麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年04月03日(水)
とはいえ、その真相はあらすじ(講談社ノベルス版)にあるような戦慄を覚えるものでは決してない。しかし伏線は丁寧に張られているし何よりその皮肉めいた構図はどこかコミカルな物語には相応しいと言えるだろう。赤川次郎のような毒のあるユーモアサスペンスが好きな人にこそお勧めしたい作品である。
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posted at 22:01:06
トリッキーな構成とサスペンスで魅せる快作。本作の登場人物は基本的に胡散臭く、皆、腹に一物を抱えている。そんな登場人物たちの素性が一章ごとに明らかにされていくわけだが、謎は解消されるどころか、より深まっていくばかりである。
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posted at 22:00:32
山崎洋子「香港迷宮行」読了。四泊五日の香港ツアーに参加した麻砂美は、とある事情で子連れの母親・久里子を殺さなければいけなかった。だがなかなかチャンスは訪れず、そうこうしているうちに麻砂美自身も何者かに命を狙われる羽目になる。ただでさえ一癖も二癖もある参加者たちに隠された秘密とは?
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posted at 22:00:12
2013年04月02日(火)
そしてミステリとしてもきちんと設定を活かしたサプライズを幾つか用意しており、特に因果応報とも言えるラストの捻りが素晴らしい。伏線の一部にやや唐突なきらいがあるものの、本作が「完全犯罪の女」と並ぶ作者の代表作であるのは間違いない。
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posted at 17:20:15
また作中に出てくる言葉一つとっても、薄い壁越しに聞こえる老人の咀嚼音、部屋に漂う自分のものではないワキガ臭、殺虫剤をかけられたゴキブリのようにもがく死に瀕した男……等々、いい感じで生理的嫌悪感を煽ってくれるのも○。
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posted at 17:19:42
二人の変態(?)に見初められた哀れな女の話……かと思いきや、ある事件を機に一転してこの作者得意の悪女小説に。やはりこの作者は悪女を描いている時が一番イキイキしているように思う。
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posted at 17:18:44
青柳友子「あなたの知らないあなたの部屋」読了。マンションに住む美しい女・菜織子。たまたま鍵を拾ったことから度々憧れの菜織子の部屋に無断で入り込んでいる女・伊都子。同じく菜織子に憧れ、ベランダの窓からいつも菜織子のことを覗き見ている男・玉男。三人の運命に、やがてある異変が……。
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posted at 17:18:09
2013年04月01日(月)
個人的にツボだったのは現代に生きる読者だからこそ気付かない毒殺トリックが秀逸な「身中の虫」、事件の動機が目から鱗な「不動明王の剣」、プロットが最も凝っている「裁かれたアドニス」の三編だが、基本的には全編何かしら見るべき所がある作品集である。
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posted at 19:05:05
織田信長を探偵役にした連作短編集。何と言っても謎と史実の絡ませ方が絶妙で、実際こんな事件があってもおかしくないのではと思わせてしまうあたりに歴史ミステリを得意とする作者の凄味を感じさせる。また全編この時代だからこそ可能な仕掛けを用いている点も素晴らしい。
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posted at 19:04:00
井沢元彦「修道士の首」読了。時は天正。安土城を拠点に天下を睨む織田信長が遭遇した事件の数々。修道士の失踪と人間消失、有り得ない距離からの狙撃、アリバイ崩し、不可解な放火と切腹、茶会での毒殺、不動明王が起こした密室殺人、アドニス像に纏わる連続死……七つの謎に信長の推理が冴える。
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posted at 19:03:31