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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2014年05月17日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

ダイイング・メッセージと絡めたそのうちの一つには驚かされるものの、どちらかといえばミステリというより運命に翻弄された男女の悲劇のドラマとして読ませる作品である。

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posted at 20:54:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

ルポライターの天知昌二郎が探偵役を務めるシリーズの三作目。前作「求婚の密室」に引き続き、本作にも密室殺人が出てくるが、それはあくまでオマケに過ぎず、メインは心中事件の裏に隠された運命の悪戯とも言うべき偶然の連鎖にある。

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posted at 20:54:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

笹沢左保「地下水脈」読了。静岡県由比町の好清寺近くに停められた車の中から排ガス心中を遂げたと思われる若い夫婦の死体が発見された。だが二人には新婚旅行の予定があったこと、妻がハンカチに口紅で「昌二郎あなたにも」という謎の言葉を遺していたことからルポライターの天知昌二郎が疑われる。

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posted at 20:53:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

本作は、作者が得意とするタイムリミットサスペンスとアリバイトリックを、取調室という舞台を活かした構成で魅せてくれる秀作である。

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posted at 11:44:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

ミステリとしてみると最も驚かされるのが盲点をついたアリバイトリックで、不可能性に拍車をかけていた被害者に纏わる証言やダイイング・メッセージが、真相が明かされた途端、鮮やかな反転を見せる点が実に秀逸。また被疑者の設定と手掛かりを巧く組み合わせて犯行方法を推理してみせる点も○。

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posted at 11:44:36

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

通常のミステリでは陰に隠れがちな取調室にスポットを当て取調官と被疑者の必死の攻防を描いた異色作。これに関して作者は登場人物に「舞台が六畳の室内に限られているんでは、筆力のない作家によれば単調にならざるをえませんよ」と言わせているが、それにあえて挑むところに作者の自信の程が窺える。

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posted at 11:44:24

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月17日

笹沢左保「取調室 静かなる死闘」読了。大学教授の小田垣光秀とその息子・悦也が佐賀市内のホテルに泊まり、翌朝、光秀だけがチェックアウトした後、部屋から悦也の撲殺死体が発見される。警察は光秀に疑いの目を向けるが、光秀には悦也の死亡時刻に北海道にいたという鉄壁のアリバイがあった。

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posted at 11:44:14

2014年05月15日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

しかしながら、その展開そのものが作者の罠であり、おかげでベタな仕掛けながらまんまと騙されてしまった。但しミステリとしてみると明確な伏線はなく、また最初の方にアンフェアな記述があるのが気になる。とはいえ物語としてはまだ始まったばかりなので、今後の動向に期待したい。

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posted at 20:59:36

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

「Kanon」や「MOON.」のシナリオライターとして知られる久弥直樹の長編小説デビュー作。内容紹介には学園ミステリーとあるが、どちらかというと伝奇ファンタジーの色合いが強く、特に中盤の展開などは「Kanon」の舞シナリオそのままで読者によっては思わず遠い目になることだろう。

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posted at 20:59:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

久弥直樹「サクラカグラ1」読了。僕が誰に殺されたのか知りたい――月深学園高等部一年生・上乃此花は夕暮れの旧校舎の屋上で幽霊の少年からそう告げられた。乗りかかった船で犯人探しを始めた此花はやがて学園に隠された非日常を垣間見る。一方、夜な夜な学園で「悪」と戦う一人の少女がいた――。

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posted at 20:58:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

次点は自殺場所を探していたヒロインと偶然知り合った老婦人が密室状態のホテルの一室で無残な死体となって発見される「遠くで死にたい」で、トリックよりも何故密室にしたかという動機部分に見るべきところがある。全体的にいい意味で軽く読める連作ミステリである。

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posted at 00:30:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

奇しくも本作には表題作を始め「愛」に纏わる事件ばかりが収録されており、トリックはショボくても事件の背景にある様々な愛の形を楽しむことができるのが特徴。ベストは表題作で、移動する死体の真相はそれしかないというものながら、真相を示唆する伏線にさりげない巧さが光る。

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posted at 00:29:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月15日

辻真先「死ぬほど愛した…」読了。ミス・マープルを思わせるユーカリおばさんが探偵役を務める短編集。老舗旅館の女将の死体が移動する謎を扱った表題作を含む四編に加え作者の作品ではお馴染みの、ポテトとスーパーの二人とユーカリおばさんが共演するボーナストラック短編「特急『燕』驀進す」収録。

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posted at 00:29:21

2014年05月14日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月14日

犯人の伏線にしてもそれを出した時点で分かってしまうのが微妙だが、個人的には奇妙なタイトルに纏わるオチは嫌いではない。一方「おお!! 幽霊パニック」はオチまで全て予想通りのベタなジュブナイル作品。

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posted at 00:44:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月14日

表題作他、女子高生の主人公がひょんなことからインチキ霊媒師の代役を務めたところ、本物の幽霊が出てきてしまう短編「おお!! 幽霊パニック」併録。表題作は密室ありクローズドサークルテーマありの王道展開こそ面白いものの、ミステリとしてみるとたわいないトリックばかりなのが難。

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posted at 00:43:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月14日

辻真先「伝説『鬼姫村伝説』」読了。歌番組終了後、双子歌手クローバーの一人で妹のズッコが密室状況のTV局から忽然と姿を消した。姉のワコはドラマ『鬼姫村伝説』で失踪したズッコの分まで頑張って演じてみせるが、ある時大女優が毒殺された直後に崖崩れが起き、撮影班は現場に閉じ込められる。

