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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2013年08月30日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月30日

このミスディレクションに関してはネタバレになるのであまり多くは語れないが、あるものを使いテーマそのものを錯覚させたと言っても過言ではなく、この辺りに作者の本格ミステリセンスを感じた。所々に粗削りな部分も見受けられるものの、探偵役の使い方など含め、個人的には好感が持てる作品である。

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posted at 22:09:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月30日

キャバクラ首切り本格ミステリという小川勝己あたりが書きそうな内容の作品。しかも首切りだけではなく『重力密室』ともいうべき特殊な状況下での不可能殺人まで出てくる。尤も本作の真相はすぐに気付く人もいそうだが、そうならないのは単に作者が持ち込んだあるミスディレクションによるものだろう。

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posted at 22:08:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月30日

菅原和也「CUT」読了。キャバクラのボーイ・透はキャバ嬢・エコの送迎中に路上に転がる女子高生の首なし死体を発見する。動揺する透に対しエコは淡々と「死体の首を切断する主な理由」を講義し始めたのだった――。続発する首切り殺人、そして『重力密室』で起こった不可解な殺人事件の真相とは?

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posted at 22:07:45

2013年08月28日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月28日

恐らく次巻で魔王殺しの犯人の正体だけではなく、世界の真相まで明らかにしてくれそうな気配が濃厚で、早くも次巻が待ち遠しいと同時に、やはりこの作者はミステリを書いている時が一番イキイキしていると再確認した次第である。

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posted at 21:51:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月28日

残念ながら本作だけで物語は完結しておらず真相は次巻に持ち越しではあるものの、本作だけでも見るべきところは多い。相変わらず論理的に矛盾を指摘する手際はこなれているが、作者はそこから更に一歩踏み込んで、この世界ならではのロジックの片鱗を見せてくれる。

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posted at 21:48:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月28日

魔王を倒すために集まった勇者達の中から偽者を探す「六花の勇者」とは真逆の発想で設定された異世界フーダニット物。しかしながら四人の証言が出揃ってから犯人を明らかにするのではなく一人ずつ話を聞きその都度ふるい落としていくそのやり方は作者の前作「修羅場な俺と乙女禁猟区」を彷彿とさせる。

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posted at 21:48:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月28日

田代裕彦「魔王殺しと偽りの勇者1」読了。百年に一度復活すると言われた大魔王が倒され四名の人物が「自分こそが大魔王を倒した勇者だ」と名乗り出る異常事態が起こった。王宮戦士のエレインは王からの命を受け、地下牢に幽閉されていた魔族の青年・ユーサーと共に魔王殺しの真犯人を探すことになる。

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posted at 21:46:13

2013年08月27日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月27日

本作は技巧派・小島正樹という作者の新たな一面が堪能できる秀作である。

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posted at 22:35:58

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月27日

尤も前座だけだったらトリックに前例があったり、島田荘司作品のような幻想的な挿話がないためにスーパー偶然が気になったりと苦言を呈したい部分もなくはないが、むしろそれらの謎の中にさりげなく伏線を張り巡らせてフーダニットに繋げ、最終的に構図の反転へと昇華させた技巧が何よりも素晴らしい。

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posted at 22:35:25

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月27日

ミステリとしては相変わらずのトリックの詰め込みっぷりを見せてくれるが、それはただの前座に過ぎない。本作の一番の見所は前座が終わった後に明かされる大胆なミスディレクションを凝らした鮮やかな構図の反転であり、これだけで個人的には非常に満足度が高い。

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posted at 22:35:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月27日

本作は孫の木こり(!)におんぶされたおばあちゃんが探偵役を務めるというほのぼの設定と、読み進むにつれて血腥さが増していく凄惨な事件のギャップにまず驚かされるが、もしかしたらこれは少しでも展開を明るくしようという作者の配慮なのかもしれない。

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posted at 22:34:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月27日

小島正樹「永遠の殺人者 おんぶ探偵城沢薫の手日記」読了。ある月曜にアパートの浴室で両手首を切断された男の死体が発見される。その後列車のコンテナの中、空き家の壁の中と相次いで見付かった左手と右手は土曜のうちにそこへ置かれたとしか思えなかったが男は日曜に生きている姿を目撃されていた。

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posted at 22:33:50

2013年08月26日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月26日

また物語としてもよく言えば定番、悪くいえば捻りが全くなく、先の展開が予想できない読者は多分ほとんどいないだろう。唯一の取り柄といえばフェアであることくらいだが、自分と違い、本作の「定番」を全て好意的に捉えることができる人であれば本作を楽しめるかもしれない。

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posted at 21:48:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月26日

ミステリとしては完全に初心者向け。トリックはよく言えば定番、悪くいえば手垢のついたものばかりだし、犯人や動機も端から隠すことを放棄しているとしか思えないほどバレバレで、正直ミステリを読み慣れている人間であればあるほど、そこに面白みを見出だすのは厳しいと思われる。

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posted at 21:48:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月26日

柿原巽「鳥籠姫と三つの謎の物語」読了。実家の古民具屋のお使いで高級マンションを訪れた高校生の鉄之介はそこで空の鳥籠に囲まれて暮らす並外れた洞察力と深い知識を持つ九歳の美少女・白綾と出会う――消えたチョコレート、紅い唐傘の幽霊、雛人形に纏わる奇妙な火事の三つの謎を白綾が解き明かす。

