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麻里邑圭人

@mysteryEQ

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  • 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2018年12月14日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月14日

周木律「鏡面堂の殺人」読了。異形の建築家が手掛けた初めての館・鏡面堂。全ての館の原型たる建物を訪れた百合子に、ある手記が手渡される。そこには、かつてここで起きた二つの惨劇が記されていた。無明の闇に閉ざされた密室と消えた凶器。そして、原点の殺人は最後の事件へ繋がっていく――。

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posted at 13:14:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月14日

堂シリーズの六作目にしてシリーズの原点的内容の文庫書き下ろし長編。文庫本で四六〇頁超の長さながら回りくどい描写や数学的やり取りを除けばミステリとしてはシンプルな構造であり、伽藍堂ほどではないもののシリーズのお約束が活かされたトリックには思わず笑ってしまったw

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posted at 13:14:57

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月14日

またフーダニット部分にも捻りがあり、手記の使い方もさることながら変人ばかりの登場人物だからこそ手掛かりが違和感なく溶け込んでいるのは○。シリーズ最後の事件に繋がる物語として、きっちり盛り上げてくれる快作である。

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posted at 13:15:36

2018年12月15日(土)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月15日

白井智之「お前の彼女は二階で茹で死に」読了。巨大水槽内で全身を肉食性のミズミミズに食い荒らされていた赤ん坊、樹海の村で起きたゲロまみれの毒殺事件、腕と首を切断された死体とトカゲ人間の皮膚でできた密室、そして劇団員皆殺し事件……四つの事件とミミズ人間のレイプ魔・ノエルの関係とは?

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posted at 17:05:12

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月15日

作者が得意とする飴村行的世界観の本格ミステリ連作。トリックのために作り出された特殊設定ミステリは得てして設定だけが浮くためトリックが割れやすいが、その弱点を作者は物語そのものの異形性を一層高めた本作によって克服した感がある。

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posted at 17:05:42

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月15日

加えて人を人とも思わない鬼畜な発想、それでいて緻密な多重推理が全編これでもかとばかりに盛り込まれており、前作「少女を殺す100の方法」が白井作品初心者向けだとするなら本作は白井作品コアファンも納得の内容と言っていいだろう。

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posted at 17:06:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月15日

また連作としてみてもミミズ人間のレイプ魔が残した手記の使い方がイカれているとしか思えない(誉め言葉)し「水腫れの猿は皆殺し」で意外な真相を提示した後の「後始末」における早坂吝を彷彿させるエロミス的気付きには唖然の一言。間違いなく人は選ぶが悪趣味全開で最後まで突っ走った傑作である。

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posted at 17:10:33

2018年12月16日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月16日

虚淵玄/大槻涼樹「沙耶の唄 」読了。交通事故により奇跡的に一命を取り止めた青年・匂坂郁紀は目に映るもの全てが形を変え醜く歪む後遺症に苦しむ。そんな郁紀の世界に突然現れた美しい少女・沙耶。彼女の存在は郁紀の汚穢に塗れた日常を美しい色に染めていく。彼にとってそれはただ一筋の光だった。

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posted at 15:45:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月16日

虚淵玄による同名の18禁PCゲームを「黒の断章」のシナリオライターとして知られる大槻涼樹がノベライズ化したもの。基本的にエピローグ以外は原作準拠であり(選択肢やHシーンもちゃんと入ってるのには笑ったw)そのエピローグにしても原作のテイストを色濃く反映したものになっているのは○。

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posted at 15:46:32

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月16日

ゲーム版を知らない人に説明しておくと本作は「火の鳥復活編」の設定にホラー的アレンジを施した純愛物であり、ホラーに詳しい人が読めばすぐにアレ系だとぴんとくることだろう。もしかしたら今回の小説版を大槻涼樹が手掛けているのもアレ繋がりなのかもしれない。

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posted at 15:46:46

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月16日

郁紀と沙耶の物語はどこまでも純愛だが、彼らを取り巻く人々からすると恐怖譚以外の何物でもないそのギャップ感が実に魅力的。なおこの小説版には続編があるとアナウンスがされているが、正直これの続編が出ると言われてもどんな内容になるか皆目見当もつかない。

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posted at 15:46:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月16日

とはいえゲーム版リリースから十五年経った今、媒体は違えど続編が出ることは大変喜ばしいことであり、「黒の断章」好きで原作ファンとしては続編を楽しみに待ちたいと思う。

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posted at 15:47:20

2018年12月18日(火)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月18日

伽古屋圭市「冥土ごはん 洋食店 幽明軒」読了。事故死した女性が恋人と食べるはずだったライスオムレツ、料理人として独立した息子を認められなかった父親の苦い思い出のナポリタン、元夫に毒殺されたと疑う女社長が最期に食べた蟹マカロニグラタン……料理に纏わる死者たちの無念を解決する五編収録。

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posted at 19:27:06

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月18日

時たま死者たちがやって来る不思議な洋食店を舞台に、死者たちの料理に纏わる謎を解き明かす連作ミステリ。全体的に人情的なほのぼのムードが漂う本作だが、唯一異質と言えるのが毒殺という明確な犯罪を扱った第三話「マカロニグラタンの暗い夜」だ。

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posted at 19:27:19

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月18日

収録作中ミステリ度が最も高いと言えば聞こえはいいが、その切れ味は鈍く、いまいちすっきりしない犯行計画や動機と相俟ってこの話だけ浮いている印象が否めない。また頁数の都合もあるのか第五話における連作としての纏めがキャラの掘り下げが甘いせいでやや取って付けた感があるのが難。

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posted at 19:27:31

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月18日

とはいえ軽い読み口で楽しめる連作ミステリとしての基準は充分満たしており、読んでいて思わずお腹が減るグルメ描写も見所の作品である。ちなみにベストを選ぶなら、この舞台設定があるからこそ奇妙な縁に説得力がある第二話「親父とナポリタン」。

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posted at 19:27:50

2018年12月19日(水)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月19日

菅原和也「あなたの罪を数えましょう」読了。キャンプ中に失踪した友人たちの捜索を頼まれた探偵夕月と助手の亮太。依頼人の三浦と共に辿りついた山奥の廃工場で彼らが見付けたのは多数の人間が監禁・惨殺された痕跡だった……。時は遡り一月前、工場に閉じ込められた六人の男女に何が起こったのか?

