるシェアハウス「かがやき荘」で暮らすアラサー女子三人組が家賃を免除してもらう代わりに事件の謎を解く。
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2016年10月19日(水)
更にそこからはオールスターキャストによる伝奇バトルに突入。全キャラに見せ場を与えなければいけない都合上、一進一退の攻防をやり過ぎてやや中弛みのきらいはあるものの、これでもかとばかりに盛り込まれたエンタメ精神には頭が下がる快作と言っていいだろう。
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シリーズ二作目の本作は粗筋からも察しがつくように本格ミステリというより冒険活劇色の強い内容になっている。といっても本格ミステリ要素が全くないわけではなく、例えば鳥籠使い一行がルパンに対し打ち出した策は一作目同様ある特殊設定を活かし、こちらの意表をついてくれる。
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posted at 01:27:23
青崎有吾「アンデッドガール・マーダーファルス2」読了。1899年、ロンドン。怪盗アルセーヌ・ルパンの手からフォッグ邸のダイヤを守るべく呼ばれたのは怪物専門の探偵・鳥籠使い一行と世界一の探偵シャーロック・ホームズだった。宝石争奪戦を制し、最後に笑うのは!?
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2016年10月18日(火)
こちらは「イーブン」と異なり、起こる事象が全て綺麗に繋がるばかりか、その結果浮かび上がる「不完全な密室」が作られた動機が素晴らしい。細かいところを見れば気になる点もなくはないが(最初の密室事件が上手く行き過ぎなど)、それを差し引いても作者の狙いに唸らされる秀作である。
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posted at 01:43:45
収録作二編のうち「イーブン」は二転三転する関係者たちの証言から導き出されるロジックに見るべき所はあるものの人間消失の真相が些かアンフェア気味かつ事件から浮いてしまっているのが気になる。むしろ今回の本命は作者初のミステリ小説の主人公・菊乃と燈馬が共演する「不完全な密室」の方だろう。
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posted at 01:43:16
加藤元浩「Q.E.D.iff」5巻読了。山で滑落し重傷を負った大学生が病院で何者かに命を狙われた。だがその犯人は追跡中の可奈の目の前で上着だけ残し忽然と姿を消してしまう「イーブン」、不可解な二つの密室殺人とそれに絡む冤罪疑惑に新米刑事・菊乃と燈馬が挑む「不完全な密室」の二編収録。
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posted at 01:43:07
「心臓と左手」からの、飲み食いしながら座間味くんが安楽椅子探偵形式で謎を解く、全七編収録の短編集。帯には「そのひと言で、世界が反転する」とあるが、全体的にこれまでのシリーズ作品と比べて真相が分かりやすく、驚きは最も少ないように思う。
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posted at 00:33:42
石持浅海「パレードの明暗」読了。スーパーで元婦警が察知した犯罪の気配、パレードに仕掛けられた罠、女児の母親にかけられた爆弾テロ犯の嫌疑……盟友・大迫警視長の語る事件の概要から名探偵・座間味くんが隠れた真相を暴き出す。
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posted at 00:32:52
2016年10月15日(土)
ミステリとしてみると目撃者の部分でちょっとした捻りがあるのが面白い。またそれ以外にも青春小説としての読み所や類子の剣道少女らしい見せ場もあり、軽い読み口ながらも満足度の高い作品である。
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作者の看板探偵・牧場智久とのコンビでお馴染みの武藤類子が主役を務める長編作品。本作には殺人事件の犯人探しとは別に類子の家に夜な夜なかけてくる謎の電話の主探しと脅迫者探しという二つの趣向が用意されており、それがより一層物語のサスペンス性を高めてくれる。
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posted at 19:28:57
竹本健治「殺人ライブへようこそ」読了。高校二年の武藤類子は先輩の高杉がマネージャーをしているというバンドのメンバーとミュージシャンの速水果月を紹介された。それから数日後、類子は高杉と観に行った果月のライブで殺人事件に遭遇。やがて犯人の魔の手は類子にも……!
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posted at 19:28:16
犯人を示す手掛かりにしても脱力物かつ根本的に足りていないと言わざるを得ない。せっかく読者への挑戦や魅力的な謎はあるのに全く活かしきれていない、残念な作品である。
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posted at 01:10:53
微妙。元々の連載誌が「高3コース」だったためか、全体的にジュブナイルミステリっぽい雰囲気があるが、だからといって使われているトリックが全て悪い意味で子供騙しなのは興醒めの一言。
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posted at 01:10:07
大谷羊太郎「盗まれた完全犯罪」読了。放映中のサスペンスドラマと全く同じ状況で男が墜落死を遂げ、その直後に殺人現場となったマンションに住む高校生・紀久子の兄・俊明が姿を消した。警察が俊明を容疑者として追う中、紀久子と彼女のボーイフレンドの恵一は俊明の無実を信じて真相解明に乗り出す。
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posted at 01:09:44
2016年10月10日(月)
つかまえてシリーズの一作。密室やダイイング・メッセージの謎が盛り込まれているものの、それはあくまで副産物に過ぎず、メインはやはり修道院という舞台を活かした動機だろう。ただこの動機となった出来事と院長殺しがすぐに繋がるかと言われると悩ましいところではある。
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posted at 18:55:12
秋野ひとみ「緑の谷でつかまえて」読了。緑の谷に臨む美しい修道院で起きた殺人事件。人徳者で名高かった修道院長が密室状況の院長室で刺殺体となって発見されたのだ。そして遺体の傍に書き残された謎の血文字……北海道旅行の終わりに遭遇したこの怪事件の謎を女子大生探偵・工藤由香が解き明かす。
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posted at 18:54:49
畳み掛けるような意外な展開の連続とそれに伴い複雑化していく事件、そしてそれらを約二百頁でスマートに纏め上げる手腕はさながら赤川次郎の初期サスペンス物を思わせる。加えて何故、作者がこの時代を選んだのかという理由付けも巧い。本作は最後まで予断を許さない、サスペンス物の傑作である。
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posted at 14:40:42
「赤い霧」以来のノンシリーズ物。元々プロットの巧さに定評のある作者だったが、本作ではツイスト博士シリーズなどに見られるお馴染みの不可能犯罪要素を一切入れずプロットに一点特化した結果、すこぶるスリリングな逸品に仕上がった。
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posted at 14:40:23
ポール・アルテ「殺す手紙」読了。親友から届いた不可解な内容の手紙。訳がわからないながらもそこに書いてあった指示通りの行動を取るラルフだったが、謎は解けるばかりかますます増えていく。その挙げ句、奇妙なパーティーに参加する羽目になった彼を待っていたのは殺人事件と絶体絶命の状況だった。
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posted at 14:39:58