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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2013年08月10日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

岬鷺宮「失恋探偵ももせ2」読了。ミステリ研の部室を根城に、恋に破れた人のために失恋の真実を調べる学校非公認の探偵活動――失恋探偵。両想いとしか思えない状況で振られた女生徒、想い人が十五年前の日誌に残した暗号、恋人探しのフーダニット、スタジオに隠された好意の痕跡の四つの謎に挑む。

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posted at 13:50:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

恋愛小説と日常の謎を融合させたシリーズの二作目。構成的には前作とほとんど変わらないものの、前作が途中で恋愛小説にシフトしてしまったのに対し、本作は最後まできっちりとミステリをやっているのに加え、全体的に前作よりもミステリ度が上がっているのが好印象。

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posted at 13:50:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

特に感心したのは恋人探しのフーダニットを扱った「夏の終わりの日」で、ミスディレクションの巧さもさることながらキャラの特徴を活かした気付きからの構図の反転が綺麗に決まっている。その他の短編もネタ自体読めるものでも伏線の張り方で見るべき所があるのが○。

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posted at 13:51:08

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

少々気が早いが、次回作も是非このクオリティのものを読ませてほしいと思う。

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posted at 13:51:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

青崎有吾「水族館の殺人」読了。夏休み、風ケ丘高校新聞部の面々は取材で訪れた水族館で、巨大水槽の中のサメが飼育員に喰いつくというショッキングなシーンを目撃する。後の調べで飼育員はサメに喰いつかれる前に何者かに殺害されていたことが判明。更に容疑者全員にアリバイがあることが分かり……。

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posted at 17:23:17

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

「体育館の殺人」で鮎川哲也賞を受賞した作者の二作目。舞台設定に難ありだった前作に対し、本作ではきちんと舞台設定を効果的に活かしており、そこは好感が持てる反面、展開が苦しいプロローグと登場人物を一気に出しすぎてさっぱり頭に入ってこない第一章は大いに検討の余地あり。

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posted at 17:23:39

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

思うに練習試合のパートを削ってその分を舞台や人物紹介に当てた方が良かったのではないだろうか。一方、売りであるロジックに関しては前作よりも強度が増しているのは○だが、犯人を追い詰める決め手となるものを知ってしまうと、別にここまでねちっこくやらなくても……と思ってしまう。

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posted at 17:24:09

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月10日

更に最後に明かされる動機にしても奇をてらったのが完全に裏目に出てしまっており、結果的には前作よりも良くなった点と悪くなった点が半々といった印象。ただミステリとしてお勧めするなら前作よりも本作の方を推したい。

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posted at 17:24:28

2013年08月14日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月14日

土屋隆夫「深夜の法廷」読了。竹久夢二の描く少女に似た女が、自分を裏切った夫とその愛人に復讐するため、完全犯罪を計画する表題作と、体の左半分を墨汁で真っ黒に塗り潰した状態で首を吊って死んだ男の事件を巡る「半分になった男」の二編収録。

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posted at 19:49:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月14日

表題作はミステリ部分だけ取り出せばよくある倒叙物だが、中学生の頃に夕暮れの教室で教師に竹久夢二の話をされながら弄ばれる女の回想や、ポルノビデオ収集が趣味で妻が他の男と話しているのを見付ける度に嫉妬しつつも性的興奮が抑えられない夫の話など、そこかしこに作者の変態趣味が窺えるのが○。

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posted at 19:49:55

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月14日

一方「半分になった男」は犯行方法にある特殊知識を使った目新しさはあるものの、一番の見所である死体の装飾が結局のところ、犯人が仕組んだ狂人の論理以外に理由がないのが残念。そこはもう少し捻ってほしかった。

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posted at 19:50:13

2013年08月15日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月15日

倉阪鬼一郎「百鬼譚の夜」読了。怪奇実話作家の許に持ち込まれた一冊の日記帳。そこには赤い羽根を極端に恐れる男の話が綴られていた――。「赤い羽根の記憶」を始め、呪われた小説を手に入れた人間を襲う怪異「底無し沼」、出版されない詩集と幽霊屋敷「黒い家」など四つのエピソードから成る怪異譚。

