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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 現在地 涅槃
  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2019年05月26日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

ポール・アルテ「金時計」読了。1911年冬。森に聳える山荘に一癖も二癖もある男女が揃った朝、森の中で山荘の主の死体が発見される。現場は完全な雪の密室だった。一方1991年初夏。劇作家アンドレは子供の頃に観たサスペンス映画を探していた。やがてそれは少年時代のある記憶と繋がっていく。

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posted at 17:38:33

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

「あやかしの裏通り」に続く名探偵オーウェン・バーンズシリーズの邦訳第二弾。本格ミステリではお馴染みの雪の密室を扱った本作だが、特筆すべきは何といっても八十年の時を経た二つの物語が平行して語られる、その異様な構成だろう。

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posted at 17:38:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

探偵役のオーウェン・バーンズが活躍するのが1911年冬であるのに対し、もう一つの物語の舞台は1991年初夏という言うなれば未来の話であり、一見するとそこに何の繋がりもなさそうに思えるが、それがまさかの繋がりを見せた瞬間、本作は忘れ難い異形の作品と化する。

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posted at 17:39:02

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

正直どうしてこんな話になったのか作者の頭の中を覗いてみたくなるが、そのせいで雪の密室のトリックがどうでもよくなってしまうのが本作の最大の欠点かもしれない(爆)。とはいえこの構成を採用したからこそ、本作はいい意味で怪作として読者の記憶に残るだろう。

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posted at 17:39:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

柄刀一「或るエジプト十字架の謎」読了。トランクルームの密室。白い粉が舞い散る殺人現場。足跡なき泥濘の逃亡者。案内板に磔にされた首のない死体。法医学の実地見聞のため事件現場に赴く法医学者エリザベスのガイド役として付き添う南美希風は神の悪戯としか思えない四つの事件を解明できるのか?

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posted at 23:43:40

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

タイトルからも分かる通りクイーンの国名シリーズをテーマにした四つの事件に作者の看板探偵の一人・南美希風が挑む連作ミステリ。特筆すべきは全編ハズレなしと言っていい高いクオリティーを維持しており、ロジックミステリが好きな読者にとってはこの上ない贈り物となることだろう。

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posted at 23:43:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

ベストを選ぶなら「或るフランス白粉の謎」で、犯人の行ったある工作から展開されるロジックによって導き出される意外な犯人とその目的は驚愕の一言に尽きる。次点は「或るオランダ靴の謎」で、犯人の周到な策略もさることながら、それが逆に犯人を追い詰める致命的な一手となる展開が実に秀逸。

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posted at 23:44:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月26日

その他「或るローマ帽子の謎」は不可解な死体の状況が一瞬で腑に落ちるロジックとそれを支える登場人物や舞台設定の妙に、表題作は大胆な隠蔽工作と事件の最大のヒントとも言えるある人物の台詞に唸らされるに違いない。

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posted at 23:44:35

2019年05月27日(月)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月27日

ポール・アルテ「花売りの少女」読了。花売りの少女とサンタクロースに纏わる二つの雪密室の話。仕掛けはいずれもびっくりするほど単純ながら一つ目の雪密室はさりげない手掛かりの出し方が、二つ目の雪密室は真相そのものが皮肉なオチになっている点が秀逸。仕掛けよりも演出の巧さが光る佳品である。

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posted at 19:44:19

2019年05月29日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月29日

エラリー・クイーン「顔」読了。エラリーを訪れた若い女優は彼に重大な告白をした。往年の名歌手グローリー・ギルドの夫・アーマンドから殺害計画を打ち明けられたというのだ。そしてある日グローリーが何者かに心臓を撃ち抜かれ殺害される。彼女が死に際に残された文字はたった一語「顔」だった。

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posted at 12:00:29

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月29日

クイーン後期の長編ミステリ。男女の色恋沙汰、ダイイング・メッセージ、裁判という本作に詰め込まれた要素から同じくクイーンの某作を思い出す人もいるかもしれないが某作が完璧な計画のもとで行われた犯罪であるのに対し本作は度重なるイレギュラーに振り回される計画犯罪を描いているのが興味深い。

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posted at 12:00:41

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月29日

そしてそれによって二転三転するプロットの面白さとイレギュラーへの対応に迫られる犯人側のドラマが同時に堪能できるのは○。また作者による執拗なミスディレクションが最終的にエラリーを始めとした登場人物たちに残酷な現実を突き付けるようになる点も秀逸の一言に尽きる。

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posted at 12:00:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月29日

故にラストのクイーン警視の存在が救いとして際立つのが実に心憎い。本作は笹沢左保作品を彷彿とさせる男女の情念を周到にプロットに組み込んだダイイング・メッセージ物の秀作である。

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posted at 12:00:58

2019年05月31日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月31日

詠坂雄二「君待秋ラは透きとおる」読了。唯一無二の力「匿技」の持ち主たちを集める「日本特別技能振興会」。透明化の匿技を持つも組織に背を向けて生きようとする君待秋ラは、終わりなき戦いに巻き込まれてゆく。その背後には戦後「振興会」発足時からの巨大な闇が横たわっていた。

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posted at 12:05:43

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月31日

捻くれた作品を書くことで知られる作者による異能バトルミステリ。といっても本作を半分以上読んでもよくある異能バトル物のような展開ばかりが続き、ミステリのミの字も感じられないかもしれないが、第六章あたりから出てくるある謎とその真相が本作をミステリたらしめている。

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posted at 12:05:51

麻里邑圭人 @mysteryEQ

19年5月31日

それまで語られた要素が巧みな伏線として機能する点もさることながら「遠海事件」などでも見られた真相に物語性のある奥行きがきちんと用意されているのもいい。また本作はこれまでの詠坂作品の中でも最もエンタメ性が高いので詠坂初心者にも安心して(?)勧めることができる快作と言っていいだろう。

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posted at 12:06:01

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