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posted at 23:16:10

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月19日

「あなたは嘘を見抜けない」に続くシリーズ二作目。前作同様、本作もまた二つの物語が平行して進むが、その内容は言うなれば本格ミステリにおけるクローズドサークル物とはかけ離れたデスゲーム的展開にあえて名探偵を登場させたらどうなるかというなかなか挑戦的試みなのが面白い。

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posted at 23:17:05

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月19日

そして何より破格なのは本作の謎解きであり、犯人の正体の明かされ方にはあまりの型破りぶりに怒る人もいるかもしれない。尤も登場人物の少なさや丁寧すぎる描写が災いして作者がやろうとしていることの大半が読めてしまうのが難だが、それでも一部の真相の凄まじさは一読に値する快作である。

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posted at 23:17:17

2018年12月20日(木)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月20日

城平京「虚構推理短編集 岩永琴子の出現」読了。沼に他殺死体を棄てた犯人の動機に頭を悩ませる水神の大蛇、山奥で化け狸が作るうどんを食べたせいで意図せずアリバイが成立してしまった殺人犯……妖怪から相談を受ける『知恵の神』岩永琴子が真実を上書きする虚構の推理を展開する五編収録。

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posted at 21:45:59

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月20日

タイトル通り長編「虚構推理」に登場した岩永琴子とその恋人・桜川九郎が活躍する短編集。第一話「ヌシの大蛇は聞いていた」は真実の代わりに説得力のある虚構の推理を構築する虚構推理という作品を説明するのに打ってつけの内容であり、本格ミステリを期待する読者をその気にさせてくれることだろう。

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posted at 21:46:21

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月20日

しかしながら二話以降はエンタメに振りきっているか、もしくはミステリの体を成していても肝心の描写が不十分で些か物足りなさを覚えてしまう。尤もこれに関してはこのシリーズが今は漫画連載がメインであり必ずしも本格ミステリ読者だけをターゲットにしているわけではないからというのもあるだろう。

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posted at 21:46:37

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月20日

とはいえ毎回ガチな本格を求めず、時おりミステリっぽいことをしてくれる物の怪エンタメ(?)として読むなら充分楽しめる作品である。

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posted at 21:46:48

2018年12月21日(金)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月21日

小林泰三「人外サーカス」読了。ある日、経営不振のサーカス団を吸血鬼たちが襲う。圧倒的な身体能力と回復力を持つ吸血鬼たちに団員たちは恐怖するも生き残るため、それぞれの特技を駆使して対抗し始める。そんな中、団員のピンチに駆けつけようと森の中を走る手品師の蘭堂は、あることに気がつき――?

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posted at 17:59:44

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月21日

本作を一言で例えるなら、吸血鬼vs.サーカス芸人――異形の怪物相手にサーカス芸人たちはそれぞれの特技を活かし、死力を尽くして戦う。そこには様々な心理戦や頭脳戦が盛り込まれており、作者の持ち味であるグロ描写と相俟ってスリルたっぷりの真剣勝負が存分に楽しめる内容になっている。

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posted at 17:59:53

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月21日

唯一例外なのは小林泰三作品ではお馴染みの某キャラが参戦したバトルであり、某キャラを知っている読者からすると最初から結果が分かっているだけにスリルもへったくれもないが(爆)、むしろこれは作者によるファンサービス――エキシビションマッチ的なものと捉えるべきだろう。

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posted at 18:00:16

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月21日

加えて終盤にはちょっとしたミステリ的サプライズも用意されており、ミステリ好きは思わずニヤリとなるに違いない。本作は作者の作品には珍しい、終始疾走感に満ちた吸血鬼ホラーの佳作である。

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posted at 18:00:25

2018年12月23日(日)

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月23日

久住四季「推理作家(僕)が探偵と暮らすわけ」読了。火事が起こる前に殺されていた階下の住人、何者かから脅迫状が送り付けられていた政治家の変死……駆け出しの推理作家の僕が変人の名探偵・凜堂と同居したことから始まる謎と冒険の日々。これは「事実は小説より奇なり」を地でいく話だ――。

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posted at 13:15:30

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月23日

変人で美形の名探偵が推理作家で生真面目な助手と共に二つの事件を解決する中編集。探偵と助手の出逢いを描く第一話「ハートに火をつけて」は「なぜ犯人はわざわざ現場に火をつけたのか?」という謎とさりげない描写から鮮やかに犯人を絞り込むシンプルなロジックが秀逸。

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posted at 13:15:56

麻里邑圭人 @mysteryEQ

18年12月23日

また第二話「折れ曲がった竹のごとく」は現場の違和感からドミノ倒しのように浮かび上がる事件の構図と登場人物の隠されていた心情が巧い。際立った個性こそないものの、軽快なキャラ描写とバディものの王道的内容で安心して読める快作である。

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posted at 13:16:06

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