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posted at 19:28:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月15日

作者の記念すべき最初の長編作品。自分が思うに本作は作者に対し何の予備知識も持ってない人間が読めば、普通に怖いホラー小説として成立するのだろう。だが作者のことをよく知っている人間が読むと途端に微笑ましい(?)ホラー小説に変わる。

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posted at 19:29:30

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月15日

特にタイトルにもなっている最終章「百鬼譚の夜」に至っては俳句にマラソン、そしてとあるシリーズのエピソード0とも言うべきオチに終始ニヤニヤしっぱなしだった。とはいえホラーとしてもよくできており、ベストを挙げるならミステリ的意外性を用いてラスト一行の恐怖を演出した「赤い羽根の記憶」。

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posted at 19:32:52

2013年08月16日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月16日

大倉崇裕「問題物件」読了。家具もソファもない部屋に居座り続ける男、借りると必ず死ぬ部屋、ゴミ屋敷に隠された秘密、ポルターガイストが起こる部屋、住人が次々と失踪を遂げる部屋……問題物件に纏わる五つの怪事件を名探偵・犬頭光太郎が人間離れした能力で無理やり(?)解決する連作ミステリ。

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posted at 22:18:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月16日

探偵の活躍がとにかく痛快な作品。ドアを蹴破って真っ二つに割ったかと思えば、キェェェェ!という謎の掛け声でどんな不可能なことも可能にしてしまう。更に刃物は拳で粉砕、麻酔スプレーやスタンガンにもびくともせず、彼と対峙した敵はあまりの恐怖に「ひぃぃぃぃ、化け物……」としか言えなくなる。

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posted at 22:19:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月16日

それはまるで榎木津礼二郎を更に悪ノリ(!)させたような感じで正に向かうところ敵なしだが、その一方で毎回事件が単調なものにならないよう構成に幾つもの捻りが加えられている。

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posted at 22:20:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月16日

特にそれが顕著なのが「ゴミだらけの部屋」で、些かやり過ぎの感もなくはないが、裏を返せばこれくらいやらなければあっさり真相に到達されてしまいかねない、この探偵の厄介さがよく分かる。本作は痛快さの裏にそれを支える作者の技巧が窺える、ユーモア本格ミステリの良作である。

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posted at 22:21:03

2013年08月19日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

笹沢左保「復讐」読了。資産家の夫を事故死に見せかけて殺した女。だが夫の弟がそれに勘づき、一人の刺客を送ると手紙で脅迫してきた。女は人知れず山荘に身を隠すが、そこへ二人の男がやってくる。果たしてどちらが弟の差し向けた刺客なのか? ――「遅すぎた男」含む五つの復讐譚を収録。

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posted at 22:09:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

復讐をテーマにしたミステリ短編集。ミステリとしての切れ味で言えば「遅すぎた男」「不安な証言」「引返した時間」の三編が抜きん出ており、「遅すぎた男」は殺し屋探し、「不安な証言」は法廷物、「引返した時間」は半倒叙形式を取り入れたフーダニットと、いずれも凝った内容で甲乙つけがたい。

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posted at 22:09:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

「遅すぎた男」は状況証拠を少しずつ積み重ねることで高まっていくサスペンス性もさることながら、真相が明かされると共に染みてくる皮肉のきいたタイトルが○。「不安な証言」は前半の夫を奪われた女の鬱屈とした描写が法廷場面である構図を鮮やかに浮かび上がらせている点が素晴らしい。

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posted at 22:10:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

「引返した時間」は下半身の貞操は奪われても性感帯である胸は恋人のために死守する(?)というよくわからない拘りのエロを絡めた倒叙パートがキワモノ好きの心を擽る一方で、第二の被害者を現場へ引返させた忘れ物の謎から意外な犯人を導き出すミステリ的技巧が秀逸な一編である。

