麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年10月09日(月)
//ただその反面、怪奇に寄りすぎたせいか明智の推理が余計に感じる、最後の花火がシュールすぎるなど気になる点はあるが、キワモノ好きで何かよくわからないけど凄いものが観たい人には是非お勧めしたい一本である。
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「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」観了。乱歩作品の様々な要素を詰め込んだ、色々な意味で忘れられない怪作。冒頭の精神病棟のシーンもさることながら圧巻なのは島に渡ってからの怪奇博覧会とも言うべき光景であり、これだけでも大いに観る価値がある。//
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posted at 00:33:03
2017年10月06日(金)
他にも「秘密の海」は児童虐待をテーマにした救いのない物語が思いもよらぬ方向からくる仕掛けによって感動的な結末へと反転する点が秀逸。また「秘密の海」の対極に位置する「カレーの女神様」は日常の謎なんて糞食らえといわんばかりの二重構造の物語が実にひどくて良かった(爆)。
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posted at 22:23:53
そんな収録作のうちベストを挙げるとするなら二十年前の天才棋士殺しを巡るホワイダニット物「神を殺した男」で、二転三転する動機の果てに待ち受ける二十年の時を経たからこそ理解できてしまう強烈な真相が素晴らしい。
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posted at 22:23:38
社会派ミステリの書き手として知られる作者の文庫オリジナル短編集。カバー裏の内容紹介にはブラックユーモア・ミステリー集とあるが、収録作六編中ブラックユーモアにあたるのは後半の三編のみなので、そこを期待して読むとやや拍子抜けするかもしれない。
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葉真中顕「政治的に正しい警察小説」読了。ポリティカル・コレクトネスをコンセプトにした警察小説の依頼を受けた新人作家・ハマナコが辿り着く境地とは?表題作ほか25歳の若さで惨殺された史上最強の棋士・紅藤清司郎を取材したライターが事件の隠された真相に気付く「神を殺した男」など六編収録。
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2017年10月05日(木)
謎の新人によるトラベルミステリ。徹頭徹尾いかにも二時間サスペンスっぽい展開ながらトリックは意外にも(?)よく練られており、ダミーの解決まで用意して読者を翻弄しようとする意気込みは○。ただ図解は丁寧なのに肝心の時刻表がないため、折角のトリックも些かアンフェアな感があるのが残念。
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葵瞬一郎「東海道新幹線殺人事件」読了。新横浜-小田原間ですれ違った新幹線のぞみとひかりから、ほぼ同時に頭部切断死体が発見された。しかもその頭部は互いにすげ替えられていたことが判明する。死体の上にあった「鬼は横道などせぬものを」という血文字のメッセージが意味するものとは?
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posted at 22:23:52
唯一ミステリと言える第一話に関しては日常の謎っぽい導入部からアリバイ崩しに移行する展開もさることながら、鉄道ファンでなくても分かりやすい盲点をついたトリックが○。個人的には全編、第一話みたいな話が読みたかった。
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作者初の鉄道ミステリ連作。ただし収録された五編のうち、はっきりとミステリと言えるのは第一話のみで、それ以降はミステリ仕立てのいい話、もしくはただの鉄道トリビアであり、所謂狭義のミステリを期待して読むとどうにも物足りなさが否めない。
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倉阪鬼一郎「鉄道探偵団 まぼろしの踊り子号」読了。東京・新橋にある「テツ」は鉄道ファンが集うこだわりの喫茶店。そこに持ち込まれるのは鉄道がらみの不思議な謎。乗りテツ・撮りテツ・鉄ドル・録りテツ・ラン鉄といったエキスパートたちが仮説と推理を繰り広げ、五つの事件の真相に迫る。
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2017年10月01日(日)
一人の名刑事の警察人生を香港社会の変化と共に描いた本作は「第三の時効」にも匹敵する警察小説と本格ミステリを極めて高いレベルで融合したオールタイムベスト級の傑作である。
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またいきなりクライマックスとも言える名探偵最後の事件から始まり徐々に過去に遡る本作の構成にもきちんと意味があり、ラストの物語を読み終わった時に明らかになるある繋がりには思わず嘆息せずにはいられなかった。
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一話は警察小説らしからぬ究極の安楽椅子探偵的シチュエーションもさることながら、犯人と探偵による本格ミステリのあるテーマの応酬から見えてくる光景が秀逸。一方、四話はTHE 警察小説と言うべき展開がまさかのチェスタトンと結び付いて唖然とする真相を突きつけてくれる。
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posted at 05:08:26
収録された六編はいずれも二重三重の企みが仕掛けられており、見破ったと思ったらまだその先にどんでん返しがあったというようなこともしばしばだ。一部特殊知識がないと解けないものもあるが、それは瑣末なことに過ぎない。個人的には悪魔的とも言える一話と四話の構図に最も痺れた。
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posted at 05:08:03
