麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年08月04日(月)
そして、それは最後の表題作も同様であり、個人的には後半三編に笹沢左保にも似た技巧を感じてしまった(もしかしたら収録作にアリバイ物が多めなのも、それを意図しているのかもしれない)。とまれ、笹沢好きの自分としては後半三編を強く推したいと思う。
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posted at 22:44:24
まず「バレンタイン昔語り」。ここからが本領発揮と言わんばかりの極悪ネタもさることながら、この設定だからこそできるミスディレクションが素晴らしい。続く「比土との対決」はトリック自体は目新しくないものの、それまでの人物描写を活かした動機との合わせ技が強烈な黒さを生み出している。
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posted at 22:43:56
あの問題作「神様ゲーム」の続編である連作ミステリ。収録作六編のうち前半三編は見るべきところもなくはないが、どちらかというとネタ的には小粒で、気が早い読者なら「麻耶老いたり」と落胆するかもしれない。だが、その印象も後半三編で激変することになる。
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posted at 22:43:28
麻耶雄嵩「さよなら神様」読了。隣の小学校の先生が殺され、容疑者の一人が担任の美旗先生と知った俺、桑町淳はクラスメイトの鈴木太郎に真犯人は誰かと尋ねてみた。彼の答えは絶対だ。何故なら彼は神様なのだから。「犯人は○○だよ」――物語の一行目から真犯人の名前が公開される画期的な六編収録。
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posted at 22:43:07
2014年08月02日(土)
四編目「みっこさんの殺人」は伏線の巧さが光る作品で殺害方法もさることながら人物描写からの気付きが実に秀逸。五編目、六編目はそれまでの四編に比べると一段落ちる出来で、特に六編目「闇に誘う」はプロットの強引さが気になる。個人的ベストは「みっこさんの殺人」。
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posted at 19:57:41
続く二編目「ぬけられ小路の殺人」は使われなかった傘を巡るロジックは丁寧だが、その解答自体は前例があるのが残念。しかしながらそこから更に発展させ、犯人の正体に繋げている点は巧い。三編目「万引きよりも重い罪」は伏線があからさまで真相に気付きやすいのが難。
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posted at 19:57:11
日常の謎二編、殺人事件四編で構成された連作ミステリ。一編目の表題作はあの五十円玉二十枚の謎に挑戦した意欲作で一部の真相は平凡だが、両替にくる人物を幼い兄妹に設定したことで真相にそれなりの説得力があるのは○。
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posted at 19:56:44
小森収「土曜日の子ども」読了。土曜日になると五十円玉二十枚を千円札に両替しにくる幼い兄妹、店の本を入れ替える高校生、どしゃ降りの中傘を使わずに死んでいた男、体に重い障害を持つ彼女が暴漢を殺害した方法など、とある町の本屋さんが遭遇した六つの謎。
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posted at 19:56:18
2014年08月01日(金)
この警察小説だからこそできるアンチ名探偵物というアプローチに関しては面白いと思う反面、肝心のメインの事件が魅力的に描けているとは言い難いのが残念。またクセのある部下たちも後半になればなるほど活躍の場が減ってくし、読み終わってみれば完全に第一話がピークになってしまっているのも痛い。
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posted at 23:22:21
タイトルはユーモア警察小説風。だが第一話を読むとキレのいいロジックで魅せる犯人当てだし、第三話は宝石を巡る怪盗との頭脳戦、そしてメインの事件にいたってはアンチ名探偵物(!)という、かなり変わった内容となっている。
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posted at 23:22:09
滝田務雄「和気有町屋南部署 デカは死ななきゃ治らない」読了。かつて伝説の名探偵が犯罪に関わった人間を集めて造った町・和気有町。その名探偵の曾孫である屋南部署刑事課長・沖手範丞が対人恐怖症の刑事やストーカーの女巡査など問題児ばかりの部下に頭を悩ませつつ様々な事件に挑む連作ミステリ。
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posted at 23:21:59