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posted at 21:48:16

2013年08月24日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

一方後者は、オチよりもむしろ冤罪であると気付くきっかけの方に巧さを感じた。個人的なベストを挙げるなら「加えて、消した」。

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posted at 16:51:48

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

収録作のうち例外なのは表題作と「縄の証言」で、前者はタイトルとは裏腹な国内作家Hの某作を彷彿とさせる女子中学生エロミス。この作品がもっと知られていたなら、某作が世に出た時に「動機が現実的ではない」と批判されることもなかったかもしれない。

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posted at 16:51:01

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

連作というわけでもないのに、やたらと同じシチュエーションが出てくるミステリ短編集。例えば夫の留守中に賊が忍び込むだけでも三編あるし、「正当防衛」「加えて、消した」に関しては同工異曲じゃないかという気もするが、処理的には後者の方が優れている(あとタイトルの付け方が秀逸)。

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posted at 16:48:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月24日

土屋隆夫「芥川龍之介の推理」読了。続発する若者の自殺と「或旧友へ送る手記」を絡めた表題作を始め、父に強盗殺人の濡れ衣を着せ獄死させた者たちに対する娘の復讐劇「縄の証言」、夫の留守中に侵入した賊を殺害した妻の秘密「正当防衛」、妻の自殺に隠された真相「加えて、消した」など七編収録。

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posted at 16:47:52

2013年08月22日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

「雛人形を笑え」はミステリとしては脱力もいいところだが、作中の火村とアリスの漫才はちょっと面白い。「探偵、青の時代」はただの火村ファンのためのサイドストーリー。表題作は謎だけは魅力的だが、その真相は凡庸で却ってコメントに困る。どちらかといえばアリスと火村の思い出話がメインか。

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posted at 22:03:03

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

こういうと元も子もないかもしれないが、全体的にミステリとしての出来を度外視しているとしか思えない中短編集。「アポロンのナイフ」は少年犯罪を絡めたホワイダニットに成る程と思わせるものの、装飾を派手にし過ぎたせいで小粒感が半端ない。

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posted at 22:02:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月22日

有栖川有栖「菩提樹荘の殺人」読了。菩提樹荘と名付けられた別荘の敷地内にある池の畔で主人が下着姿で死んでいた謎を描く表題作を始め、美少年が起こした通り魔事件を巡る「アポロンのナイフ」、奇妙な格好で死んでいたお笑い芸人「雛人形を笑え、若き日の火村の名推理「探偵、青の時代」の四編収録。

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posted at 22:02:15

2013年08月21日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

その他「いじめられた女」「小さな鬼たち」の定番ながら皮肉なオチも嫌いではないが、個人的には「暗い部屋」を挙げておきたい。火傷を負った醜い夫と男の気配のある妻の心理戦を描いたこの短編は乱歩風の変態性とこの作者特有のロマンティシズムが融合したような内容で一読、忘れがたい印象を残す。

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posted at 22:19:26

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

前者は真相自体は分かりやすいものの、探偵役の心理学者が犯人を追い詰めていく手際と足跡からの気付きが○。一方後者は某トリックのおかげで今となっては犯人がバレバレなのが残念だが、招待状に込められた作者の狙いの方はなかなか面白いと思う。

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posted at 22:19:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

本格ミステリ、イヤミス、スリラー、倒叙サスペンスなど幅広いジャンルの作品を収録した短編集。このうち本格ミステリは「夢の足跡」と「奇妙な招待状」の二編のみだが、それぞれ見るべきところのある好編に仕上がっている。

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posted at 22:18:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月21日

土屋隆夫「七歳の告白」読了。無邪気な子供の一人語りに潜む恐るべき犯罪を描いた表題作を始め、自分が夢遊病かもしれないと苦脳する女が巻き込まれた殺人事件を心理学者が解き明かす「夢の足跡」、三通の招待状が事件の鍵を握る「奇妙な招待状」など十編収録。

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posted at 22:17:46

2013年08月19日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

「引返した時間」は下半身の貞操は奪われても性感帯である胸は恋人のために死守する(?)というよくわからない拘りのエロを絡めた倒叙パートがキワモノ好きの心を擽る一方で、第二の被害者を現場へ引返させた忘れ物の謎から意外な犯人を導き出すミステリ的技巧が秀逸な一編である。

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posted at 22:10:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

「遅すぎた男」は状況証拠を少しずつ積み重ねることで高まっていくサスペンス性もさることながら、真相が明かされると共に染みてくる皮肉のきいたタイトルが○。「不安な証言」は前半の夫を奪われた女の鬱屈とした描写が法廷場面である構図を鮮やかに浮かび上がらせている点が素晴らしい。

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posted at 22:10:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

復讐をテーマにしたミステリ短編集。ミステリとしての切れ味で言えば「遅すぎた男」「不安な証言」「引返した時間」の三編が抜きん出ており、「遅すぎた男」は殺し屋探し、「不安な証言」は法廷物、「引返した時間」は半倒叙形式を取り入れたフーダニットと、いずれも凝った内容で甲乙つけがたい。

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posted at 22:09:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

13年8月19日

笹沢左保「復讐」読了。資産家の夫を事故死に見せかけて殺した女。だが夫の弟がそれに勘づき、一人の刺客を送ると手紙で脅迫してきた。女は人知れず山荘に身を隠すが、そこへ二人の男がやってくる。果たしてどちらが弟の差し向けた刺客なのか? ――「遅すぎた男」含む五つの復讐譚を収録。

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posted at 22:09:20

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