「世界を売った男」で第2回島田荘司推理小説賞を受賞した作者の、受賞後第一作。基本的に重厚な警察小説である一方で、名探偵と犯人の熾烈な頭脳戦とめくるめく構図の反転で構成された本格ミステリでもある本作はさながら横山秀夫と連城三紀彦のハイブリッドと言ってもいいかもしれない。
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陳浩基「13・67」読了。検挙率100%の元刑事クワンは末期ガンで死の床にある中、イエスとノーの意思表示だけで殺人事件の真犯人に迫れるのか? 名探偵最後の事件を皮切りに現在(2013年)から1967年へ、一人の名刑事の警察人生を遡りながら香港社会の変化を辿る全六編の連作ミステリ。
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2017年09月27日(水)
尤も犯人の正体に関してはある偽装工作のおかげで見えやすいきらいはあるものの、そこで終わることなく更にその先に見立てを活かしたフーダニットを用意した点は○。加えて人を人とも思わない(誉め言葉)あるトリックが好印象であり総じてシリーズの一作目としては申し分ない良作と言っていいだろう。
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posted at 22:47:55
死人の唇をした無感情の使用人が探偵役の長編ミステリ。本作の見所は何と言っても見立てにとことん拘った内容であり、見立て物ならではのお約束は勿論のこと、そこから更に一歩踏み込んで犯人の見立ての意図を先読みし犯行を阻止しようという探偵側とその裏をかいて挑発する犯人側の攻防が実に秀逸。
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posted at 22:46:53
月原渉「使用人探偵シズカ 横濱異人館殺人事件」読了。嵐に閉ざされた異人館で「名残の会」と称する奇妙な宴が始まった。館の主は謎めいた絵を所蔵する氷神公一。招かれたのは画家に縁のある六人の男女。やがて次々と縊り殺されていく招待客たち。そして絵の下層には、何故か死んだ者が描かれていた。
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posted at 22:46:37
とはいえ版元の都合で盛り込まれたと思われるSF設定を巧くミステリとして活かしている点はさすがと言ったところであり、逆転裁判を知らないミステリ読者にも問題なくお勧めできる作品である。
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posted at 01:03:27
そのため本来なら逆転裁判ファンにとって熱いはずのシチュエーションもいまいち盛り上がりに欠けるのが残念。一方ミステリとしてみると有栖川有栖の某作を彷彿とさせる異形の論理は面白いが、それ以外のネタは些か小粒感が否めず物足りなさを覚える。
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posted at 01:03:11
ゲーム「逆転裁判」シリーズの十五周年記念企画として書かれたオリジナルノベライズ作品。もともと法廷ミステリを得意とする作者だけに今回のノベライズは適任かと思いきや、どうも二次創作は苦手なのかキャラの書き方が終始こなれていない印象が付きまとう。
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posted at 01:02:46
円居挽「逆転裁判 時間旅行者の逆転」読了。2016年10月、弁護士・成歩堂龍一の助手・真宵が連れてきた依頼人・尾根紡優子は2001年に起きた事件から逃れるためタイムトラベルしたと告げる。やがて明らかになる優子が被告とされた15年前の密室殺人。時空を超え、成歩堂が手にする真実とは?
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2017年09月25日(月)
動物の特徴と言えば犯人を捕まえる場面でも存分に活かされており、意外性を期待するとやや物足りないかもしれないが、堅実な論理と説得力の高い真相で魅せてくれる良作である。
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名探偵チビーシリーズの二作目。前作同様、ジュブナイルものにしては珍しい読者への挑戦付きの良くできたパズラーで、動物の特徴を活かした犯行計画もさることながら、タイトルにもなっている魅力的な謎が別の側面から鮮やかに解かれる点が秀逸。
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posted at 23:40:01
新庄節美「名探偵チビー 虹色プールの謎」読了。市民プールがある夜、虹色に染められた。誰が何のために? 一方パックン夫人の邸宅では同じ夜に宝石盗難事件が起きていた。名探偵の子ネズミ・チビーと助手の子ネコ・ニャットは威張り屋のケッコー警部に邪魔されながらも二つの事件の謎を追っていく。
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posted at 23:39:06
2017年09月20日(水)
尤も詰め込まれたトリックの中には巧く機能していないものもあるが、これだけの量のトリックを三百頁ほどの頁数で破綻なく成立させている手腕には思わず唸らされる。またお馴染みのネタを隠し通すハッタリの巧さもあり、全編通して読者を徹底的に騙してやるという作者の気迫が伝わってくる傑作である。
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posted at 00:56:10
デビュー作「ジェリーフィッシュは凍らない」に続くシリーズの二作目。手記と主人公コンビの捜査が交互に描かれる構成は前作と同様だが、次々と畳み掛ける謎の魅力と詰め込まれたトリックの量は前作を遥かに上回っていると言っていいだろう。
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posted at 00:55:57
市川憂人「ブルーローズは眠らない」読了。両親の虐待に耐えかね逃亡した少年が保護された屋敷で見た化け物の影と連続殺人。一方、不可能と言われた青いバラを作出した人物が二人も現れた矢先に、バラの蔓で覆われた密室状態の温室で切断された首と血文字、縛られた生存者が発見されて――。
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posted at 00:55:22