麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2022年07月10日(日)
「X(エックス)」観了。殺人鬼ホラーにも押し寄せる高齢化問題(爆)。導入部がやや長いものの全体的にはツボを押さえた作りで「悪魔のいけにえ」や「血みどろの入江」等のオマージュにニヤニヤしつつ殺人鬼が老人であることを活かした恐怖演出やシュールな笑いが楽しかった。次回作にも大いに期待。
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2022年07月07日(木)
そして続く二編目はミステリというよりブラックユーモア、三編目は定番ネタの域を出ておらず、四編目に至っては偶然頼りの犯人の計画にモヤッとしてしまう。できれば一編目のクオリティーを最後まで維持してほしかった。
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posted at 10:51:09
その「すていほぉ〜む殺人事件」に関して言えば「どうやって密室を作ったのか?」よりも「なぜ密室だったのか?」によって見えてくる構図がユニークではあるものの、登場人物の少なさや話の構成などメタ的な部分から作者のやりたいことが透けて見えてしまうのが難。
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メイド喫茶専門の探偵・黒苺フガシがメイド喫茶で起きた四つの事件を解き明かす連作ミステリ。正直言うとミステリとしての出来は密室殺人を扱った一編目の「すていほぉ〜む殺人事件」以外はかなり微妙でどちらかというと作者がメイド喫茶好きのためかメイド喫茶と探偵役のキャラの方が印象に残る。
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柴田勝家「メイド喫茶探偵黒苺フガシの事件簿」読了。メイド喫茶が大好きなボクが秋葉原で出逢った美人メイド・黒苺フガシさんは「メイド喫茶専門の探偵」だった。馴染みのメイド喫茶〈はぴぶる〉で発生した密室殺人事件の現場に連行され、ボクはフガシさんの犯人捜しに付き合わされることに……。
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posted at 10:49:09
2022年07月06日(水)
何よりもこれだけの謎を有機的に繋ぎ合わせ、更には史実とも巧く絡ませてみせた手腕が素晴らしく、歴史本格ミステリとして前作を上回る秀作なのは間違いないだろう。
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その謎解きに関して言えば不可能犯罪よりもどちらかというとこの時代ならではのホワイダニットの方に見るべきものが多く、特にバラバラ死体や逆さ吊りの巫女に纏わる動機が秀逸。また策謀の方も抜かりなく、清盛の四男・知盛との推理対決や一連の事件に隠された意図には思わず唸らされるに違いない。
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作者のデビュー作にして、平清盛の異母弟・平頼盛が探偵役を務める「蝶として死す 平家物語推理抄」の続編。連作ミステリだった前作は謎解きよりも策謀の方が印象に残る作品だったのに対し、長編になった本作では一転、謎解きにも力が入っており、次々と起こる謎の数々も実に魅力的。
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羽生飛鳥「揺籃の都 平家物語推理抄」読了。平清盛邸で続発する怪事件。清盛の寝所から平家を守護する刀が消え、化鳥が出現し、平家にとって不吉な夢を見たという青侍がバラバラ死体で発見され、更には可愛がっていた猿が殴り殺されたばかりか密室で惨劇が……。清盛の異母弟・平頼盛の推理が冴える。
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2022年07月05日(火)
また前述した倒叙形式にしても巧く機能しているとは言い難く、更には終盤の犯人の行動に至っては何がしたかったのかかなり疑問が残る。地味めだったシリーズ前作とは打って変わって不可能犯罪を三つも盛り込んだにも拘わらず、結果的には前作の方が面白かったと言わざるを得ないのが残念。
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posted at 00:28:54
但し現代パートで起きた二つの不可能犯罪は既存のトリックの域を出ていなかったり、そんなに巧くいくものかと思ってしまったりとイマイチ精彩に欠けており、何とか評価できそうなのが過去に起きた不可能犯罪くらいしかないのが難。
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強運の持ち主・浜中刑事が活躍するシリーズの五作目。まず最初に断っておくと本作はタイトルにある「仮面の復讐者」とは誰なのかに迫る話ではない。その正体に関しては途中で倒叙形式に切り替わることであっさりとばらしており、どちらかというと不可能犯罪のハウダニットがメインという印象を受ける。
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posted at 00:26:22
小島正樹「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」読了。会社社長が渋川市の自宅で殺害された。被害者は麻薬取引に関わっている可能性があり半年前から麻薬取締官によって密かに自宅を監視カメラで撮影されていたがそこに犯人と思しき人物は映ってはいなかった。犯人は監視カメラの網をどうくぐりぬけたのか?
