麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年05月08日(金)
またそれを強調するために仕掛けを二段階構造にしている点もいいし、あるイラストの使い方がミスディレクションとして機能しているのも◯。本作はある意味前作以上にライトノベルらしさをミステリ的仕掛けに活かした良作である。
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posted at 17:14:41
今回の仕掛けはグレーテという少女のドラマと見事に直結しており、それまで読者が抱くであろうある疑問が綺麗に氷解すると同時にグレーテに対する印象がガラリと一変するように計算されている点がキャラ小説として絶妙に巧い。
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posted at 17:13:53
少女たちのスパイチーム『灯』の活躍を描くシリーズの二作目。本作の構成もまた前作同様、サブタイトルにもなっている少女のキャラを印象付ける前半パートと物語のメインとなる不可能任務に挑む後半パートに分けられるが、特筆すべきはやはり本作の後半パートに盛り込まれた仕掛けに関してだろう。
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posted at 17:13:19
竹町「スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ」読了。不可能任務を見事達成した新生スパイチーム『灯』。次のミッションは標的を飛び降り自殺に見せかけて殺害する冷酷無比の暗殺者《屍》の殺害。より過酷な任務に『灯』のボス・クラウスは現時点における『灯』最強メンバーを選抜することになるが……。
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posted at 17:11:50
2020年05月07日(木)
前半パートはちょっとした意外性こそ用意されているものの、どちらかというとミステリ的醍醐味よりもキャラ小説の側面が強いような印象を受けるだろう。しかしながら後半パートに盛り込まれた、某国内本格作品を彷彿とさせるある仕掛けにはミステリ読みほどニヤリとするに違いない。
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第32回ファンタジア大賞《大賞》受賞作。スパイ物のコンゲーム小説である本作は、大まかにスパイ養成学校の落ちこぼれである少女たちがクラウス相手に騙し合いを繰り広げる前半パートと、機関―灯―が一丸となってある『不可能任務』に挑む後半パートに分かれている。
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posted at 19:11:12
竹町「スパイ教室01 《花園のリリィ》」読了。凄腕スパイのクラウスは死亡率九割を超える『不可能任務』に挑む機関―灯―を創設する。しかし選出されたメンバーは実践経験のない七人の少女たち。任務達成のため、少女たちに残された唯一の手段はクラウスに騙し合いで打ち勝つことだった。
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2020年05月06日(水)
尤もキワモノ好きならそういった要素も問題なく楽しめるだろうし、タイトルの意味にもニヤリとさせられると思うが、一方で現代の視点からみると「なぜ女の歴史から男の歴史へと変わったのか?」というテーマと相俟って色々と興味深い作品である。
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posted at 17:24:24
古代中国を舞台にした歴史小説。文庫本にして百五十頁にも満たない短い作品ながら内容は実に濃く、
冒頭の残虐な処刑シーンや男尊女卑ならぬ女尊男卑の社会描写はなかなか強烈なものがある。
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posted at 17:23:48
酒見賢一「童貞」読了。女たちに支配されたその邑(むら)で、河の神の気紛れな氾濫を治めるため治水事業に立ち上がった男がいた。生贄にされることを拒み女たちに逆らってこの難事業に挑むが失敗し、処刑される。この光景を心にとどめ、女たちへの復讐を決意した少年がいた。
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posted at 17:23:31
2020年05月05日(火)
一応動機の伏線は辛うじて張ってあるものの、読者がそれを推理するのはほぼ不可能と言っていいだろう。尤も本作はサスペンス推理と謳っているのでフェアプレイを求めるのがそもそも筋違いなのかもしれないが、それを差し引いても身勝手すぎる主人公に対し好みが大きく分かれそうな作品である。
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posted at 16:47:41
この作者にしては珍しい雪の山荘物。次々とテンポ良く起こる不可解な出来事は面白いが、肝心の真相がいただけない。最後に実は◯◯ネタの作品だったことが明かされるものの、それをやる必然性もさることながら、根本的に犯人の計画そのものに疑問を感じる点が多々あるのが難。
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posted at 16:47:10
皆川博子「殺意の軽井沢・冬」読了。推理作家の日崎萌子は同業者の木谷梨世に招かれて軽井沢の山荘にやってきた。その直後、度重なるアクシデントと吹雪により山荘は外部との連絡が取れぬ密室と化する。そして遂に起こる殺人事件。状況的に萌子に疑いがかかる中、彼女の目の前で第二の殺人が……。
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posted at 16:46:40
2020年05月02日(土)
結末といえば三編目の「長崎から来た女」もまた最後に唐突に知らされる事実が物語に何とも言えない深みを与えているし、トリを飾る表題作においてはそれぞれの思いを胸に山を目指す男たちの姿に「風よ、緑よ、故郷よ」でも見られた爽やかさを見出だすことができるだろう。
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posted at 17:37:11
ミステリとして見るべきものがあるのは二編目の「ぼくの愛した少女」で、何気ない場面や性的描写が奇抜なトリックや動機と繋がる点もさることながら、何より青春の苦さが結末の絶妙な余韻を生んでいるのがいい。
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posted at 17:36:03
四編の小説とエッセイで構成された作品集。四編中ミステリと言えるのは前半の二編のみで、後半二編はどちらかというとミステリアスと読んだ方がいいかもしれない。その一方で四編中三編が何らかの青春要素を含んでおり、そういう意味では実に作者らしい作品集と言えるだろう。
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posted at 17:35:29
岩崎正吾「風の記憶」読了。列車に首を切断された死体の謎、溺死した野球部のエースと幼なじみの少女の関係、チケット販売のノルマを押し付けられて困っているぼくが出会ったミステリアスな女、少年時代に山中で見た幻の村と失踪した親友……表題作含む四編を収録した著者初の短編集。
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posted at 17:35:07
2020年05月01日(金)
唯一収録作でミステリ要素が見出だせるとするなら失踪した依頼人の姉を探す「姉は何処」で、怪異から何が起きたのかを推理し罠をかけるところは最も前作のテイストに近いと言えるだろう。正直前作のようなものを求めると物足りなさはあるが、その点に特に拘りがない読者であれば楽しめる作品である。
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posted at 18:16:24
心霊探偵・濱地健三郎が探偵役を務める連作ホラーミステリシリーズの二作目。前作は怪異を気付きとして巧く活かしたミステリだったのに対し、本作では一転してミステリ要素はだいぶ薄くなり、怪談寄りのものが大半を占めている印象がある。
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posted at 18:16:00
有栖川有栖「濱地健三郎の幽たる事件簿」読了。猫と二人暮らしをしていた姉の失踪、溺死した資産家の弟に憑いているものの正体、ミステリー研究会の部室で起きる怪異……年齢不詳の探偵・濱地健三郎は助手のユリエと共に幽霊を視る能力と、類まれな推理力で七つの奇怪な事件を解き明かしていく。
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posted at 18:15:33