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posted at 22:10:37

2013年08月21日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

土屋隆夫「七歳の告白」読了。無邪気な子供の一人語りに潜む恐るべき犯罪を描いた表題作を始め、自分が夢遊病かもしれないと苦脳する女が巻き込まれた殺人事件を心理学者が解き明かす「夢の足跡」、三通の招待状が事件の鍵を握る「奇妙な招待状」など十編収録。

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posted at 22:17:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

本格ミステリ、イヤミス、スリラー、倒叙サスペンスなど幅広いジャンルの作品を収録した短編集。このうち本格ミステリは「夢の足跡」と「奇妙な招待状」の二編のみだが、それぞれ見るべきところのある好編に仕上がっている。

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posted at 22:18:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

前者は真相自体は分かりやすいものの、探偵役の心理学者が犯人を追い詰めていく手際と足跡からの気付きが○。一方後者は某トリックのおかげで今となっては犯人がバレバレなのが残念だが、招待状に込められた作者の狙いの方はなかなか面白いと思う。

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posted at 22:19:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

その他「いじめられた女」「小さな鬼たち」の定番ながら皮肉なオチも嫌いではないが、個人的には「暗い部屋」を挙げておきたい。火傷を負った醜い夫と男の気配のある妻の心理戦を描いたこの短編は乱歩風の変態性とこの作者特有のロマンティシズムが融合したような内容で一読、忘れがたい印象を残す。

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posted at 22:19:26

2013年08月22日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

有栖川有栖「菩提樹荘の殺人」読了。菩提樹荘と名付けられた別荘の敷地内にある池の畔で主人が下着姿で死んでいた謎を描く表題作を始め、美少年が起こした通り魔事件を巡る「アポロンのナイフ」、奇妙な格好で死んでいたお笑い芸人「雛人形を笑え、若き日の火村の名推理「探偵、青の時代」の四編収録。

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posted at 22:02:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

こういうと元も子もないかもしれないが、全体的にミステリとしての出来を度外視しているとしか思えない中短編集。「アポロンのナイフ」は少年犯罪を絡めたホワイダニットに成る程と思わせるものの、装飾を派手にし過ぎたせいで小粒感が半端ない。

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posted at 22:02:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

「雛人形を笑え」はミステリとしては脱力もいいところだが、作中の火村とアリスの漫才はちょっと面白い。「探偵、青の時代」はただの火村ファンのためのサイドストーリー。表題作は謎だけは魅力的だが、その真相は凡庸で却ってコメントに困る。どちらかといえばアリスと火村の思い出話がメインか。

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posted at 22:03:03

2013年08月24日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

土屋隆夫「芥川龍之介の推理」読了。続発する若者の自殺と「或旧友へ送る手記」を絡めた表題作を始め、父に強盗殺人の濡れ衣を着せ獄死させた者たちに対する娘の復讐劇「縄の証言」、夫の留守中に侵入した賊を殺害した妻の秘密「正当防衛」、妻の自殺に隠された真相「加えて、消した」など七編収録。

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posted at 16:47:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

連作というわけでもないのに、やたらと同じシチュエーションが出てくるミステリ短編集。例えば夫の留守中に賊が忍び込むだけでも三編あるし、「正当防衛」「加えて、消した」に関しては同工異曲じゃないかという気もするが、処理的には後者の方が優れている(あとタイトルの付け方が秀逸)。

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posted at 16:48:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

収録作のうち例外なのは表題作と「縄の証言」で、前者はタイトルとは裏腹な国内作家Hの某作を彷彿とさせる女子中学生エロミス。この作品がもっと知られていたなら、某作が世に出た時に「動機が現実的ではない」と批判されることもなかったかもしれない。

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posted at 16:51:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

一方後者は、オチよりもむしろ冤罪であると気付くきっかけの方に巧さを感じた。個人的なベストを挙げるなら「加えて、消した」。

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posted at 16:51:48

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