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2022年07月04日(月)
辺天使/津田穂波「ボクとキミの二重探偵」6巻読了。限られた時間で約二万冊の蔵書の中から犯人が残した唯一の物的証拠である一冊の本を探すというシチュエーションで読ませる一方、個人的には前巻同様ギャグとしか思えない決め手に笑ったwこの調子で引き続き刑事との第二ラウンドに期待したい。
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2022年07月02日(土)
「ブラック・フォン」観了。謎の誘拐殺人犯に拐われ地下室に監禁された主人公が、既に拐われ殺された少年たちの霊に助けられながら脱出を試みる話。色々と失敗を重ねながらも最終的にそれらが伏線として綺麗に回収される展開と主人公の成長譚としても楽しめる点がいい。最後まで気が抜けず面白かった。 pic.twitter.com/pd6YemzsyK
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2022年07月01日(金)
ミステリとしてみるとやはり二編目と三編目に出てくる不可能犯罪が目を惹くが、どちらかというとそういったハウダニットよりも一編目や二編目のホワイダニット部分にこそ見るべきものがある点が何ともこの作者らしい。
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時代ミステリの書き手として知られる作者の新境地とも言うべき学園退魔ファンタジー×本格ミステリ連作。作者のファンであれば主人公の名前にニヤリとする一方、陰陽師周りの設定や展開は既存の寄せ集めに過ぎないもののそれでも本格ミステリ要素と組み合わせたことで独自色を出すことに成功している。
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伊吹亜門「京都陰陽寮 謎解き滅妖帖」読了。臓腑を喰らう妖蛇と食い違う証言、呪詛封じの古御堂での密室殺人、継承の儀を妨げる黒い藁人形と衆人環視の毒殺未遂事件……陰陽師育成機関・京都陰陽寮明學院に通う狩埜師実が仲間たちと共に陰陽術と推理力を駆使して三つの不可解な怪事件を解き明かす。
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posted at 13:29:09
むしろミステリとしてはトリを飾る第四話からが本番で、ちょっとした捻りのあるフーダニットもさることながら「なぜ本作の事件は組織犯罪がメインなのか」「なぜ本作は現代劇であるにも拘わらずRPGみたいな奇妙なタイトルがついているのか」といったそれまでの様々な疑問に応えてくれるオチが○。
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オタクな探偵助手と孤高の名探偵の男子高校生コンビが四つの事件の謎を解き明かす連作ミステリ。しかしながらミステリと言っても第三話まではそこまで大した謎はなく、どちらかというと主役コンビのイチャイチャぶりの方が印象に残る。
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織守きょうや「学園の魔王様と村人Aの事件簿」読了。片方の個室だけ悪戯されるトイレ、犯人を見ても名乗り出ない目撃者、酔って寮から転落死した生徒、そして半グレの仲間割れ殺人事件。四つの難事件にラノベ好きの高校生・山岸巧と魔王と恐れられつつも卓越した推理力を持つ御崎秀一のコンビが挑む。
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2022年06月30日(木)
そういった部分だけ取り出せば在りし日のメフィスト賞受賞作を彷彿とさせるものの肝心のトリックの方でも抜かりはなく作者らしい物理トリックもさることながらラスト一文で明かされる事実にはあっと驚くと同時に某ミステリパロディ漫画の「やることが多すぎる」犯人の図を思い出す人もいるに違いない。
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posted at 01:25:21
もっと言えば粗筋に書かれている「なぜ/誰に/何のために殺されるのか?」がなかなかのクセモノで、特に「なぜ」に関しては本格ミステリを拗らせた人間にしか出てこない発想であるため正直怒るか笑うか、その人の本格ミステリに対する価値観が問われるところだろう。
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posted at 00:57:36
作者久々の長編ミステリ。雪に閉ざされた館で本格ミステリ作家たちが次々と不可能状況で殺されていくというその展開はいかにも正統派本格ミステリらしいが、それも第二の殺人である作品のタイトルが挙がった瞬間、北山作品をある程度読んでいる人であれば本作の趣向に何となく思い当たるかもしれない。
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北山猛邦「月灯館殺人事件」読了。「本格ミステリの神」と謳われる作家・天神人が統べる館「月灯館」。その館に本格ミステリ作家たちが集められし時、【本格ミステリ作家における七つの大罪】が読み上げられ、連続密室殺人の幕が切って落とされる。作家たちはなぜ/誰に/何のために殺されるのか?
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posted at 00:56:00
リモート飲み会に焦点を当てたこの短編はタイトルにもある通り設定を活かした「奸計」が幾重にも仕掛けられており、人によっては国内作家Uの某作を彷彿とさせる好編である。そしてトリを飾る「♯拡散希望」に至っては人間の闇を感じさせる大胆な奇想が炸裂、必ずや読む者を唖然とさせてくれるだろう。
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posted at 00:55:33
本作に寄せられた推薦文のうち例えば有栖川有栖は〈「騙されて驚くためにミステリを読む」という読者に恰好の贈り物。〉と書いているがミステリを読み慣れている人が読めば三編目くらいまではだいたいオチの見当がつくかもしれない。だが個人的な見解としては四編目の「三角奸計」から話が違ってくる。
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第74回日本推理作家協会賞受賞作「♯拡散希望」含む作者初のミステリ短編集。これまで作者が発表した長編作品にもVRやドローンといった現代的なギミックが効果的に仕掛けとして使われていたが今回はそれがより身近なものから選ばれており、その分これまで以上に受け入れられやすい内容と言えるだろう。
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posted at 00:55:02
結城真一郎「♯真相をお話しします」読了。家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生がある家族の異変に気付く「惨者面談」、子供が四人しかいない島で僕らが「YouTuber」になることを決意するもある事件を境に島の人達がよそよそしくなっていく「♯拡散希望」など「どんでん返し」に拘った五編収録。
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posted at 00:54:42