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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2020年12月27日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月27日

小川晴央「終わった恋、はじめました」読了。意地を通し会社を退職した俺は久々に会った妹と共に、難病を抱えた高校時代の恋人を捜しに旅に出た。忘れられない初恋を捨てるため彼女の足跡を辿りながら妹と俺が出会うのは切なく優しい恋と謎。旅の終着地で俺が目にした終わった恋の結末とは?

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posted at 13:19:13

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月27日

電撃小説大賞金賞受賞作家による、初恋の人探しをテーマにした青春恋愛ミステリ。本作でまず目を惹くのは初恋の人を探す過程で様々な日常の謎に遭遇する点であり、それを解き明かし隠されていた心情を浮き彫りにすることで本筋の物語にも影響を与え、次の展開へと繋がっていく流れが実に技巧的。

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posted at 13:19:34

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月27日

加えて探偵役が状況により変わっていくのも見逃せない点であり、前半は頭脳明晰な妹が何気ない気付きから論理的に謎を解き明かしていたのに対し後半では一転主人公の立場だからこそ解ける謎にシフトすることでそれまで妹に助けられてばかりいた主人公の兄らしさ、男らしさを際立たせてみせる所も巧い。

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posted at 13:20:47

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月27日

そして、そうした積み重ねの結果、主人公の物語だけでなく主人公を支えていた妹の物語にもきちんと決着をつけた点も○で、いかにもありがちなタイトルとは裏腹に、なかなかどうしてよく練られた構成に唸らされること請け合いの秀作である。

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posted at 13:21:15

2020年12月30日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

浅倉秋成「失恋の準備をお願いします」読了。告白を断るため魔法使いだと嘘をついてしまった女子高生。フリたい私とめげない彼。モテすぎて困る男子高生。盗み癖のある女の子に恋する小学生。ブラック企業を辞めたいサラリーマン……一つの町で繰り広げられる五つの恋と嘘はやがて大事件を引き起こす。

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posted at 16:28:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

「失恋覚悟のラウンドアバウト」を文庫化&改題した恋愛群像劇連作。恋愛を題材にしていると言っても恋愛小説のようなロマンチックな内容ではなくどちらかと言えば○ャグマンガ日和のような不条理ギャグ物のノリであり、もしこのタイトルに惹かれて本作を手に取ったとしたらかなり困惑するに違いない。

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posted at 16:28:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

更に言えば本作は冒頭で「ラウンドアバウト」というキーワードを出し、それを最終話「失恋覚悟のラウンドアバウト」で回収するという構成となっているため、正直この改題は分かっていないと言わざるを得ないのが難。

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posted at 16:29:22

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

とはいえ各話はよく練られたドタバタ喜劇として楽しいし「伏線の狙撃手」という作者の異名(帯ではなぜか「伏線の魔法使い」に変わっていたけれど)に相応しく、ここぞというポイントで伏線が効果を発揮し、登場人物たちの隠された関係性が浮かび上がる点は○。

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posted at 16:29:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

前述した「ラウンドアバウト」というキーワードが最終話「失恋覚悟のラウンドアバウト」で回収されるという構成は残念ながら改題のせいで些か損なわれてしまった感はあるものの、それを差し引いても作者が張り巡らせた伏線が最終話でどう繋がっていくのか、その回収劇は見るべき価値があるだろう。

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posted at 16:30:15

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

田代裕彦他「ネコのおと リレーノベル・ラブバージョン」読了。幾つかのルールが書かれた「クラスのみんなのための学級日誌」と題されたノートが引き起こす不思議な現象の数々。一方「ネコノート(仮)」と仮称されるリレー小説の執筆に関わった作家陣は現実と虚構が交錯した事件に巻き込まれていく。

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posted at 17:51:18

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

今はなき富士見ミステリー文庫の作家陣・新井輝、築地俊彦、水城正太郎、師走トオル、田代裕彦、吉田茄矢、あざの耕平によって執筆されたリレー小説。リレー小説といっても第4話までは担当作家がかなり好き勝手に書いており、その纏める気が一切ない内容に読んでいる方としては不安になることだろう。

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posted at 17:52:04

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

しかしながら第5話担当の田代裕彦で状況は一変。それまで誰もまともに活用しようとしなかった(!)ノートのルールと物語の展開を論理的に整理し、矛盾点からリレー小説の方向性を決定づけるある事実を導き出すという本格ミステリの書き手らしい離れ業をやってのけて、読者を唖然とさせてくれる。

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posted at 17:53:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

正直田代裕彦がいなかったらこのリレー小説は空中分解していたといっても過言ではなく、間違いなくMVPクラスのファインプレーである。だがそこまでやったにも拘わらずオチは寒いまでのただの内輪ネタであり、それを見て個人的には富士見ミステリー文庫が没落したのもさもありなんと思ってしまった。

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posted at 17:53:27

麻里邑圭人 @mysteryEQ

20年12月30日

リレー小説としては色々と問題があるものの(そもそも担当作家が自分の作品のキャラクターを必ず登場させなければいけないという縛りもキツい)、とりあえず第5話の凄さだけでも読んでほしい作品である。

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posted at 17:53:40

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