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posted at 00:43:44

2014年05月10日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

また少々強引ではあるが、一見あまり関係のなさそうな宝くじの話が思わぬ手掛かりとして機能する点には少なからず驚かされた。本作はアリバイ崩しを逆手にとったプロット本格の秀作である。

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posted at 23:57:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

アリバイ崩しが終わってからが本番という変わった構成の作品。そこで捜査陣の前に立ちはだかる「何故絶対のアリバイがあるにも拘わらず虚偽のアリバイを主張したか」というホワイダニットこそが本作のメインでありそれが本作のタイトルと結び付いてある人物の悲哀を浮き彫りにしていく過程が実に秀逸。

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posted at 23:57:00

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

笹沢左保「もしもお前が振り向いたら」読了。製パン工場の駐車場に停められた車の中で殺されたバーのマダムは八年前の作曲家殺しの証人でもあった。刑事たちが出所したばかりの作曲家殺しの犯人・沖の主張するアリバイを崩した時、沖は電車に飛び込み自殺。事件はこれで解決したように見えたが……。

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posted at 23:54:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

本作は島田荘司が好みそうなあるテーマと社会問題を結び付けた発想が秀逸な、リーダビリティの高いエンタメ小説である。

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posted at 18:44:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

しかしながらミステリとして全く見るところがないわけではなく、例えば犯人の視点から描いた異常性が際立つ挿話の中に、ある事実を隠蔽してみせた点は巧い。また島田荘司も指摘しているように陰惨な事件とヒロインの初々しい恋愛を絡めたことにより爽やかな読後感を生み出しているのは○。

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posted at 18:44:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作。島田荘司の選評によると本格ミステリに近づけるべく応募時の原稿に大分手を加えたようだが、それでも事件の構図自体はほとんど見えてしまっているため、本格ミステリというより社会派要素のある猟期サスペンスとして読んだ方がいいだろう。

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posted at 18:43:50

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

植田文博「経眼窩式」読了。かつて香菜子から左目を奪った父親は、古ぼけたアパートの一室で日常生活もままならない変わり果てた姿となっていた。アパートには香菜子の父と同じ状態の人間ばかりが住んでおり、そのことに不審を抱いた香菜子は偶然出会った青年・楡川と共に調査を開始する。

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posted at 18:43:31

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14年5月10日

詰め込まれたトリックの量と頁数を考えればこうでもしないと纏まらなかったのは分かるが、個人的にはコンパクトに纏めることよりも、もっと自然に見えるよう配慮してほしかった。個々のトリックは悪くない分、それが残念でならない。

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posted at 13:59:07

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

身に覚えのない殺人で警察から追われる二人の女。だが密室の中にいた被害者を殺害できたのは彼女たちしかいない……本作は冒頭で提示される不可能犯罪と、警察に追われながら無実を証明するサスペンスフルな物語が魅力的である反面、全体的な展開と真相に偶然が多すぎるのがかなり気になる。

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posted at 13:58:52

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

笹沢左保「結婚って何さ」読了。会社を辞めた真弓と三枝子は憂さ晴らしにバーをはしご中、森川と名乗る同じ境遇の男と出会い意気投合する。その後、三人は旅館に泊まることになるが、翌朝目覚めた真弓と三枝子が見たものはソファの上で絞殺されている森川の姿だった。

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posted at 13:56:48

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

また消えた凶器の謎やアリバイトリックも別段優れているわけではない。しかしながら本作の一番の見所はホワイダニットであり、特に犯人の人物描写を活かした第二の事件の動機が実に秀逸。それと同時に明らかになる第一の事件の伏線も絶妙であり、そこだけでも読む価値のある佳作と言っていいだろう。

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posted at 07:24:20

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

第五回江戸川乱歩賞の最終選考に残った作者の長編デビュー作。事件に関する調書や記事で淡々と進む前半の展開に加え、作者の持ち味である筆力がこの時点ではあまり発揮されていないため、お世辞にもリーダビリティが高いとは言えないのが難。

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posted at 07:23:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月10日

笹沢左保「招かれざる客」読了。商産省の非常階段で他殺体となって発見された事務官は組合の秘密情報を省側に流したスパイとして憎まれていた。それから間もなく彼の内縁の妻と誤認された女性が殺され二つの事件の容疑者も事故で死ぬ。警察は捜査を打ち切るが倉田警部補だけは事件に疑問を抱いていた。

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posted at 07:23:46

2014年05月09日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月9日

金田一少年の宿敵である地獄の傀儡師こと天才犯罪者・高遠遙一の高校時代を描いたスピンオフ作品。ミステリとしてみると事件の状況から大まかなトリックの見当がついてしまうのが難だが金田一少年の方では決して見られないダークな解決は○。その辺を本家と比較して読むとより一層楽しめる作品である。

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posted at 09:49:10

麻里邑圭人 @mysteryEQ

14年5月9日

天樹征丸/さとうふみや「高遠少年の事件簿」読了。天才マジシャンを母に持つ高校生・高遠遙一は偶然入部したマジック部で連続殺人に巻き込まれる。部長の藤枝つばきの生首が密室から消失し数時間後に同じ場所から発見された事件を皮切りに次々と部員が殺されていく。死神マジシャンの正体は誰なのか?

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posted at 09:48:57

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