麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2020年12月06日(日)
しかしながら本作の見所はそこにはなく作者はひたすら事件の外側をやり過ぎなまでに作り込んでおり、その結果肥大化したその内容はだいぶ賛否が分かれることだろう。本格ミステリだと思って読むと確実に「これじゃない」となる作品ながら多様化した本格ミステリの一つの形としては興味深い作品である。
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posted at 13:24:25
第3回講談社BOX新人賞流水大賞優秀賞受賞作。本作は流水大賞というだけあって設定や物語の展開に清涼院流水の影響がかなり見受けられる。いかにもな二つ名を持つ最強の探偵達が顔を揃える孤島で起こる連続殺人という展開は挿入された見取り図と相俟ってミステリ読みをその気にさせるかもしれない。
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天原聖海「ファイナリスト/M」読了。日本中が注目する探偵グランプリに出場することになった僕こと二ノ宮鷹史は天才プログラマーの姉が持たせれくれた人工知能・メルクリウスと共に勝ち進み、決勝の地である孤島・樒島へとやってきた。だが、そこで待っていたのは最強の探偵たちと連続殺人劇だった。
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posted at 13:23:05
2020年12月04日(金)
ただ一方でそれを狙い過ぎるあまり一部の登場人物の能力に些かご都合主義な感が否めない点、またなくても成立するエピソードがあるなど気になるところもなくはないが、それらを差し引いても主人公が探偵である必然性と異能ミステリの特徴を活かした青春小説としての面白さは充分読む価値はあると思う。
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posted at 17:23:59
本作が秀逸なのは探偵脳だからこそ「嘘」をつかざるを得ない主人公と「嘘」が分かる能力だからこそ「嘘」が大嫌いな瀬谷の関係を物語の主軸にしている点でありそこに主人公と因縁のある人物との対決を効果的に使うことで最後に明かされるある事実と共に青春小説としての苦みを際立たせている点だろう。
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posted at 17:23:44
何らかの能力を持った生徒ばかりが集められた学園を舞台にした全六話構成の連作ミステリ。前半三話までは能力当てを織り混ぜた日常の謎物の雰囲気があるものの四話で語られる魔女狩り事件に纏わる一つの死を契機に、主人公が苦悩しながらも学園に潜む悪意の正体を突き止める話へとシフトしていく。
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杉山幌「嘘月」読了。生徒の「能力」の研究・開発を目的とする高校・織乃学園。中でも数人しか居ないSランク特待生である美少女・瀬谷伊音は無能力者で探偵脳のおれ・佐々木理久を妙に敵視している。そんな中「異常者の集まる織乃学園に罰を」という血文字の落書きが出現し、彼女に嫌疑がかかる。
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posted at 17:22:59
関崎俊三「安堂鍵乃子の暗号事件簿」1巻読了。タイトル通り暗号特化の内容ながらノリは同じ作者の「ああ探偵事務所」に近い(というか鍵乃子が妻木の女版)。しかも関崎作品ではお馴染み村松姉妹の登場には笑ったw ミステリ的には殺人事件の謎も絡んできた「暗号先生は二度死ぬ」の続きに期待したい。
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2020年12月02日(水)
「ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷」観了。殺人鬼たちが作ったお化け屋敷でヒロインが仲間たちと共に襲われる話。ヒロインの背景の描かれ方に物足りなさはあるもののヒロインが覚醒してから殺人鬼たちをバッタバッタと撃退していく様はラストも含め実に痛快。ただ殺し方はもっと凝ってほしかった。
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2020年12月01日(火)
だが個人的に最も衝撃的だったのはあとがきで、ここまでのことをやっておきながら作者は本作のことを〈ミステリ「風味」〉と語ってしまうのだから何とも恐ろしい。本作は作者が好きな作家として挙げている麻耶雄嵩や西澤保彦の遺伝子をはっきりと感じることができる秀作である。
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そして終盤、退屈な日常描写の中に巧みに隠されていた怒涛の伏線回収も圧巻だが、そこへ更にどんでん返し(とちょっとした仕掛け)を盛り込み、意外な犯人だけでなくどす黒い真相まで用意した作者の技巧には脱帽と言わざるを得ない。
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posted at 20:59:11
第15回電撃小説大賞金賞受賞作家によるホワットダニット物の長編ミステリ。といっても130頁までは退屈な日常描写が続くので人によってはこれは本当にミステリなのかと不安に思うかもしれないがご安心を。130頁すぎてメンバーの一人が消えて以降は次々と現れる謎で読者を翻弄してくれるだろう。
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posted at 20:58:07
静月遠火「真夏の日の夢」再読了。演劇の活動費を捻出するため変人として知られる心理学部の教授の実験に参加することになった演劇サークルのメンバーたち。一ヶ月間、建物から一歩も出ないで過ごすというその実験は順調に進んでいたが実験開始から六日目にメンバーの一人が忽然と姿を消してしまう。
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posted at 20:57:46
「カットスロート・ナイン」観了。凶悪犯を護送する馬車が山賊に襲われたことから始まるマカロニウエスタン。金塊のありかや犯人探しなどのミステリ要素もなくはないが伏線は一切なく最終的に誰が生き残るのかというサスペンスと容赦ない残虐描写が見所か。一方で木枯し紋次郎的虚無感があるのも○。
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posted at 00:42:42